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魔国の日常  作者: 盗賊
45/130

ヤンデレ企画

******

〈企画書〉

「僕は君が好きだ、愛してる! 君と僕以外いらないよ! え? 何? 誰と連絡取ってるの……? 君は僕のものなんだから、僕以外と関わっちゃダメなんだよ? ははっ、いいね、君のその絶望的な顔も素敵だ、可愛い。君の全ては僕のものだよ。僕も君だけのモノだ。あはははははっ!! 何逃げようとしてるの? 僕から逃げられるとでも思ってるの? ねぇ、なんで逃げようとするの? 君は僕のモノでしょう? ……。君が僕のモノになってくれないならいっそ……コロシチャオウカ!! そしたら僕だけを見て死ねるでしょう? ねぇ、僕だけを見てよ。きみのためなら誰だって殺せるよ? ……そーいえば、君の隣の席の子、今日よく喋ってたね。え? なんで知ってるかって? もちろん、盗聴器をつけてるからだよ! 君の全てを把握していないと変な虫がついたりするからね!! 変な虫は早く消さないとね!」

 上記に示したセリフを、自分流にアレンジし、心を込めて叫ぼうという企画である……。

******

『まずはこの人からですね。この話のヤンデレ、ディーナさんでーす!!』

「よろしくお願いいたしますわ」

『まあ、お手本として、お願いします』

「はい。

 私はあなたが好きですわ。愛していますの!! あなた以外必要ありませんわ!! え、なんですの? 誰と連絡取っていらっしゃいますの? あなたは私のモノなのですから、わたくし以外と関わってはいけませんわよ? うふふっ、いいですわね、あなたのその絶望的なお顔も素敵ですわ。あなたの全ては私のモノ。私の全てもあなたのモノ。すべてすべて、捧げますわ。……うふふふふふふっ、何逃げようとしていらっしゃるの? 私から逃げられると思っていらっしゃるの? ねぇ、何で逃げようとしますの? あなたは私のモノでしょう? ……。あなたが私のモノになってくれないのでしたら、殺してしまいましょうか? そしたらわたくしだけを見て死ねますでしょう? ねぇ、わたくしだけを見てください。あなたのためでしたら、誰だって殺せますのよ? ……そういえば、あなたの隣の席の子、今日よく喋っていらっしゃいましたよね? え? 何故知っているのかですって? もちろん、あなたの全て、知らないことなんてありませんわ! あなたの全てを把握していませんと、変な虫がおつきになられたりしますから! 変な虫は早く消しませんとね!!

 こんな感じでどうでしょうか?」

『……みょ、妙な迫力が……』

「ダメでしたか?」

『い、いいえ! とっても素敵なお手本でした!』

「そうですか? それはよかった。台本に沿って、攻撃的な感じで言ってみたのですが、変じゃありませんでした?」

『大丈夫どころか、完璧ですよ!』

「ほっ……」

『では、お疲れ様でしたー』

「失礼しますわね」


『さて、お手本以外の、トップバッターはこの人魔王様!』

「俺か!? いきなりだな!? よっしゃやるぞ!」

『……セリフを心を込めて読んでくださいました……』

「ん? あれ? カット!?」

『だってセリフ変わらないんですもの。企画書を心込めて読んだのが魔王様でーす』

「最近俺の扱い雑だぞ!!」

『はい次々行きますよー』

「ひどっ!!」


『次は盗賊さんですかねぇ?』

「え、えと、僕はユシャちゃんが好きだよ? 愛してる?」

「ちょっと待とうか?」

「え、ユシャちゃん、どしたの?」

「まず第一に何故私なんだ? 次に疑問形やめろ。そして、何故台本を遠くに持つ? 老眼か?」

 手をピーンと伸ばして、漫画だったら三角形の口で一生懸命に読んでいる感じ?

「誰が老眼や! そこまで老けてないわ!!」

「だったらなんでそうした?」

「気分♪」

「……」

「一は、自分風にって言われたからこんなかなって。二番目は、これであってんのか? っておもたから」

「そ、そうか」

「せや!」

「……」

『勇者以外で普通に言ってください』

「了解でーす。

 僕は君が好きだよ。愛してる。君と僕以外いらないんだ。ねぇ、なんで僕が目の前にいるのに、他の奴と連絡取ってんの? 君は僕のモノなんだからさ、他の奴に目を向けないで。笑わないで。僕だけを見てて。僕以外と関わっちゃいけないんだよ? ふふっ、いいね。君のその絶望的な顔、素敵。食べたいくらい可愛い。君の全ては僕のモノだよ。その代り、君には僕をあげる。ふふふふふっ、何で逃げようとしてるの? 僕から逃げられるとでも思ってる? ねぇ、何で逃げようとするの? 君は僕のモノでしょう? ……君が僕のモノになってくれないなら、殺しちゃおうか? そしたらずっと僕だけを見ててくれるよね? ねぇ、僕以外を見ないで。僕だけが君の瞳に映りたい。……そういえば、君の隣の席の子。今日よく喋ってたね。え、なんで知ってるかって? 君のことなら知らないことはないよ。当たり前じゃない。すべて知っておかないと、変な虫が付く。変な虫は、早く殺さないと……」

『こ、こわ!! 淡々と言いやがりましたよこの人!!』

「そ、それ、私向けてじゃないよな!?」

「当たり前でしょう? 勇者は殺さない。大事に大事に守ってあげるよ、レベル三?」

『声が、声とテンションが、あのままでこわいです!!』

「え、あ、ごっめーん♪ 割と楽しかったこの企画♪」

「『……』」

「さ、次は勇者ね」

「わ、私パス……ハードル高すぎる……」

「え、じゃあどうすんのさ!?」


『び、ビィさん!』

 企画書渡し。

「……?」

 黙読。

 どきどき

「……」

 びりびりりっ!!

 ……

 無言で破り去っていきました……

『なんですとぉ!?』


『見つけましたよ、モーブです!!』

「え、なんだ? これ読めばいいのか?」

『できれば自分流にアレンジで!』

「ぅ?

 俺はお前が好きだ! 愛してる!!(赤面)お、お前と俺以外いらないぜ! って、何言ってんだ俺!? いや、台本だし……えと、誰と連絡取ってんだ? お前は、お、俺のもんなんだから、俺以外と連絡取ったりするなよ……って、なぜここで笑う!?」

『笑わなくてもいいですから!』

「お、おう……お前の、その……かおもす、素敵だ、か、可愛いと思うぞ! お、お前の全て、お……って、もう無理!!」

「モブちゃん純粋でかわいいから、似合わないし、もういいよね……」

「ああ、さすがモーブ、一気にのほほんムードだな」

「魔王様! !!」かぁぁぁあ

「赤くなって、かわいいなぁ」

「癒しだなぁ……」

「うっぅぅ……」


『えーっと、スナイパー? もういいんじゃないですかね?』

「あたしの扱い!!」

『んじゃ、スナイパーですー、さっさとしてくださーい』

「オイっ! ……

 あたしはあんたが好きよ! 愛してる! あんたとあたし以外いらないわ!! え、何? 誰と連絡取ってんの? あんたはあたしのモノなんだから、あたし以外と関わっちゃ……」

「いや、もういいよ、うん」

「ちょ、まだ途中!!」

「だって、ねぇ?」

「ああ、なんか違うし、なぁ?」

「うん……」

「とりあえず全部聞いてからなんか言いなさいよね! まだ序盤も序盤じゃないの!!」

「わかった」

「聞いてやろうじゃないか」

「なんか腹立つわね魔王盗賊!!

 どこまでだっけ? ああ、……アハはっ!いいわね! あんたのその絶望的な顔も素敵! かわいい。あんたの全てはあたしのモノよ。あたしもあんたのモノ。アハハ八! 何で逃げようとしてんの? あたしから逃げられると思ってんの? ねぇ、何で逃げようとしてんの? あんたはあたしのモノでしょう?……。あんたがあたしのモノになってくれないなら、コロシチャオウ!? そしたらあたしだけを見て死ねるでしょう? ねぇ、あたしだけを見なさいよ。あんたのためなら、誰だって殺せるわ。……そーいえばぁ、あんたの隣の席の子、今日よく喋ってたわね? え、なんで知ってるかって? もちろん、あんたのことで知らないことなんてないわよ! じゃないと、変な虫がついたりするものね! 変な虫は早く消さないとね!!

 どうよ!!」

「だから、うん、やっぱりなんか違う……」

「なぁ……?」

「ああ……」

「なんなのよぉ!!」


『全員集合』

「楽しかった、のか……?」

「最後があれじゃなければな……」

「マオちゃんはカットだったしね……w」

「盗賊、お前はかなり行数取りやがったよな?」

「えへっ」

「……」

「わたくしはいかがでしたか?」

「おまえは、いい手本だった……」

「まぁ、魔王様に褒められてしまいましたわ! もう死にたいくらい幸せですわぁ~」

「待て待て待て!!」

「あれぇ? みんな集まって何やってんのぉ?」

 騎C乱入

「「「「「「『!?』」」」」」」

 突如突風。企画書が騎Cの下へ。

『ご都合主義!!』

「え? なにこれ?」

「「「「「「『……』」」」」」」

「みんなぁ、こんな楽しいことやってたんだぁ? ……俺ぬきでぇ?」

 剣をすらりと抜く。

「よっしゃ逃げるぞ皆!」

「おう!」

「待ちなよ、キノコは後でもんであげるからいいとして……」

「ヒっ!?」

「盗賊さんは、遊ぼうぜぇ~?」

「断固拒否!!」

「あ、ナレーさんは逝っていいから」

『逝きませんし!!』

「俺らは!? まさかの無視!?」

「騎C!?」

「魔王様とモーブは遊べませんからねぇ……」

「わたくしを無視するなんて、いい度胸ですわね?」

「はぁ? お前なんかどうでもいいし」

「うん、こういう時はあたしはいいや……」

「あ、ごっめん、小さくて視界に入んなかった。声出したらわかったよぉ」

「ぴっ!?」

「ナレーさん勇者、締めて逃げるよ!?」

「お、おう!」

『わっかりましたぁ!! みなさんこれにて今回のヤンデレ企画終了です。お疲れ様でした』

「それではみなさん」

「「「「「「『まったねぇ~』」」」」」」

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