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6-4




「そっか…。

それならよかった」



そう言った亮は優しく笑っていた。



「泣くなよ、波瑠」


「…うんっ…、ごめん…」



あたしは、ゴシゴシと目をこすった。



「…さて、まだ昼なんだけど…、どうする?

もう帰る?」


「…帰る」



ようやく涙が止まってきたあたしを見て、亮はフッと笑った。



「わかった。

じゃあ家まで送らせて?

さすがに一人で帰らせるわけにはいかないから」


「うん…、ありがとう」



あたしは、亮に甘えて送ってもらうことにした。



これで…こうして2人で帰るのも最後かぁ、なんて思いながら。




────…………




「じゃあ波瑠、気をつけて」


「うん…」



家まであと数メートルという所で、亮と別れる。


バイバイ、と手を振ろうとすると、亮の顔が固まっているのに気づいた。



「亮?」



亮の目線は、あたしのずっと後ろにあった。



「…?」



後ろをゆっくりと振り返ると、驚いて時が止まったかと思った。



「隼人…さん…?」



あたしの家の近くで、隼人さんが立っていた。



隼人さんを見たまま動けないあたしを置いて、亮は隼人さんの方へ歩いていった。


そして、隼人さんの近くで数秒間止まって、そのまま帰っていってしまった。






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