表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/84

4-11




家に入ると、時刻はすでに8時。



…うん。


帰宅部にしては遅いな。


泣き疲れたし、今日は早く寝よう。



そう思ってお風呂に行こうとするあたしに、母さんはまさかの発言をしてきた。



『もう波瑠ったら!

隼人くんが帰ってきてること何で言わないのよ!

母さんホッとしたわ…。

隼人くんなら、母さんも父さんも反対しないからね』



聞かなかったことにして、その後お風呂に入ってすぐに寝た。






そして次の日の夜、あたしは隼人さんに電話した。



彼氏に…亮に、言いたいことをすべて伝えられたこと。


亮も、自分の否を認めていること。


そして、あたしは嫌いだと言ったのに、別れないと断言されたこと。



どうすればいいかわからない、と呟いたあたしに、隼人さんは優しい声で、



『開き直ればいいんじゃないかな』



と言った。



あたしは嫌いだと言った。


それはつまり、亮に対して恋心がないということを示している。


すがってきているのは向こうなんだから、あたしがそれを気にする必要はない。


むしろ、冷たくあたって嫌われればちょうどいい。



そう、隼人さんは言った。



なるほど、と思った。



そして、さすが隼人さん!と思った。



もちろん、アドバイスもそうなんだけど…、きっと、隼人さんに言われているから、素直に受け入れられるんだと思う。


同じ言葉を沙柚に言われていたら、『いや』とか『でも』とか言って、ぐずっていたかもしれない。


あたしは改めて隼人さんに感謝し、お礼を言って電話を切った。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ