零の月 -始まりの唄-
【零】
空虚な無より吐き出されし
始まりの息吹は罪を知った
白き神子の黒き涙
純白より溢れでる穢れ
黒き神子の白き涙
漆黒より零れ落ちる聖水
黒き涙と白き涙の交わるとき
全ては終わり 全ては始まる
祈れ
祈れ
祈れ
終焉の宴で祝う生誕を
嗚呼 何と滑稽なことか
嗚呼 何と愚かなことか
神よ 我らを赦したまえ
我が手に生命の盃を
我が身に神の御言葉を
銀色の嫉妬
金色の憤怒
赤い怠惰
青い色欲
黄色の暴食
緑の強欲
紫の傲慢
器に詰め込んだ罪は
永き眠りより微睡みの時へ