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３-４
「……話し、たい」
「じゃあ…」
「話そうと思ったの！」
我慢してた涙が溢れてきた。
「話そうと…思ったっ…けど…、用事が……あるからっ……て…」
遂には声をあげて泣いてしまった。
沙柚は、あたしの性格をよく知ってる。
だから何も言わずに、黙ってあたしの頭を撫でてくれる。
そして、だいぶ治まったころ、優しく声を掛けてくれる。
「うん。
弱虫で泣き虫な波瑠にしては、よく頑張った」
あたしが泣いた後は、いつもこの言葉を言ってくれた。
基本的に内気で、ヒトにものを言えないあたしにとって、この言葉は何より嬉しい。
ちゃんと、自分なりに努力してるんだねって。
頑張ったねって。
その言葉に、何度励まされたことか。
「よし。
波瑠が頑張ってるなら、あたしが手伝ってあげる！」
「え!?いいよ、沙柚…」
「だーめ。
このままじゃあたしが嫌だし。
波瑠は黙って甘えていればいいの！」
わぁ。なんて迫力。
「……はい」
「よろしい」
半ば強制のような気がしなくもないけど。
でも、あたしにはそれぐらいが丁度いいのかも。
……ありがとう、沙柚。
「ところでさ、波瑠」
