宇宙でいちばんきれいなきらきら
ある夜、はるくんはお部屋の窓を開けて、ベッドにねころがりながら、お星さまを見ていました。
きらきらかがやくお星さまを見ていると、じぶんの体が夜空にすいこまれそうでした。
あっちのほしがきらきら、こっちのほしがきらきら。
お星さまを見ていると、いつの間にか、はるくんの体が中に浮きはじめました。
「うわぁ!」
そのまま、ふわふわと窓の外へ出てしまい、いつしか夜空に浮いていました。
下を見ると、じぶんのお家が遠くに見えます。
上を見ると、きらきらのお星さまがどんどん近づいてきます。
少しこわかったですが、お星さまを近くで見たかったので、どんどん高く飛んでいきました。
はるくんは、どんどん地球をはなれていきました。
きらきらの中にあった、いちばんおおきなお星さま。
お月さまを見つけました。
「しろいね」
お月さまのすぐ近くまでやってきました。
遠くで見ると白く光っていたお月さまですが、近くで見ると、あんまり光っていませんでした。
「さみしいね」
だれもいないお月さまは、なんだかさみしくて、すぐにはなれてしまいました。
そのあとも、あかいろのお星さま、ちゃいろのお星さま、わっかのあるお星さま、いろんなお星さまを通りすぎていきます。
どのお星さまも、遠くからみるときらきらしているのに、近くで見ると、すこしこわくなりました。
はるくんは、こわくないきらきらを探しながら、どこまでも飛びつづけました。
そしてついに、宇宙の果てまでたどりつきました。
「きらきらがなくなっちゃった。なにもないよ。だれもいないよ。なんてさみしい場所なんだろう」
きらきらがすべてなくなり、まっくらです。
はるくんは、こわくて、さみしくて泣きました。
すると、涙のおかげで、まっくらな宇宙が少しずつきらきらしてきました。
涙のきらきらをながめていると、近くに黒くて大きな穴があるのを見つけました。
黒い穴を見ていると、じぶんの体が穴にすいこまれそうです。
いつの間にか、はるくんは穴の中にいました。
「うわぁ!」
穴の中は宇宙の果てよりさらにまっくらです。
はるくんは穴の中に落ちていきました。
「きらきら。きらきら」
くらいのはいやです、きらきらがほしいです、と心の中でお願いしました。
すると、はるくんの願いがつうじたのか、遠くにきらきら光るなにかが見えます。
「きらきら。きらきら」
はるくんはいそいで、そのきらきらに飛びこみました。
まぶしくて目を閉じたはるくんが、次に目を開けると、そこは地球でした。
下を見ると、じぶんのお家が遠くに見えます。
上を見ると、きらきらのお星さまが見えます。
はるくんはいそいで、じぶんのお家の窓に飛びこみました。
ぼふん、とベッドにちゃくちしました。
「うわぁん!」
すぐにじぶんの部屋から出て、お父さんお母さんが寝ている部屋に飛びこみました。
「まぁ、はるくん、どうしたの?」
「こわい夢でもみたのかい?」
「うわぁん!」
きらきら、きらきら。
お父さんとお母さんの顔がきらきら光って見えます。
「きらきら。きらきら」
宇宙でいちばんきれいなきらきらを見つけてうれしくなったはるくんは、もっと泣きました。




