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魔国の日常  作者: 盗賊
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少し真面目なお話を

『ハロウィンも終わって、静かになった魔王城執務室』

「くソ!! 華が……」

「また言ってんの?」

「盗賊!? お前何処からはいっ……」

「え? ドアあいてたよ?」

「なんでだ?」

「で、どうしたの?」

『魔王様、また徹夜だそうですよ?』

「なるほどねー。だからまた華が……とかわけわかんないこと言ってんのね?」

「うるせぇ! じゃないとやってられっか!!」

「魔王様! 書類お持ちしましたぁ!」

「お持ちしました」

「うるせぇお前ら両方帰れ!!」

「魔王がモーブに帰れっつった!? これは重症だ!!」

「うるせうるせっ!!」

「魔王様!? もうすぐおやつの時間ですからね!? それまでの辛抱ですよ!!」

「うぅ、すまないなモーブ……いつも……」

後ろでビィさんが自分の陣地確保して手伝い中。

「それは言わない約束ですよ!」

「……ん? なんか違くネ?」

「黙ってろよ盗賊!」

「仕方ないね。おにぃさんが少し手伝ってあげようかね♪」

 今更。盗賊、黒の修道服に編み上げブーツ。肩のあたりで切りそろえたぱっつん髪。首には十字のペンダント。男ver

「助かる!! そこの山とこの山と、ついでにあそこの山も頼む!!」

「手伝うからって、人使い荒くないかい!?」

「手伝うんだったら頼んだ!」

「まあ、いいけどさぁ……。てかさあ、一応が付くけど人間に、魔族の国の仕事まかせてもいいのかい? ここから情報盗んで、トアル国とかに売っても知らないよ?」

 机をどこかから取り出して、陣地確保。メガネ装着。

「お前はそんなことしないだろ? ってかメガネ?」

「しないけどさぁ。これ、魔法具」

「しないならいいだろ? 魔法具?」

「甘くないかい? そう。読む速さが増し増しっとな」

「信じてるぜ。盗賊? ちょ、それ欲しい!!」

「そう? 信じてくれるんなら多少は応えないとね? ……あげないよってか、なんで僕たち二重会話?」

「知らねぇよ! てかメガネ!」

「あげないって! てかさ、これ仕えるの僕とビィさんくらいじゃない?」

「ハぁ!?」

「私ですか?」

「だって、情報処理能力高そうじゃん? 読む速さまし、イコール、頭に入ってくる情報もまし」

「そういうことか。……遠回りに俺はバカだと?」

「ハぁ!? おい、盗賊、ふざけんなよ! 魔王様はなぁ!!」

「違うって! ほら! こっち終わったよ!」

「はやっ!!」

「魔王様、こちらの山も終わりました」

「お前らはやすぎ!!」

「お、俺は、あ、もうすぐケーキが焼き終わります!!」

「そうか、それは、うん、よし……」

「この山終わったら休憩にしましょうね!!」

「……単位が山……」

「ほら頑張って! ここはもうハンコ押せばいいだけだから!」山増量。どさどさどさっ

「うぅぅうぅぅうううう……」

『休・憩・だっ!!』

「や、おわっ……」

「魔王様、おいたわしや……」

「あ、僕にもあるの? ケーキ♪」

「私もですか?」

「みんなで休憩にしましょう?」

「ありがと♪」

「どうも」

「キュウケ……」魔王一人だけぐったり

『魔王、お疲れですね……。あ、ちなみにこの人たちは、ご主人様と同じテーブルに着くなんて! なんてことはありません。魔王がフレンドリーすぎるせいです』

「てかさ、魔王」

「なんだ?」

「なんで徹夜で疲れると、華を求めるの?」

「ああ、なんとなく?」

「なんとなく? そんなことに興味なさそうなのに?」

「興味はねぇよ? だけどな、目の保養! 俺だって男だし!! って、これ前にも言ったような……」

「フゥ~ん? ってか、ホントに最近徹夜多いね? 書類見た感じ、事故とか事件? 多くない?」

「ああ、何だか知らんが、ここ最近多くてだな……」

「それにしてもこの数は異常だよ! 魔王も壊れるわけだよね!」

「ホント……」

 コンコンっ

「へーかぁー? いますぅ~?」ガチャ

「ノックの意味!?」

「ゲッ!! 騎C!?」

「あれぇ~? 盗賊さんじゃん何してんのぉ? あとビィさん、さりげなく消えようとしないでくださぁーい」

 ぎくっ

「……お茶」チッ

「へぇー、そうなんだぁ? ……盗賊さぁん、そんなに警戒しないでよぉ。舌打ちとか、傷つくよ~?」

「どうせお前もメタルなハートなんだろ?」

「あ、分かった?」

「……ここの主従は……」

「似てねえよ!? ちげぇかんな!?」

「あ、へーかぁ、それはないですよぉ」

「……ってか、何しにきやがった? 騎C?」

「あ、盗賊さん見て忘れかけちゃった。書類持ってきましたよぉ」

「よし、それ持って今すぐ帰れ!!」

「よっしゃ帰れ!!」

「帰りませんよ? 盗賊さんも、そこでのんないでよぉ~」

「「うっせ!!」」

「そこも、はもんないでくださーい?」

「うわぁ、お前も仕事してるんだな?」書類奪い。パラパラ

「ひっどいなー、盗賊さん、俺だって隊長なんだよ? 責任ある立場。今日はそこそこ仕事あるから暴走しないつもりだから安心してよ」

「そりゃよかった。だったらそこそこ友好的に付き合ってやろうじゃん?」

「わ、うれしいねぇ。……神父の恰好するなら言葉づかいも正したら? 破戒僧みたいだよ?」

「……神父なのか僧なのかどっちかにしろ、よ……?」

「ああ、それもそうだねぇ。……どうしたの?」

「……」

「盗賊?」

「魔王……いや、いいや。あとにしよう」

「ハぁ!? 気になるだろ! 言えよ!」

「今休憩だけど、これから丸イチんちはもう休憩取れなくなる可能性あるかもだけど、いいのかい?」

「よっしゃ全力で休憩すんぞ!!」

「それがいいよ♪」

「え、ナニナニ? 今から休憩ですかぁ? 俺もおやつにしたいですぅ」

「……か・え・れ!!」

「……盗賊さん? つまんな過ぎて暴れてもいいかなぁ?」

「止めろ! 俺の休憩をぶち壊すな!」

「ケーキ用意してやっから!」

「チッ」

「なんで舌打ち!?」

「別に、今ならあっちに非があるから問題押しつけられるチャンス! とか思ってたわけじゃないんですよぉ?」

「あんだと?」

「え? なに? やってくれるの?」

「盗賊!!」

「冗談♪ やんないよ。そこそこ友好的に付き合うって言ったもの」

「……え?」

「隣おいでよ? 一緒にお話ししようぜぇ?」ニヤリ

「なんか……」

「なんだい?」

「いや、俺嫌われてると思ってたから……」

「インや? ユシャちゃんに手ぇ出さないんだったら、それなりには嫌ってないぜ?」

「それなりに嫌ってない?」

「ああ、しつこいからあんまり好きくはないけど、それ抜きだったらまあ、普通? キャラ的には好きかもなぁ?」

「……なんか、嬉しいぜ。盗賊さん?」

「しつこくなかったらな? しつこくなかったらな?」

「なんで二回?」

「大事なことなので二回言ってみました」

「……」

「まあ、どうでもいいや。性格には難アリだけど、嫌いじゃないぜ?」にこっ

「……!!」

『なんか変なフラグ立ててません?』

「立ててねぇよィ」にこにこ

「立ってないぜぇ?」にこにこ

『あ、背筋サム……』

「ほら、騎C、ケーキ、紅茶は濃いめのストレートだったよな?」

「おっ、覚えててくれたの? さっすがモーブ」

「あ、当たり前だろ!! 同僚なんだから!!」

「モーブ、ホントお前っていいやつだよなぁ」

「はぁっ!? なんだし! 気持ちワリィ!!」

「ひっどいよなーほめてんのにー」

「あ! そうだぁ!」

「わ!? なんだよいきなり?」

「魔王、徹夜だと華が欲しがるけどさぁ、どんなコがタイプぅ?」

「……なんだよいきなり?」

「だってさぁ、そういうお話し、したい!」

「……」

「興味ないって言ってるのは知ってるけどさぁ、求めるくらいなんだから、ほんの少しくらいは興味あるんでしょ?」

「まあ、無いこたないけど……」

『とまぁ、こんな感じの男版女子会トーク休憩』

『終了』

「雑っ!」

「はやっ!!」

「え、マジで? こんなんで終わるの俺の休憩……?」

「し、仕方ありませんよぉ……? いつものことじゃないですか!」

「!?」

「モーブ、それは傷に塩を塗りこむ行為では?」

「……え」

「うん、も、い。もういいよ。大丈夫だよ……」

「ま、魔王様……!!」

「はいっ! ここで盗賊さんからのまじめ話入りまーす!!」

「ここでかよ!?」

「魔王! 仕方ないだろ! いつものことなんだから!!」

「……」

「てか、本気でまじめなお話ね?」真剣

「なんだ?」

「最近事件多いよね? んで、書類も増えたよね?」

「ああ、それが?」

「武官の方と文官の方に同じ書類を出さないはずだよね? 出したとしても、振り分けて、重複が出ないようにするんだよね? ましてや、両方が魔王の最終のとこまで来ないはずだよね?」

「ああ。そういう風になってる」

「……今まで見てきた書類全部覚えてるかい?」

「いや……」

「これとこれ見て」魔王の部屋の山から一枚、騎Cが持ってきた山から一枚

「……内容的に、同じ?」

「そう。わざわざ日にちまでずらして分かりにくく文章も変えてる。けど、同じ、でしょ?」

「……そうだな」

「おかしいです! ありえません! だって……」

「そう、けど、実際そうなってる」

「……」

「騎C」

「何? へーか?」

「お前、最近仕事増えたって言ってたよな?」

「……そうですね。小規模なものが広範囲に」

「……そうか」

「魔王、結論。できる範囲なら手伝う」

「助かる。……こっちの疲弊を狙う、攻撃と認識。だよな?」

「僕に聞かないで。でも、僕もそう思ってた」

「……だが、完全には判断できない。そういう可能性ってとこだ。じゃあ、まずは情報収集からだな?」

「今すぐ手はずを整えてまいります」

「頼んだ」

 ぱたん

「……えっと、いまいち話が見えてこないんですけどぉ」

「モブちゃん、君、そんなんで傍仕えやってけるの?」にこぉ

「な!?」

「とゆうのは冗談で、そうだな……書類増やしてるのは故意的だってとこまではわかる?」

「それくらいわかるっての!!」

「そしたらね……」

「その前に、だ。事件や事故も増えてた」

「そうだね。それでさらに書類にすること増え増えだぁ♪」

「しかも、とっ捕まえて尋問したり、牢屋にぶち込んだりってのもできないわけ。そんなどうでもいいことに駆り出されてる俺らにとっちゃイライラも重なるってぇ」

「ついでに、そのせいで武器とか使えば、手入れの手間も増えるし」

「捕まえる必要のない程度だから、あとで気づいても尻尾なんてのも捕まえらんないのさ」

「なるほど……」

「で、わざわざそんなめんどいことする、イコール、それなりの目的がある」

「大体が、そこまでじゃないってことは、精神的に少しずつ削っていく感じか? って、それでそれを調べるんだが……」

「そんな簡単にわかったら苦労しませんってぇ~」

「そうだよねぇ~。僕もトアル国王に鞭喰らったりしないってえ~」

「……え?」

「え?」

「鞭?」

「うん?」

「……ハ?」

「え?」

「そんな奴なの? トアル王?」

「ああ、僕だけにだと思うからオケオケ」

「全然よくねえだろ! 何されてんだ盗賊!?」

「はい? 何って何?」

「なんでそんな平然としてんだぁ!?」

「ヤダなモブちゃん、そんな怖い顔。大丈夫だって、他の人間にはそこそこいい王様って言われてるくらいだから」

「そこじゃねぇだろ!!」

「え、何処?」

「鞭って拷問じゃねぇか!?」

「や、そこまで痛くないよ? 大体非力な王様だし」

「盗賊さん? やられっぱなしの人じゃないでしょ?」

「いやいや、適当にやられてやっとけば、満足らしいから問題ないんだって。これで。はいっ、この件は以上! 終わり!!」

「オイっ!!」

「終わりったら終わりだってば!!」逃げ消え

「……盗賊、お前なぁ……」

「魔王様っ!! お……」

「めんどいから放置でいいだろ」

「魔王様!?」

「どうせ何も言わねぇぞ? あいつ」

「……」

「んじゃ、仕事戻りますねぇ。ケーキ美味しかったぜぇモーブ♪」

「お前も!?」

「……盗賊さんは、好きでやられる人じゃないし。まあ、心配しても無意味だし?」

「……!」

「んじゃ失礼します~」

「おう。お前もがんばれ」

「……」ぱたん

「モーブお前も仕事しろ」

「はい……」

「あ、言い忘れてた!」ぽんっ

「盗賊!? お前どっから!?」

「ん~? その辺?」空中指差し

「どこだよ!?」

「どこでもいいじゃん? あ、言い忘れってねぇ? ケーキ美味しかったよ♪ 御馳走様でしたぁ♡」

「そ、そりゃよかったな……」ほめられて悪い気はしない

「いつもいい仕事してるねっ! ってことでばいにゃーん」ぽんっ

「あ、オイっ!! ……」

「ほら、あいつなら大丈夫だろ?」

「……そうですねっ!!」

 悩んでるのがアホらしくなった模様。


『そういうことで、何やら怪しげな雰囲気漂ったちょっと少し真面目なお話を、でした。まったねぇ~』

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