表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/84

1-2




「はる、おんぶしてやる」


「は!?」


「へ?」



隼人お兄ちゃんの提案に、あたしもお兄ちゃんもびっくりする。



「ほら、はる」



隼人お兄ちゃんは、あたしに背を向けてそう言う。



「……」



あたしは少し迷って、隼人お兄ちゃんの方に足を進める。



「ちょっと待て!」



遠慮がちにその背に乗ろうとすると、お兄ちゃんからストップがかかる。



「おんぶだったらオレだってできるさ!

オレがする!」



お兄ちゃんがそう言ったのを、隼人お兄ちゃんは「はっ」と鼻で笑った。



「お前の力じゃむり。

海まで行けないだろ?」


「……ちっ」



隼人お兄ちゃんは勝ち誇ったような顔をしていた。


その顔の意味に、小さいあたしが気づくわけもなかった。





そして、しばらく歩いていると、隼人お兄ちゃんが小さい声で話しかけてきた。



「なぁ、はる。

次は2人で海行こうな」


「つぎ…?」


「そう、次。

オレたちは、これからもずっといっしょなんだから」


「ずっと…いっしょ…」



嬉しかった。


隼人お兄ちゃんと、ずっと一緒にいられるんだって。



「約束な」


「…うん。

やくそく…!」



この時は、信じて疑わなかった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ