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魔国の日常  作者: 盗賊
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イメチェン(だけどいつも通り)

 魔王城執務室

「魔王、ただいま!!」

 ばんっ

「うん、扉……」

「あ、悪い」

「……」

「魔王? どうした?」

「お、おま……」

「?」

「キノコ―――!!」

 勇者、肩のあたりで切りそろえた髪を、内側にまるくした髪型。いわゆるマッシュ。

「誰がキノコだ!」

「金のキノコとか!!」

「うるさいぞ!」

『勇者ハキノコ勇者ニジョブチェンジシタ』

「してない!」

『ヨッテ、経験値等ハリセット』

「してないからリセットするなぁ!!」

「おま、また、レベル一から……」

「そんなわけあるかぁ!! やめろぉ!!」

「……」憐みの視線

「そんな目で見るなぁ!!」

『ぶくくっ……』

「くくくっ……」

「『wwwww』」

「お前らなぁ!!」

「てか、どうしたんだ? 失恋したか?」

「気分だ気分。勝手に始まってもいない恋を終わらすな」

「そうか?」

「そうだそう」

「……」じぃ

「なんだその眼は」

「別にぃ?」

「……腹立つな」

「あ?」

「なんでもない。ガラ悪いぞ」

「今更だな」

「そうだな」

「でどこ行って何してたんだ? ナレーは風邪の国で園児たちとキャッキャ笑笑してたといってたが?」

「風邪じゃなくて風な? ってか、キャッキャ笑笑ってなんだ?」

「さぁ?」

 二人で天を見上げる。

『……ひゅーひゅ~♪』空気が抜ける音?

「全然口笛吹けてないぞ?」

「ついでに言えば、それで誤魔化してんのか?」

『……』

「「……」」

『い、いやぁ、楽しんでいたのでしょう? 笑笑と?』

「うーむ、まぁ、な?」

「微妙な言い方だな」

「疲れたぞ」

「そうか?」

「いうこと聞いてくれないんだ(泣」

「……何してたんだ?」

「幼稚園で先生の体験みたいなものだ。募集があったから行ってみた」

「……そうか」

「ああ」

「……」

「……」

「……」

「盗賊はどうした?」

「そういやお前が出かけたあたりから見てないな」

「そんなにか? 結構な日にちじゃないか?」

『現実では四話くらいかもしれませんが、この中じゃぁ半月くらいたってまーす。季節とかがん無視でーす☆』

「「……」」

『ハロウィン企画とか、現実と連動企画はイベントのみでーす。今こっち何月なんでしょうねー?』

「あんまそういうこと言うなよ……」

「ま、仕方ねぇんだろうけど……」

「ナレーターが真っ先にぶち壊しに行くなよ……」

『てへっ☆』

「……」

『殺気!?』

 コンコン

「魔王様、入ってもよろしいでしょうか?」

「ん? ビィ? どうした?」

 かちゃ

「あの件なのですが、多少なりとも道が見えましたのでご報告に……」

「……」

「魔王様?」

「お、お前……」

「?」

「おかっぱ―――!?」

 肩より上で切りそろえられたぱっつん髪。前髪も。

「……あまり触れないでもらえませんか」

「な、何が……」

「……」

『知ってます、魔王?』

「何をだ?」

『髪ってお金になるんですよ』

「ハ?」

『ビィさんの髪って最強無敵のキューティクル! な感じでしたから、いい値で売れました?』

「いいかどうかは、まだわかりません……」

「何故にぱっつん……」

「しかも前髪も……」

「知りませんよ! 情報屋が変態だったんです! 息荒くしながらこっちの方が似合うとか言ってやられたんですよ!!」

「そ、それは……」

「災難だったな……」

「髪はすぐ伸びるからいいんです。ですが……、またあいつに会わなければいけないなんて……」

『ビィさんの心の傷は深そうです……』

「び、ビィ、お疲れ……悪いな……」

「いえ、仕事ですから。……それで、ご報告いたします。凄腕のへんた……いえ、情報屋に会いまして、その人が言うには、いい報酬貰ったから全力で頑張る。だそうです」

「そうか、分かった」

「その道で一番の腕だそうですので、きっといいものが手に入るかと」

「ありがとう。もういいぞ」

「失礼いたします」ぱたん

「情報屋? 一体何があったんだ?」

「んあ? ああ、そういえば、お前いなかったんだっけ?」

「何の話だ?」

「んー、なんか攻撃受けてるっぽい?」

「はぁ!? それ大変じゃないか!!」

「そうだなー」

「軽い! 軽すぎないか、魔王!?」

「そう言われてもなー、今んとこ実害はそんなにないしな。ある程度対策も立ててるし……」

「だからってなぁ!!」

「情報つかめば動けるだろう。どうせ何も知らないんだから動けん」

「そう、そうか……」

『あらら。何も言えませんねー、キノコ勇者レベル一?』

「だからリセットを勝手にするな!!」

「そうか? キノコ勇者レベル三?」

「キノコ勇者でもない!! 勝手にキノコにするな!!」

『でもですねー』

「どこからどう見ても」

「『キノコ!!』」

「お、おまえら……」

「お前に凄まれてもなー」

『レベル三ですしー』

「『危険を感じない!!』」

「お前ら息合いすぎだろう!!」

「えー」

『だってー』

「なー?」

『えぇ』

「……」顔が引きつる勇者。

『それに、騎Cに絡まれた後じゃねー』

「あいつはやばいからなー」

「……それには同意する」

「え? ナニ? 俺がどうしたぁ?」

「「『!?』」」

「え、ナニナニ? なんでそんなに驚いてんのー?」

『噂をすれば何とやら……』

「え? 俺の噂ー? 何話してたのー?」

『ヤバいです! 恐怖心ハンぱねぇっす! てことで逃げまっす!! アデュー!!』

「あ、ずるいぞ! ナレー!!」

「ずるいって、なんか酷くない? 勇者?」にこぉ

「……!!」

「騎C、この部屋でなんかするのは許さんぞ?」

「もちろんですよへーかぁ。俺だってそれくらい心得てますってぇ」

「……」そろりそろり

「何逃げようとしてんの、勇者?」

「え、あ、えと……!!」

「あ、そういえば久しぶりだねぇ?」

「ひ、久しぶり……」

「お帰り」

「た、ただいま……」

「……」

「……」

「よしっ、久しぶり記念にもんでやるよ!」

「え、遠慮する!!」

「そんな遠慮しなくていいってぇ~♪ ……ん? いつもは逆だなぁ? あ、ビィさんか♪」

「なんの話だ!?」

「こっちの話~。ねぇへーか、勇者持ち帰っていいですよねぇ?」

「持ち帰るって、お前なぁ……」

「でもでもぉ、鍛えた方がいいですよねぇ? やぁっとスキル手に入れたんだし、磨かなきゃ損損♪」

「それもそうだが……お前何しに来たんだ?」

「え? 俺の話が聞こえたから来ただけですよ~別に用事はありません~」

「そうか……」ちらっ

「……」ぷるぷる

「ね、へーかっ、勇者も強くなった方がいいですよねー?」

「そりゃ、まあ……」ちらっ

「!!」ぶんぶん

「……」

「へーか」にこぉ

「……」引き

「……」にらめっこ

「……よっしゃ持ってけ!」負けた

「やった♪」

「!?」

「ほら、勇者、へーかのお許しも出たし、行くよ!」

「魔王の裏切りものー!!」

「幸運を祈る……」

「いーやー!!」


『その後、勇者は騎Cによってがっつり扱かれましたとさ。ああ、もちろんレベルアップなんてしませんよ? ただ単に鍛えられただけです。スキルレベルも上がりません。剣ではなく、その前の体術やらなんやらを鍛えられたからです。剣を使うにあたって必要なんだそうですよ? てか、スキル磨かなきゃ損とか言っといて、スキルを使わせなかったようです。ってなわけで、勇者にとっては精神ポイントがごっそり削られた時間だったそうです。おまけとして、体力はめっさ上がりましたとさ。終わり』

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