廃墟の影
朝焼けが灰色の空を薄く染める頃、ナイトメアの輸送機は旧ニールコーポレーションの廃棄施設上空に到着した。
レオン、カイ、エコーの3人だけが降下する。
他のメンバーは拠点待機――これはエコーの機体パーツを取りに行く「小さな依頼」だからだ。
ガイルが「俺の要塞がいないと寂しいぜ!」と文句を言ったが、
レオンは「今回は静かに済ませる」と一言で片付けた。
降下ポッドが地面に着地し、ハッチが開く。
廃墟のコンクリートはひび割れ、風が砂塵を巻き上げている。
施設の入り口は半壊した鋼鉄ゲートで塞がれ、
その向こうに、スカベンジャー連合の簡易バリケードと数機の機体が見える。
エコーは降りてすぐに周囲をスキャンした。
「敵は8機。
中量級が4機、軽量が4機。
武装は実弾主体だ。
施設の奥にスタビライザーが眠ってるはずだけど、
敵のボス機が倉庫の前に陣取ってる」
カイがストーム・ランナーのスラスターを軽く噴射しながら言った。
「エコーさん、いつも冷静っすね!
俺、正面から突っ込んで陽動しますよ!」
エコーは小さく首を振った。
「待て、カイ。
陽動は俺がする。
お前とレオンは側面から回り込んで倉庫に直行しろ」
レオンがXRX-03の操縦桿を握り直しながら言った。
「エコー、単独で大丈夫か?」
エコーは臨時で組み込んだゼロ・グラビティの残骸機を起動させた。
翼状ブースターが低く唸り、機体がゆっくり浮上する。
「大丈夫だ。
俺は影で戦うのが仕事だろ」
レオンは一瞬、エコーの機体を見つめた。
「……頼む」
作戦開始。
エコーはゼロ・グラビティで上空へ上がり、
敵の視界に入るようにわざと姿を見せた。
スカベンジャー連合の機体が一斉に反応し、
実弾の雨が空を裂く。
「来たぜ! あの飛んでるバカを落とせ!」
エコーは冷静に機体を旋回させ、
重力制御で急降下と急上昇を繰り返す。
敵の弾幕を紙一重でかわし、
胸部のジェネシスをチャージせずに威嚇射撃だけを放つ。
敵の注意を完全に引きつけた。
「あたらねぇぞ!」
その隙に、レオンとカイは施設の側面から突入。
レオンはXRX-03でアサルトライフルを連射し、
敵の軽量機2機を瞬時に蜂の巣にした。
カイのストーム・ランナーはスラスター全開で残りの軽量機を翻弄し、
プラズマガンで脚部を狙い撃つ。
「よっしゃ! エコーさん、ナイス引きつけっす!」
エコーは通信越しに短く答えた。
「まだ油断するな。
ボス機が動くぞ」
中央に鎮座していた敵機――重量級の「ジャンク・タイタン」がゆっくり立ち上がった。
両腕に大型ガトリング、背部にミサイルポッドを備えた、典型的な物量型機体だ。
敵機のパイロットが放送で叫ぶ。
「ここはスカベンジャー連合だ!
俺らに喧嘩売ったことを後悔させてやるぜ!
お前の、悪夢ごっこもここまでだ!」
レオンはヴォイド・リーパーを展開し、
機体を低く構えた。
「悪夢は……始まったばかりだ」
エコーは上空から敵機の動きを分析し、通信で指示を飛ばす。
「レオン、左側から回り込め。
カイは右から陽動。
俺が上からジェネシスで牽制する。
3秒でタイミングを合わせろ」
カイが笑う。
「了解! エコーさん、俺たちを信じてくれよ!」
エコーは一瞬、言葉を詰まらせた。
信じる。
ブラッド・クロウでは、誰もそんな言葉をかけなかった。
「……ああ 信じる」
ゼロ・グラビティのジェネシスがチャージ完了。
青白い光が胸部で輝く。
「いくぞ」
エコーの機体が急降下。
ジェネシスの一撃が敵機のミサイルポッドを直撃し、
爆発が敵の視界を塞ぐ。
その瞬間、レオンとカイが同時に突っ込んだ。
ヴォイド・リーパーが敵機の装甲を切り裂き、
ストーム・ランナーのプラズマガンが脚部を焼き切る。
敵機が膝をつく
エコーは機体を着地させ、冷たい声で質問する。
「スタビライザーはどこだ?」
パイロットが震えた声で言った
「施設にある!それしか知らない!助けてくれ!!」
パシュンという音が鳴り響く
エコーが驚いた声をだす
「殺す必要はなかっただろ!」
レオンが激しく声で言った
「お前はいつもやり過ぎだ」
カイが心の中で呟く。
俺はいつもあなたのためにやってるのに。認めてくれよ!!
エコーがフォロー気味に通信を入れる
「証拠を消すことも大事だからな。あまり気にするな」
カイが答える
「すいませんっす」
ストーム・ランナー(Storm Runner)
分類:軽量高速型(機動戦・側面・背後攻撃特化)
全高:約6m(軽量級の中でもスリムでシャープなシルエット)
外観:青と銀を基調にしたカラーリング。脚部に大型スラスターが目立つ。全体的にシャープでスピード感のあるデザイン。
主なスペック
リアクター:高出力スラスター特化型粒子合成炉
→ 推進力に全振りした設計。エネルギー消費は激しいが、短時間バーストでネメシア並みの加速が出せる。
主武装
両腕:ツイン・プラズマガン(近中距離掃射用。連射速度が高く、弾幕を張れる)
脚部:高出力スラスター
特殊機能
短時間バースト加速(スラスター出力リミッター解除で、ネメシア級の瞬間速度を出すが、その度にスラスターが使い物にならなくなるのでコスパ悪め)
弱点
装甲が薄い(軽量級なので耐久力は低め)
エネルギー消費が激しく、長時間戦闘は苦手
近接戦闘は不得意(プラズマガンは射撃特化)
整備士からは修理回数が多くて困ってるみたいよ




