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4-7




────…………



歩きながら携帯を開き、ポチ…ポチ…とゆっくりした手つきで電話をかける。



プルルルル…プルルルル……プチ



「もしもし?」



4コールぐらいで、今一番会いたいヒトの声が聞こえた。



あぁ…だめだ…。


また涙が出てきた…。


どうしてあたしってば、涙を我慢できないんだろう。



「……波瑠?」



いつまでたっても出ないあたしに、向こうから話しかけてくる。



「今日のこと、だよな…。

どうしたの?」



優しい言葉に優しい声。



ああ、隼人さん…。


あたしの涙を増幅させないでください…。



「…ズズッ」



あ…、しまった。


泣いているのを悟られまいと思っていたのに、鼻をすすっちゃった。



…気づいたかな?



「………波瑠、今どこ?」



冷たいようで、優しい言い方。


うーん、バレてるなこれ。



「学校の…帰り道…」



うわ。


あたし思いっきり鼻声だ。


もう言い訳しようがない。



「そう。

じゃ、今すぐ公園に来て」



「え…あっ」



ブツ…



……はい、くらい言わせてください。




あたしは軽く目をこすりながら、公園への道を歩いた。






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