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4-8




「………」



あたしは、公園の入り口に立って、そのまま動けずにいた。


ベンチには、あたしを待ってくれているヒトがいる。



隼人さん……。



走って…あの胸に飛び込みたい。


でも、どういうわけか足が動かない。



何がそうさせているのか、あたしにもわからない。



あたしはただ、真っ赤になった目で、隼人さんを見つめていた。



「……あ」



隼人さんがあたしに気づいた。


黙ったまま手で、こっちに来いと支持している。



「………」



未だ動けないあたし。



はぁ。と、小さな溜め息が聞こえた気がした。


ゆっくりこちらに歩いてくる隼人さん。



「……波瑠」



近くまで来てくれたと思ったら、あたしの2m先で止まった。


そして…



「おいで」



隼人さんにそう言われた瞬間、プツンと何かが音を立てて切れた気がした。


と同時に、大量に溢れててくる涙。



隼人さんの胸に飛び込んで、大声で泣き叫ぶ。



隼人さんはただ、「よしよし」と言いながら、優しく頭を撫でてくれた。



その手が、とても心地よかった。






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