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エピローグ
赤い紅葉が舞い始める頃──。
あたしは、大切な人と時を過ごす。
昔はいつも、3人一緒だった。
今は、2人と1人のことが多い。
少し変わった位置関係。
でも、絆は確かにそこにある。
あたしがいて、お兄ちゃんがいて、そして、
隼人さんがいる。
きっと、この関係が崩れることはないんだ。
どんなに離れても、たとえ記憶をなくしても、あたしたちはきっと、どこかで巡り会う。
いつかきっと、また会える。
だから……
「波瑠!
早くしないと置いていくよ!」
「あ!
待って隼人さん!」
だから…、
ずっとずっと、
あたしだけを愛してね──。
──END──




