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ここ最近、隼人さんから毎日のように電話がかかる。
たぶん、急に連絡しなくなったあたしを心配してくれてるんだと思うけど、あたしはその電話を取ることすら怖れている。
声を聞くだけで、きっとあたしは泣いてしまうから。
「あんたが話さないから、わざわざ隼人さんから電話くれるんでしょ。
あんたが応えないでどうすんの」
グズグズするあたしを見てイラついたのか、沙柚があたしを『波瑠』ではなく『あんた』と呼んだ。
「でもっ…でもっ…」
涙が出て仕方ないあたしに、沙柚は大きな溜め息をついた。
「……あたしに出来ることなら、何だってしてあげる。
波瑠の為なら何でもできるし。
でもね…波瑠。
これは、波瑠が越えなきゃいけない壁なの」
あたしは、潤んだ目で沙柚を見た。
「波瑠が頑張るしかないんだよ。
わかった?」
沙柚に言われ、あたしはコクコクと頷いた。
「よろしい。
時間も遅いし、もう帰りな?
また聞いてあげるから」
「……うん。
休みの日にお邪魔してごめんね」
「いいよ。
いつでも来ていいから」
そう言ってニカッと笑う沙柚を見て、あたしは沙柚の家を後にした。




