ギルドバトルーポイントCー
ここでギルドバトル終わります
ポイントC 深層採掘区画 最深部コアチャンバー
残り時間 48分
確保ポイント 2/3
XRX-03は、損傷した装甲から赤い粒子を微かに漏らしながら、最深部の巨大な円形チャンバーへ到達した。
天井は高く、崩落した採掘ドリルが無数に突き刺さった壁が、まるで異世界の遺跡のように広がっている。
中央に、光り輝く最終ポイントコアが浮かんでいる。
だが、そこに待ち構えていたのは――
軽量装甲の黒と銀に塗られた機体。
背部に展開された4枚の薄い翼状ブースターが、静かに展開している。
胸部に埋め込まれた円形の砲口が、淡く青白く光る。
ゼロ・グラビティ
ニールコーポレーションが極秘に開発した、史上初の「真の飛行型」試作機。
その心臓部に搭載されたリアクター「クロノス」
時間軸を微細に歪める粒子合成炉により、重力制御と無限に近い推進力を生み出している。
軽量装甲ゆえに耐久は紙のように薄いが、機動性はXRX-03のネメシアを遥かに超える。
そして胸部の高エネルギー圧縮砲「ジェネシス」……一撃で中量級を蒸発させる威力を持つが、とてつもないエネルギー出力を要求する。クロノスの出力限界から、1発しか撃てない。
機体の前に、ブラッド・クロウのエースパイロットのエコーが通信を開いた。
声は静かで、落ち着き払っている。
智将と呼ばれるだけのことはある。
冷静で、計算高く、感情をほとんど表に出さない。
「ナイトメアの隊長、レオン……か。
予想以上に手強いな。
レッドポイントまで使うとは……あれは想定外だった」
XRX-03が、エコーを捉える。
レオンは息を荒げながら、応じた。
「……降伏しろ、エコー。
お前一人じゃ、もう勝てない」
短い沈黙。
エコーの機体――ゼロ・グラビティが、ゆっくりと浮上した。
翼がさらに展開し、重力制御フィールドがチャンバー全体を覆う。
「確かに……このままでは勝てないかもしれない。
だが、それで終わりか?」
エコーの声に、初めて――わずかな疲労が混じる。
「私は……ギルドバトルを降参したい」
一同が凍りつく
カイの通信が慌てて入る
「は!? 何言ってんだよ! まだポイントC残ってるだろ!」
ガイルが呟く
「罠か……?」
セラだけが、冷静に分析する
「……本気だと思う。
ゼロ・グラビティのクロノス出力、すでに限界値に近いし、ジェネシスを撃てば、機体が自壊する可能性だって高い」
レオンはもしものことを想定して操縦桿を握り直した。
神経の痛みがまだ残っているが、視界はクリアだ。
「……理由を聞かせろ、エコー」
エコーは小さく息を吐いた。
まるで、長く溜め込んでいた言葉を吐き出すように。
「ブラッド・クロウは……もう限界だ。言うことを聞かないリーダー。作戦を理解していないパイロットたち。企業連合からの支援が途絶え、資源は枯渇。
このバトルに勝っても、次がない。俺たちは、ただの捨て駒だったんだ」
ゼロ・グラビティの胸部砲口が、ゆっくりと光を増す。
「ジェネシスを撃てば……お前を道連れにできるかもしれない。だが、それで何が変わる?
ナイトメアが勝ち、俺たちが消えるだけだ。……だから、降参を申し出た。俺を……ここで終わらせてくれ」
チャンバー全体が、重力制御で浮遊する粒子で満たされる。
ゼロ・グラビティが、ゆっくりと両腕を広げた。
まるで、受ける覚悟を決めたように。
レオンは沈黙した。
HUDに映るエコーの機体データ。
クロノスの温度が危険域を超えている。
一撃で終わらせることも、逃がすこともできる。
だが――
レオンは、低く言った。
「……わかった。
降参を受け入れる。
だが、一つだけ条件だ」
エコーの声に、わずかな驚き。
「なんだ?」
「生きろ、エコー。
お前のような智将が、こんなところで消えるのはもったいない。
俺たちと来い……味方として、戦おう」
短い沈黙の後、エコーが小さく笑った。
初めて聞く、穏やかな笑い声。
「……面白い男だな、レオン。約束しよう。生きて、また会おう」
ゼロ・グラビティの翼がゆっくりと畳まれ、胸部の砲口が光を失う。
機体が地面に降り立ち、膝をつく。
ポイントCの光柱が、ナイトメアの色――青白く立ち上がった。
最終確保ポイント:3/3
勝利:ギルド「ナイトメア」
通信回線に、歓声が上がる。
カイが叫び、ガイルが笑い、セラが小さく息を吐く。
レオンはXRX-03のコックピットで、静かに目を閉じた。
虚空の痛みが、まだ体に残っている。
だが、今日は……少しだけ、温かい痛みだった。
エコーの機体が、ゆっくりとチャンバーの奥へ退く。
背中を見送りながら、レオンは呟いた。
「次は……味方だな」
レオンたちが去ったあとに声が響く
「やはりダメだなやつらは。俺は推奨はしない」
「だけどよ、やつらからはいい予感がする。俺の勘がそういってる」
「ああ、あの機体ならばいけるかもしれんな。」
ゼロ・グラビティ(Zero Gravity)
所属:ブラッド・クロウの機体(エコー専用機)。
分類:軽量装甲・飛行特化型試作機。
最大の特徴:史上初の「真の飛行」を実現した機体。
従来のブースターやスラスターではなく、重力制御技術で自由に浮遊・高速機動が可能。
軽量装甲のため耐久性は低い(「紙のように薄い」と描写)が、機動性はXRX-03のネメシアを遥かに上回る。
主武装:
胸部高エネルギー圧縮砲「ジェネシス」:強力な一撃を放つが、出力限界から1発しか撃てない。
背部に4枚の薄い翼状ブースター(重力制御フィールド発生装置)。
バックストーリー:ニールコーポレーションの極秘プロジェクトで開発。
エコーが降参時に機体を解体し、クロノス・コアだけを回収。
役割:単独で戦場を駆け巡るエース機。
クロノス(Chronos)
概要:ゼロ・グラビティの心臓部に搭載された試作リアクター。
正式名称:クロノス・リアクター(Chronos Reactor)。
機能:
時間軸を微細に歪める粒子合成炉。
重力制御を可能にし、無限に近い推進力と飛行を実現。
エネルギー効率が極めて高く、通常の粒子合成炉より安定。
ただし出力限界が厳しく、ジェネシス砲のような高負荷武装は1発しか耐えられない。
影響:
搭載機は重力場を自在に操り、浮遊・急加速・方向転換が可能。
ゼロ・グラビティは僕のお気に入りの機体ですね。ロマンを詰め込んでます。




