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6-9




「は…は、隼人さんっ!?」


「しっ。

ちょっと動かないで」



ジッと見つめる視線に耐えられず、思いっきり目を瞑って数秒後、「よし」と一言聞こえてきた。



「腫れがだいぶ治まったね」


「……へっ?」



気がつくと、隼人さんはもとの位置に戻っていた。



「…なに期待してんの?」



なっ…!



「き、期待なんてしてないっ!」



真っ赤になっているであろう顔で、一生懸命否定する。



だいたい、何に対して期待するのよ…!?



「そう…、残念」



ん…?


一瞬、隼人さんの顔が暗くなったのは気のせい…?



「ところで波瑠。

もう7時なんだけど、大丈夫?」



え。



「大丈夫じゃないっ!!」



慌てて帰る準備を始めたあたしを見て、隼人さんはクスクス笑った。



「慌てなくたって大丈夫だって。

また送ってやるから」



ピタッ


そう言われ、ゆっくりと準備を進める。



もっとここにいたい、なんて甘えたこと言えない。


だから…送ってもらうくらい、いいよね…?




この時あたしはまだ、自分の本当の気持ちに気づいてなかった。






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