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6-2




7月の初め頃、亮からメールがきた。



水族館に、デートに行かないかって…。


あたしは、断る理由が見つからなくて、了承した。



あまり乗り気ではなかったが、デートをすることで、ひょっとしたら亮のことを見直せるかもしれない。


そう思った。



頑張れ…!


頑張れ…!



あたしは、自分自身を励ましてデートに行った。




────…………



「ごめん。

待った?波瑠」


「ううん。

さっき来たとこ」



久しぶりすぎるデート。


何だか、変に緊張してしまう。



でも、ちゃんとわかっていた。


この緊張が、初デートの時の緊張とは違うことを。



「じゃ、行こう…?」


「…うん」



差し出された手を、あたしは控えめに握った。




「波瑠、見ろよ。

すっげぇ魚の大群」


「うん…」


「うお、エイきた!

パクパクしてんぞ」


「うん…」


「波瑠、イルカ見に行こう!

イルカショー!」




それからもずっと、亮に引っ張られてあちこち回ったけど、ちっとも楽しめなかった。



もうダメなんだ…。



亮への気持ちが、完全に冷めてしまったことを悟った。



そして、そのことに薄々気づいてるはずなのに、それでもなおあたしに話しかけている亮を見ていると、胸が苦しくなった。






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