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「……ん…?」
目がすごくヒンヤリする。
なに…これ…?
うっすら目を開けると、目の上に何かある。
それを少し離して見ると、スポーツドリンクだった。
「起きた?波瑠」
声と共に、持っていたスポーツドリンクを取り上げられる。
刹那、びっくりして目が限界まで開かれる。
「は…は、隼人さん…!?」
隼人さんの顔がちょードアップだった。
「はい、何ですか?」
「きゃあ!」
慌てて起き上がった。
が、
「いでっ!」
「いたっ!!」
隼人さんの顎と、あたしのおでこ衝突。
「いっ…てぇ〜…。
いきなり起き上がるなよ、波瑠」
顎を触りながら、痛そうに嘆く隼人さん。
「だっ…だってびっくりしたんだもん!」
あたしもおでこをさすりながら反抗する。
「ったく…。
わんわんわんわん泣いてると思いきや立ったままコテッと寝やがって。
誰が介抱したと思ってんだコラ」
へ?
あたし…寝たの…?
言われて見れば、辺りは真っ暗で、シン…と静まり返っていた。
そっか…、隼人さんが介抱してくれたんだ…。
………あれ?
ちょっと待って。
あたしさっき…
ひひひ…膝枕されてたっ!?




