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「…なにそれ」
「ははっ…ですよねー」
「ちょーかっこいいじゃん!」
「………え?」
親友は、意外にもその人に好印象を持ったようです。
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あたしは学校に来てから、昨日のことを思い出し、今日さっそく話を聞いてもらおうか迷っていた。
うーん…、どうしようか…。
なんか…、悩みっていっても大した内容じゃないし…。
でも悩んでるのは本当だし…。
だいたい、恋愛相談なんかしていいのかな……。
うーん…!わかんなっ…
「は──る──ちゃんっ!」
「うおっ!?」
ボーッと考え事をしていたら、いつの間にか来ていた親友に後ろから抱きつかれた。
「沙柚!」
「波瑠ちゃん『うおっ』てなにさ、『うおっ』って。
全然可愛くないんですけど」
「びっくりしたんだもん。
悪かったね、可愛くなくて」
「嘘。ごめんなさい。
波瑠が世界で一番可愛いよ」
「ホント?」
「ホントホント。
あたしの大切な宝物」
「へへっ。ありがと」
今話しているのはあたしの一番の親友の高原沙柚。
小中高ずっと一緒の、大大大好きな女の子。
「おはよー!松浦、沙柚」
「あっ、おはよ!濱野くん」