昭和の駄菓子屋、令和の小学生にも人気
猛暑を避けて小学生と涼しいショッピングモールに出かけると、子供(小学校3年ぐらいまでかな)が無料で遊べる遊具がけっこうありました ── これまでまったく気付かなかったけれど。
クライミングウォールだったり、タブレットで描いた絵が大型スクリーンに出現して、それを手で叩いて退治するデジタル遊び場だったり。
ここに連れて来るのは2回目なので、もうどこに何があるかをよく知っており、さんざん遊んだ後は、
「お菓子屋に行く!」
と走り出す。
ついて行くと、そこは昭和の駄菓子屋を再現しようとしていた……
いや、こんなに巨大じゃなかったぞ!
売場面積も商品量も数十倍!
ジジイが子供の頃、近所にあった駄菓子屋はお婆さんがひとりで店番をしていて、ほとんどの商品は5円から20円の間でしたね……例えば『クッピーラムネ』は5円だった!
小学生に何かひとつ選びな、と言うと『フエラムネ』を持ってきた。丸いラムネの真ん中に穴があいており、口にくわえて息を出すと、ピーッと高い音で鳴る、皆さんご存じのヤツであーる。
「おお、懐かしい!」
懐かしい駄菓子が一杯だ!
当然値段は上がっているけれど…
それにしても、クッピーラムネの『カクダイ製菓』とか、フエラムネの『コリス』とか老舗駄菓子メーカーが、時代の荒波にも(たぶん)負けずにほとんど同じような製品を作り続けている(=売れ続けている)ってスゴイ!と感心した次第です。
昔の駄菓子屋との大きな違いは、
① 籤くじ
② (良いコは遊んじゃいけない)おもちゃ
が置いてないところでしょうか。
① かつての駄菓子屋には籤くじがやたらありました。
1等はめったに(あるいは絶対に……か?)当たらないナイスなおもちゃで、たまに3等ぐらいが出るけれど、ほとんどは『スカ(と呼んだ)』の三角飴だった。今から思えば、子供の『射幸心』を煽るシステムだったのでしょうね。
そしてその作戦は、現在『ガチャ』という形に進化している。
② 昭和の駄菓子屋にはメンコとかビー玉とか、平和なおもちゃも置いてあったけれど、火や火薬を扱う物もありました。
例えば、『ヘビ玉』という1cm3ほどの大きさの黒い円柱で、火を点けると炭のようなものがクネクネとまるで蛇のように出て来るものがありましたね。
それから、コンクリートの地面や塀にぶつけると衝撃で大きな破裂音をたてる『カンシャク玉』や、けっこう本格的な火薬の入った『2B弾』もありました。
郊外に住んでいた私の従兄いとこなどは、火を点けた2B弾をカエルの肛門につっこみ、爆発させてバラバラにする、という当時でも大人が顔を顰める遊びをしていました。
『カンシャク玉』も『2B弾』も、さて、その意味で『健全なお菓子』ばかり置いてある、令和の駄菓子屋さんでしたが、会計カウンターの背景がなかなかのものでした:
とにかく『昭和レトロ』を醸しだそうとしていますね……
元気ハツラツ!大村崑さんのホーロー看板やら、映画のポスターやら、うーん……駄菓子屋にはなかったよなあ……というアイテムが満載で、面白い!
現在93歳! つい先日TVでお姿を拝見しました!
オロナミンCの威力か?
当時(昭和40年代ぐらいかな?)の映画ポスターも、よく見ると面白い!
右端の『ずうとるび 前進、前進、大前進』!
うん、確かにシンプルな時代だったのでしょうね。
物価は上がっていったけれど給料も上がっていった。残業はどれだけしてもよくって、その分手取りは増えた。
多くの会社が右肩上がりに成長し、大失敗をしなければある程度は出世した……
『笑点』で座布団を運ぶ仕事の前、山田隆夫さんはアイドルだったのだよ!
注目したいのが、なべおさみ主演映画『ひらヒラ社員夕日くん』
上の写真にある、映画『ひらヒラ社員夕日くん ガールハントの巻』は1970年公開の東宝映画です。この頃、コメディアン・なべおさみさんは売れっ子でしたね。
今の阿部サダヲさんにどこか似ている……
お、ハナ肇も……
この映画、公開時は中学生だったので観てはおらず、調べてみたら、なかなか面白い。昭和の時代、コメディのストーリーはきわめてシンプルでしたね:
いまや世をあげてのセックス万能時代だが、一向にめぐまれないのが夕日くん。せいぜいアパートの部屋の壁にヌードのピンナップを貼って、たのしむのがせきの山だった。たまに女っ気があると思うと、満員電車の中で痴漢と間違えられて警察に連行され、同僚の業平にもらい受けてもらうなど、まったくついていなかった。おかげでミツ子ら女子社員の間では“欲求不満の夕日くん”で話はもちきりだった。ある日、同僚の土井から相談を持ちかけられ、話を聞いてみると、近く結婚するため、遊びで付き合っていた真理を何とかしてくれという、日頃もてない夕日くんにとっては大変結構な話だった。ことはうまく運び、日曜日、土井たちと海へいった帰りに真理と二人きりになった夕日くんは、業平といったことのあるハントバーへいくと、以前そこで知りあったデパートガールの恵美と業平がいた。恵美が業平のえじきになると思うといても立ってもいられない夕日くんは、真理を振り切って二人の後を追いかけるが見うしなってしまう。恵美をあきらめきれない夕日くんは、毎日デパートの帰り路で待ち伏せ、やっと恵美を射とめることができた。しかし、幸せいっぱいな夕日くんに突如、縁談が持ち込まれる。相手は取引先の出戻り娘で、夕日くんは金持ちの娘を取るか、気だてのやさしい娘を取るかで、うれしい悲鳴を上げていた。そんなところへ真理のオヤジがどなり込んできた。話を聞いてみると、土井にふられた真理の腹いせで、妊娠を夕日くんのせいにしたらしかった。恵美はその話を聞くと絶望して田舎へ帰ってしまうが、やっと決心がついた夕日くんの話で誤解もとけ、二人は結ばれた。




