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社宅管理人&賄いさんゲット

 俺は、応接室で待ってもらっていたニナとアナを馬車に乗せて自宅に戻った。

 門の前に立ち、屋敷を見上げたアナは、予想道理のリアクションだ。

「おー、リン太さん貴方もしかして貴族なの」

「違います、お母さん。ゴーラ&リンの社長をしていますが、ただのゴブリンです。色々ありまして、この屋敷が私たちの住居です。取り敢えず中に入りましょう」

 荷物を馬車から降ろし、リビングで寛いでもらう。

 アナは周りをきょろきょろ見ながら、落ち着かない様子である。

「こんな立派なお屋敷にリン太さんとニナが暮らしているの」

「お母さん、実はニナの他にも妻があと二人いまして、週末には妹も、この家で暮らしています」

「ニナあんた第3婦人なの」

「実は、複雑な事情が色々あって、リン太は私を含め3人の女性と同時に結婚したの、だから誰が第一夫人とか決めていないのよ」

 アナは俺とニナを交互に眺めながら呟くように言う。

「色々ねー。ニナがいいのなら、私はいいけど、リン太さんはこの屋敷を見る限り甲斐性も十分有るようだし。ならば、早く子供を産んだ方が勝ちね。ニナ頑張りなさいよ」

「お母さん止めてよ。リン太本人の前で」

「あはは、ごめん、ごめん。リン太さん、娘のことよろしくお願いします」

「もちろんです。ニナを大切にします」

「ところで、私は本当にここに住んでいいの」

「そうでした。この屋敷について説明します。」


 ニナにお茶を入れてもらい、詳しくこの屋敷の現状について説明した。

「簡単に言うと、このお屋敷はリン太さんの住居であり、社宅であり、寮の様な物だね」

「そのとおりです。そこでお母さんにお願いがあるのですが」

「何だい。こんな素敵な所に住まわせてくれるんだ。何でもするよ」

「お母さんにはゴーラ&リンの社員になってもらって、この社宅の管理人兼賄いを担当してもらいたいと思っています。具体的に言うと、社宅の共同エリヤの保守整備と我々社宅住人の食事をお願いしたい。平日のみで土日は休み。どうですか」

「勿論、そんなことは、端っからやるつもりさ。その上お給金も貰えるのかい。リン太さんはもしかして、カナにベタ惚れだね。この母にこんなに気を使うなんて」

「ニナにベタ惚れは間違いないけど、お母さんの起用はあなたの人なりを見てのお願いです。引き受けてくれてありがとう。ようこそ、ゴーラ&リンへ期待しています。アナさん」

「これからは社長と呼ばなければなりませんね」

「いいえ、これまで通りリン太でお願いします。副社長たちもそう呼びますから」

「分かりましたリン太さん。よろしくお願いします」


 日が傾き夜の帳が降りた頃、玄関が騒がしくなる。二人の妻が帰って来たのだ。

「ただいま。お腹減ったね、すぐ作るから待ってて」

 この声はカナコだな。

「ねえ、いい匂いしない」

 これはミサコだな。

 二人は食堂に入ってくると、テーブルの上一杯に盛られた料理を見て驚く。

「凄い料理、ニナが作ってくれたの」

「みんな席に着いてくれ、紹介したい人がいる」

 アナを立たせる。

「会社で見かけた人もいるかもしれないが、こちらゴーラ&リンの社員としてこの屋敷の管理人兼賄いを担当してもらうアナさんだ。アナさんはニナの母親です」

「アナです。よろしくお願いします」

「私はカナコです。リン太の妻です。会社での肩書は副社長ですが本当は平社員です。よろしくお願いします」

「私はミサコです。実は私もリン太の妻です。会社ではカナコやニナと同じです。よろしくお願いします」

「挨拶も終わったようだからご飯にしよう。気付いたと思うが、この料理はアナさんが作ってくれたものだ。それでは頂こう。いただきます」

「「いただきます」」

「めっちゃ美味!ニナの料理が上手なのは母親仕込みだったのね」

「ねえアナさん、私にも料理教えてよ」

「そうね。ではこの日曜日、料理教室を開こうかしら」

 アナさんは、あっという間に家族にとけこめたようだ。テーブルに山とあった料理はいつも通りに、これも、あっという間になくなっていた。

 俺は少し仕事があると言い書斎に移動した。

 リビングからは女性4人の姦しい声が聞こえてくる。

 




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