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「話したくなければいい。

ただ…、泣きたくなったらお兄さんがいつでも胸を貸してあげるから」



……!!



「な…泣かないもん!泣いてないし!」


「そう?

さっき『なんで泣いてたの?』って聞いた時には否定しなかったくせに」



…!?


…しまった。


驚きとか恥ずかしさで、何も考えてなかった。



「…何があったのか知らないけど、無理しないようにね」



あ…。


今たぶん…、気を使ってくれた…。



なんでだろう…。


この人といると、すごく安心する。



「あの…隼人さん…」


「何ですか?」


「また…お話ししてもいいですか?」



気がつけば、そんな言葉が口からこぼれでていた。



「あっ…、ごめんなさい…。

あたし、隼人さんの都合も考えずに…」


「いいよ」


「え?」



思っても見なかった言葉に、こっちが聞き返してしまった。



「いつも時間を作ってあげられるわけじゃないけど、ここを通った時ぐらいは話を聞いてあげる」


「あ…ありがとうございます…」


「ははっ。お礼なんていらないよ。

さ、もう暗くなるから帰りな」



あっ…。


隼人さんに言われてパッと顔を上げると、あたりはもうすっかり夕日に包まれていた。



「じゃあ…」


「またね、波瑠」



隼人さんに手を振って、あたしは家に帰った。




こうして、幼なじみ(?)とのちょっぴり不思議な再会は、幕を閉じたのでした。





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