祝・えんじぇる編終了! 祝・百話ぁぁぁあああああ!!
祝百話じゃぁぁぁああああああ!!!!!!!
えんじぇる編終了だぁぁぁあああ!!
やっつけとか言わないの♡
……おえぇ(自分の言動に吐き気が……)
さぁさぁ、作者は変な方向に暴走&壊れております☆ 生暖かい目で見守ってやってください☆
……ごめんなさぁぁああああああいぃ!!!!!!!!!!
盗賊が、後ろから魔王の首筋にナイフを突きつける。
「盗賊? 何のつもりだ?」
「ごめんね、まだ終われないんだ」
「どういう意味だ?」
「盗賊さん、冗談が過ぎるんじゃないのぉ?」
「悪いね。冗談じゃないんだ。魔王殺されたくなかったら、少し離れてもらえる?」
「……」
「離れろ」
「騎C、少し離れろ」
「……わかりましたぁ」
「勇者はこっちきて」
「……わかった」
「おい、お前、勇者になんかする気かよ!?」
「別に何も。ただ、一緒に来てもらいたいとこがあるだけ」
「だったら普通に言えないんですか?」
「それじゃあ面白味ないでしょう?」
「……盗賊、お前本当に盗賊か?」
「もち。盗賊さんは盗賊さんだよっ。あぁ、今ちゃんと体に戻ってるから、精神も安定。ナイフはこの通り」
ちらちら
「動かすな」
「ごめんよ」
「……ん? あのナイフぅ……」
「えへへ。自作だよ? すごいでしょ?」
「え、あんた、それ自作って、どんだけこってんのよ……」
「この時のために、ってわけじゃないけど、作っといてせぇ~か~い♪」
「どこに連れてく気だ? 行くならさっさと行け」
「はいはーい、ではみなさん、また今度」
魔王と勇者を連れて、盗賊は瞬間移動でその場から消えた。
ろん、ぽろろん、ぽろん……
竪琴の音が響く、石造りの部屋。窓もない、薄暗い空間。
床に描かれた魔法陣、その中心に三人は現れた。
「はい、とーちゃくですっ」
「うわっ」「どわっ」
「あぁ、やっと来た。待ちくたびれたよ?」
「すみません、ちょっと手間取りまして……お怒りですか? トアル王?」
魔王から離れ、声の方へ。
「「トアル王!?」」
目線の先には小柄なフードの人物が。
「やぁ、こんにち……」「てめっ、どういうつもりだ、拉致るなんて!!」「……え?」
フードの人物は盗賊の方を向くが、盗賊は明後日の方を見る。
「おい、盗賊はオメェの命令を聞くらしいが、お前がやったのか?」
「ちょ、ちょっと待ってまって!! 盗賊!?」
「……いえ、劇的に、連れて来いとおおせでしたので」
「こんな劇的は求めてなぁい!! 涙なしには語れない、的な感動な再開を、君から聞くのを望んでたのに!!」
「それは残念でした。ですが、仲間だと思っていたやつにナイフ突きつけられて、なんて、ある意味お涙ちょうだいもんじゃないですか?」
「そんな涙は求めてなぁぁああい!! って、え、ナイフ!? 何してんの!? 下手したら外交問題だよ!!」
「そんなこと言われましても、ねぇ?」
「ねぇ、じゃ、なぁぁぁああああい!!」
「ちょ、俺等話しについてけない!!」
「そうだそうだ!!」
「あ、ああ、ごめんごめん。……では、改めまして、こんにちは」
フードの人物が、フードを脱ぐ。
まだ少年を抜けきらないような、細い体型に、澄んだ声。肌は白く、なぜか深窓の姫君、が似合いそうな儚い風。瞳は灰色。髪は……
「って、お前詩人!?」
髪色は、色が識別不可能になる直前まで、薄めたような水色。だが、顔も声も体型も、詩人とうり二つ。
「やぁ、また会いましたね。あの時は少し髪色変えたんですよ? ばれないようにと思いましてね。えーっと、髪好きの変態サン? に、似合うような色見つけてもらってね」
「……あの変態、何処にでも出てくるな……」
「え、どうしたの盗賊?」
「いえ、なんでも」
「え、トアル王は?」
「あのブタどうしたんだ?」
「……ぶふっ!!」
思わず噴き出したトアル王(仮)。
「(仮)って……」
「豚、そうだね、あの人は本当に豚そっくりだったよ! あははっ」
儚い感じが台無し。いたずらっ子のような笑い。だいぶもったいないです。お似合いですが。
「……こほん。前王には退場してもらいました」
「退場?」
「今は僕がトアル王。まぁ、一応だけどね」
「え……」
「これは本当。前王は今は幽閉されてます」
「……あー、展開についていけねぇ……」
「わ、私もだ……」
「だーかーらー!! トアル王がそこにいるのになって、豚はどっかいったんだよ! これだけでしょ!?」
「そこにいるの……」
「いや、お前の存在もなんだけどな!? ってか、だったらどうしてトアル王が勇者と魔王拉致るんだよ!」
「それは本当にごめん! 盗賊がそんなことするとは思ってなくて!!」
「あー、それなんだけどね、魔王?」
「あ?」
「これ、舞台用とかの、刺したら刃が柄にしまわれるやつなんだよね……?」
ナイフの切っ先を指先で押すと、そのまま刃は柄に沈んでいった。盗賊の指に傷はない。
「……ハ?」
「いや、いくらお芝居でもさ、魔王傷つけたらマジで外交問題になりかねないじゃん? さすがに僕もそんなことしないよ?」
「……」ぱきぱきぱき
「ほんとごめんって! だから指鳴らしながら迫ってくんのやめて!!」
ぎゃーぎゃー
「……勇者」
「え、なんだ? じゃない、なんですか? えっと……」
「ああ、敬語とか別にいいや。とりあえずの王だし。僕も王位とか興味ないから、国が安定したらさっさとまたどっかで放浪する予定だよ」
「放浪?」
「うん、旅の詩人ってのはさ、本当のことだよ? いろんなところ回ってきたんだよね」
「ず、ずいぶんな……」
「えへへ。ほら、僕こんな髪色じゃない? 銀髪ほどじゃないけどさ、呪われてんじゃね? 的な感じになったわけよ。そしたらさ、幽閉されるわ、食事に毒もられるわ、むしろ食事を与えられないわで散々」
「は、はぁ……」
「だから僕、城抜け出して遊んだりしてたの。だからほとんど旅育ちだしさぁ」
「……」
「あ、でも前王は僕の本当の父親だからさ、一応ちゃんと王子だよ? 王位継承権なんてのはもらってないけど、もらえるべきものだしね?」
「……」ぽかーん
「ん? あれ? 勇者ー?」
「固まってますね……」
「勇者ー、起きろー。生きてるかー」
「あ、ああ、大丈夫だ」
「ホントかな……」
「ま、まぁ、いい。……で、俺等をここに連れてきたわけってなんだ?」
「あー、それなんだけど……。我々トアル国は、今まで魔国にしてきた数々の悪意ある行為を認め、平にお詫び申し上げる。だが、国民たちのほとんどは知らぬこと。貴族の一部、そして我が父が勝手にした行為であって、国民の大半は魔族とも一緒の平和を望んでいる。だから、罰したいというのであれば、私がすべて責任を取るので、トアル国全体としては許していただきたく……」
「わーわー!! そういうのいいから!!」
「と、いうことは、許していただける、と?」
「良いし! 許すし! ってか、実際問題そこまで被害受けてねぇし!」
「……寛大な御心に感謝の言葉すら出てきません……」
「そういうの本当にいいからぁ!!」
「魔王って、こういうの苦手なのか?」
「うっせぇな!!」
「魔王、そんなとこ悪いんだけど、あたしからも……」
「いらねぇ!!」
「いや、私の気持ちが……」
「いらなぁい!!」
「……えーっと、魔王、勇者、とりあえず、魔王が微妙な感じだから軽くいかせてもらいます。お前反省してんの? みたいなツッコミしないでね?」
「お、おう……」
「やぁめぇろぉ!!」
「さっきは手荒な真似をしてごめん。それから、心配かけまくってごめん。死んだのも、ごめん。それが一番いいと思ったから、いったん死んで敵の目誤魔化したいと思った。それから、黙ってることいっぱいでごめん。まだあるけど、それも少しづつ話すことがあるかもしれない。今はまだ言えないこともあるけど、いろいろ、本当にごめん」
「……心配したんだぞ」
「うん、ごめん」
「死んだって……」
「ごめん」
「騎Cも、つらそうだったぞ」
「うん、あとでちゃんと謝らないと」
「私も、つらかったぞ」
「ほんとごめん」
「……また会えてよかった」
「勇者のためなら火の中水の中、たとえ死んでも蘇ります♪」
「軽い」
「ごめんなさい」
「……」
「……なぁ、盗賊」
「なぁに?」
「どうして生き返ったんだ? この世界には神殿なんてもんねぇだろ?」
「呪いだよ。死ぬことも許されない」
「……そうか」
「うん」
「……トアル王の命令が云々っての、あれどうなったんだ?」
「それは僕が。トアル王は、代々、王となったものが盗賊を使えるんだよ」
「使う?」
「奴隷のように、というのが普通かもね。盗賊は拒否することは許されない。命令だからね。拒否すれば普通の奴なら、いっそ殺して! とか、逆らう気が起きないような痛みや不快感が押し寄せると聞いているよ」
「まぁ、そんなとこです。釜茹で? 電気? 火炙りとか? アイアン・メイデンとか、分かりやすいですかね?」
「拷問じゃないか!!」
「似たようなもんでしょ」
「代々ってことは、今はしじ……トアル王が?」
「詩人でもいいよ。好きに呼んでよ。……まぁ、そうだね。でもね、盗賊を従えるには盗賊に名前を付けて縛る必要があるんだけど、まだ僕はそんな儀式? してないんだよね」
「前王は退位したからその名前の効力は失われたから、今のとこ私は自由♪」
「うーん、わかった、スノーにしようかな。盗賊、君の名前はスノー。髪が雪っぽいから」
「あらま、束の間の自由もおしまいですね。ってか、ネーミングセンスがどこぞの変態とそっくり」
変態の盗賊の呼び名、ユキちゃん。漢字だと、雪ちゃん。
「それは……まぁ、変更しない、できないし! スノーね、スノー」
「はいはい」
「え、ってことは?」
「命令にはほぼ絶対服従。盗賊は僕の下僕?」
「はいはーい。さらば束の間の平穏~」
「ちょ、待ってくれ!! トアル王、盗賊を開放してはくれないか?」
「……うん、もちろん」
「……はい?」
「スノー、命令一つ。今までの恨みがあるかもしれないけど、国民とかに向けないでね? 支払うのは僕だけでいい、僕は好きにしていいからさ。二つ目。これから幸せに。絶対他の人の奴隷みたいになっちゃだめだよ? あ、でもね、もし君が僕を許してくれる可能性が、すこしでもあるのなら、その時は友人としてちょぉっとくらいのお願いは聞いてほしいかな? 三つ目。今までの契約すべて白紙に戻す。好きに生きなさい」
ぴしっ、パキン、ばきぃぃいい!!
床に描かれていた魔法陣が割れ、盗賊の首に、首輪の幻影が現れ割れて消えた。
「……へ?」
「さ、これで君は自由だよ。どうする? 復讐する? 契約解除前に命令したから復讐相手は僕だけだけど?」
「ま、まって、待って!! え、魔王? 君トアル王に何てった!?」
「と、盗賊を自由に?」
「僕自由!? え、はあ!?」
「盗賊、いったん落ち着け?」
「殺さないの?」
「トアル王、煽るようなこと言わないでくれ!」
「ゆ、勇者、どうしよう!?」
「そこで私に振らないでくれないか!? いや、でも、殺すなんてダメだぞ!!」
「あ、そ、そうだよね……そうだった……。だから、えっと、トアル王? 別にいいです。前王いなかったら勇者にあえなかったし、魔王にも、みんなにも会えなかったしってことにします」
「……よかったよかった。僕も死ぬの怖かったんだよねぇ。許してもらえたみたいだし、これで肩の荷が下りたぁ」
「お前らなんか軽くねぇ!?」
「魔王、私の理解力が少ないだけか?」
「大丈夫だ。俺にもわからん」
しゅんっ
「ついたでぇ!!」
「え、えんじぇる!?」
「魔王様!」「魔王!」
「え、モーブ? 砂?」
「砂じゃない、スナイパー!! ちゃんと言ってよ!!」
「なんでお前らここに?」
「ちょっとぉ!?」
「先輩がさっさと連れ帰って来いって。仕事は山積みですよ。って!!」
ビィの真似をして、仕事は山積みですよ? と言った。
「う……」
「そ、その前に心配とかしてくれないのか?」
「ナイフの仕掛けはわかったから、心配しなくても大丈夫だったし」
「……分かったのか?」
「あたしとビィさんと、遅れて騎C」
「……なんでビィが慌てなかったのか分かった」
「いつもあんな感じじゃなかったか?」
「……ひょっとして俺尊敬されてない? 魔王様なのに……」
「んで、その後……」
「わしが連れてこられたんやでぇ! いきなり引っ張り出されるからびっくりしてもーたやないかー」
「空間魔法得意だから、盗賊がここに来た道順を追って、何とかここまで来たわけ」
「えんじぇるさーん」
「なんや?」
「どうも、僕の父がご迷惑かけたようで……。父は退位しましたよ」
「……おぉ、なんや連絡こんと思うとったら、そんなことがあったんかいな」
「ええ。さすがに魔国侵攻とかいうの聞いたら黙ってられませんから強制退位です」
「魔国侵攻!?」
「なんだよそれ!?」
「まぁ、いいじゃん。戦争も終わったし、平和な、日常が帰ってくるんだよ? それを喜ぼうじゃん?」
「そうだそうだ」
「そうねぇ、あたしも早く帰ってお風呂入ってゴスロリきて、ネイルしたーい」
実は戦争中ずっと仕事着だったスナイパー。
「私はバドがしたいな。魔王、一緒に勝負しよう」
「お、おう……」
「じゃ、じゃあ俺は休憩に、ひんやりしたお菓子つくりますね!」
「わしもご相伴にあずかりたいわぁ~」
「モブモブのお菓子!? もちろん僕もね!!」
「僕は魔王と一緒に打ち上げかな? 約束したしね。……王の仕事なんて今は考えない考えない……」
「だー、もう! いいよ、めんどいし、考えんのやめやめ!! よっしゃ、みんなで打ち上げすんぞぉぉおおおお!!」
「「「「「おぉー!!」」」」」
「って、なにちゃっかりえんじぇるまで入ってんだぁ!?」
「ええやん。わしも和解したし、美味しいお菓子食べたいわぁ~」
「もー何も気にしねぇー!!」




