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正規ヒロイン来訪

タイトルでつっておいてこれです

「シャーロット様が本気を出すと、王宮の掃除が一日仕事になります。まあ、それも王妃様にとっては日常茶飯事でしょうけれど」エレオノーレは愚痴った。


 どうやらこの塔はルキア王家の人間用に作られているらしい?



 シャーロットのとなりの部屋へと通されると、そこがこれから私の生活する部屋だと告げられる。


「ああ、この塔は確かに王族にげんていしておりますが、男子禁制ですので王子殿下などと顔を合わせることはありません。



 今滞在しているのは王妃様と、シャーロット様、世話係で私、そして今はいない第2王女と、王子殿下の元婚約者様の部屋だけですわ。


 

 近々、ヴィクトル様の婚約者だったアメリア様が遊びに来る予定ですが?


 シャーロット様には黙っておいてくださいな。

 何せ、二人は会わせると、いつも魔法の勝負で、王宮をめちゃくちゃにしてしまうのなんのって、アメリア様が帰還すると分かったらどうなることやら。


 明日からでもシャーロット様が、リベンジを決意して貴女も巻き込んでしまうでしょう?


「何せ、アメリア様はヴィクトル殿下にゾッコンでしたからね。 妹君であるシャーロット様とは何度も張り合ってきましたが……その結果、いつも王宮が半壊状態です」



 まあ、アメリア様はヴィクトル殿下にゾッコンーーライバルである貴女も、おそらく巻き込まれるので、覚悟しておくことですね。とにっこり笑った。



「エレオノーレの微笑みが、どこか冷ややかに感じられたのは、私の気のせいだろうか。彼女の言葉は決して乱暴ではないのに、その内に秘めた威厳が静かに圧迫感を与える。」



ーーどちらにしても巻き込まれるってとね。 と呆れながら案内された自室でため息をついた。


 しばらく落ちつけなかったので忘れていたが、一休みして案内された自室を観察する。


 窓際には純白のカーテンが揺れ、壁には黄金の刺繍が施された絵画が飾られている。

 豪奢な調度品の一つ一つに、王族の暮らしぶりが垣間見えた。


 これがルキアの王族用の部屋? 流石だと見惚れずに得ないためしばし観察し見るが、価値など全く分からない上に、しばらくすると急速に疲れが出始めた。



 さて、就寝しようと準備していると、エキドナからもらった首飾りから声が聞こえる。


「うまくもぐりこめたようじゃの?

 思ったよりうまくいっているようで感心したわい」


 いきなり響いた声に驚きながら、エキドナは続ける。


 明日は婚約の儀が催される。 王子と二人っきりの状況を作る機会は多いはずじゃ。

いいかの、アリエル、任務の失敗は許されない。


 私がこのブローチを使った念話でタイミングや作戦の指示を出す。

 それに従って行動するのじゃ? 良いな!?

 裏切れば刻印に埋め込まれている毒がお前を殺すことになるぞーー!


 死にたくなければ、必ずわしの言うことを聞くのじゃぞ。


「刻印とは一体何なのですか? 公女エカテリーナとは一体何者なのですか?」



「私は手にかかる娘は嫌いじゃ、アリエルや、お前は私の指示に従っておればそれで良い。

余計な詮索はするな。


 すでにお前は王国の幾人かと敵対したくないと思っておることもお見通しじゃよ。

 だが、毒がある限りそれは叶わぬ。


 必ず明日第一王子を殺し、この国から逃げ延びる。 それがお主の使命じゃ。 通信は以上じゃ、うまくやるのじゃぞ。

 吉報楽しみにしておるでな? せいぜい馬鹿なことは考えない事じゃ。

 


 たいした情報も聞けず落胆した、アリエルは長旅の疲れと、久しぶりの戦闘ーー刻印の初めての行使によって思った以上に消耗しているらしく、意識が途切れた。



『聞こえますか、私の声が聞こえますか?

夢の中でに映し出される鏡面のようなホログラム、色味こそはっきりとは分からないが、謎の女性の声が響く。 エコーのかかった音はどこか夢のようで現実味はないものの、はっきりとした。視覚聴覚がある。



 夢に現れた女性は私とよく似た顔立ちではあるものの、年の頃は18~20程と言った感じだった。 ミステリアスな女性が、夢の中で、古ぼけた写真機に移るかのごとく浮かび上がる。


「貴方は一体何者?」


「私はエカテリーナ、貴女の生まれ故郷、ルコニーの魔道公女エカテリーナです」


「本物のエカテリーナ? では貴女が、私がなりかわっている人物なのですね?」


「その通りです。 貴女の持つ刻印は元々は私の物ーー

 私が死亡した際、とある理由で貴女に受け継がれました。


 貴女が刻印を使ったことで貴女の意識が沈んでいる夢の中でなら会話ができるようになったようです。 これまでも呼びかけ続けていましたが、どうやらやっと会話ができる。


 さて、私に聞きたいことがいくつかあるでしょう。 質問してください。


「この刻印は何なの? 貴方は何故死んでいるの?」


「その刻印は、選ばれし者に受け継がれる"刻の封印"。

貴女は……私の力を受け継ぎし者。

見えますか? この運命の交差が……

交わる運命の交差と、私の生前の千里眼を通して私を捉えているのでしょう?


 私の力を断片的に受け継いでいる貴女にも使えるはずです。


 私が死んだ理由は少々複雑なのですが、簡単に説明するとエキドナに殺されました。

 エキドナは私が死んだ後、刻印を回収して同じ血族である貴女へと、転写したのでしょう。 まあ、複写の可能性もありますが、どちらにしても選ばれた者にしか使えない者ですし、私とのつながりとしてのこっているのをかんじます。



 率直に言います。貴女はエキドナを信じてはいけません。私は貴女をずっと見ていました。 彼女がもたらすのは混沌だけです。

「でも、私の刻印には毒がーー」


『それは私の方で考えがあります。今すぐ解毒することは困難ですが、いずれはなんとかしましょう』


『時はまだ満ちていません……だが、貴女は目覚め始めた。

ただ、一つだけ肝に銘じなさい。


 決してエキドナを信じてはなりません」


霧のように揺らめく彼女の姿が、淡く消えていく。

最後に聞こえたのは、微かな嘆息と、囁くような言葉だった。

目覚めるのが、遅すぎた……時間が……もう……』


 エカテリーナの声がかすれ、断続的になる。

 『エキドナの魔力が妨害している……?』という言葉が、ノイズに紛れてかろうじて聞こえた。


 次第に会話ができなくなっていく。




 そういって、エカテリーナの亡霊は姿を消し声も聞こえなくなった。

 ソフィア、私の本当の名前!? なのーー?


 アリエルではない、私がソフィア? その名前が耳に触れるたび、どこか懐かしさを覚える。だが同時に、それが誰なのか、なぜ私がその名を持つのかが全く分からない。



 一体私は誰だというのか? 激しく混乱する中、私は再び夢へと落ちていった。


 

翌朝――


 視界に映るのは、乱れたシーツと、銀髪の髪。 そして、裸の少女の背中だった。

 目が覚めたら、裸のシャーロットが隣にいた。

 これは……何かの間違い?



――ドアが開く音。


「シャーロット様!? 一体何を――」

エレオノーレの冷静な声が響いた瞬間、私は反射的に布団を引き寄せた。

やばい、これは完全に誤解を招くやつだ――!


「……どういう状況? 私はまた何か失敗をしたというの?」


私の脳はフル回転するが、納得のいく答えが出てこない。

一体、何がどうしてこうなったの?


「あ、起きたの?」


シャーロットがのんびりと寝返りを打ち、無防備に微笑んだ。


「あれ、起きたんだ?」

目をこすりながら、シャーロットは微笑む


「お姉ちゃん、まだ寝ぼけてる? この世界一かわいい妹が、起こしてあげるわ♡」

 その瞬間、脳が強制的に覚醒する。


……は!? 何言ってるのこのこと、不覚にも失礼なことを思ってしまった。


 そのまま覆い被さってくるシャーロット!

 いきなりこんな状況に置かれて、どうしたら良いのか分からなかった。必死に抵抗しようとしたが、寝ぼけ眼出力が入らない上に、シャーロットの力が意外に強いことに驚かされた。


 そして、大好きお姉ちゃんと言いながら、唇を近づけてきた。 やはり、膂力では微妙に劣るのかされるがままだ。


 ――ドアが開く音。


「シャーロット様!? 一体何を――」


エレオノーレの冷静な声が響いた瞬間、私は反射的に布団を引き寄せた。

やばい、これは完全に誤解を招くやつだわ――!


 なんとか事情を説明することに小一時間を要した……




「やれやれ、シャーロット様、は相変わらずのトラブルメーカーっぷりですね。全くどうにかなりません!?


 自室がもぬけの殻だったので来てみれば? まさか姉君を襲っているとは、あきれて物も言えません」


 動きを止めた、シャーロットに問いかける。


「シャルなんでこんなことをするの? いくら何でも度を過ぎているわ」


「いやー、"兄弟を落とす方法100選"って本に、"朝の不意打ちキスは効果抜群"って書いてあったから、試してみたのよ!


 お姉ちゃん、まだ寝ぼけてるの? 今日は妹としての第一歩を踏み出したいのに!

シャーロットは無邪気に笑い、頬をすり寄せる。

だって、お姉ちゃんには兄弟がいないでしょ?

だから、私がその役を引き受けるの!


だって、王家の姉妹ってただの姉妹じゃないでしょ?」



「だって、お姉ちゃんには兄弟がいないでしょ? だから、私がその役を引き受けるの!」

シャーロットは小首を傾げて、無邪気に微笑んだ。


「……私ね、昔から"本当のお姉ちゃん"が欲しかったのよ」

その最後の言葉は、少しだけ寂しそうだった。

だが、すぐに気を取り直したように、シャーロットは明るく笑い、小さな声で付け加えた。


「だから、私のこと、本当の妹みたいに思ってくれたら……嬉しいな、なんて♡」

 だが、すぐに気を取り直したように、シャーロットは小首を傾げて、無邪気な笑顔を見せた。


 その本はどう考えても、兄を落とす方法とかそういう奴ではないだろうか?

 しかし、一連の行動からシャーロットの寂しさもかいま見てしまい、それ以上は何も言えなかった。


 うーん、私としてはあと一歩でお姉ちゃんを喜ばせることができた筈なんだけどなあ、何が悪かったんだろう?


「すべてが間違ってると思うよ?」



「全く……呆れて物も言えません。その本、没収します。」

エレオノーレは笑顔で告げたが、目が全く笑っていなかった。



「さて、エカテリーナお姉様、おはようございますわ。

 妹として私お姉様を支えていただきますので、なんでもいってください。

 と、懐いた猫のように、目を輝かせてくる。シャーロット!」


 これがシャーロットの日常なのか?朝から混乱に巻き込まれた私は、彼女と一緒に過ごす未来に不安を覚えずにはいられなかった。

朝から頭が痛くなった……


 そろそろお昼だ軽い昼食を食べて、昼からのご奉仕? 日程の消化だ。 もちろん常にシャーロットが一緒である。


 そういうわけで、夜の晩餐会に備えて私は衣装の着付けと化粧などを、される羽目になった。


 昼からしても意味ないんじゃ? って思ってしまったけど、形から入るのが大事なんだそうだ。


 婚礼の儀専用のドレスは普段とは大きく違っており、シンプルかつ、清楚ーーウエディングドレスを軽装にしたものを連想させた。


 その割には背中がぱっくりと空いており、セクシー成分が妙が強調されている。


 社交界において、皇太子妃となる私のお披露目も兼ねているので、特別に仕立てた物だろう。

 いったん衣装合わせを追えると、午後からは自由時間庭を練り歩いていると。


 アメリア王女のご帰還ーー全員出迎えの準備をと、号令が宮殿に響き渡った。

 隣につきまとうように朝からずっと側に居たシャーロットが、それを聞いて一気にテンションを上げる。 まるで果たし状でも受け取った後のように闘志を燃やし始める。


「ついに来ましたわね……元お姉様ーーいえ、今はアメリア様でいいでしょう」

シャーロットの表情は笑っているのに、瞳の奥に燃えるような闘志が宿っていた。

 既に私は眼中になさそうだ!  その隙を狙って、リベンジしてやるんだから!

 とエンジンを奮い立たせてスロットルをあげていくシャーロット!


 まるで決闘前の剣士のように、彼女の空気が変わる。

 

「アメリア様の目的は、おそらく、お姉様よ!

 お姉様も、右手の刻印に何か吸収しておいた方がいいよ?」

「とは言っても何をすればいい? シャーロットのサンダーボルトは既にセット済みだ」


シャーロットは少し考え、指を鳴らした。

「例えば、雷属性の魔力を帯びたもの!  ほら、私の得意な魔法と同じ系統なら、吸収しても制御しやすいはずよ?」


「ーーとは言っても何を?」

 魔力を帯びた物なら吸収できる刻印みたいだよね?」


 といって、宝物庫へと足を運んだ、ああ、でもないこうでもないと言いながら、一つの金属の箱を、取り出してきて開封する。



 中には美麗な装飾が施されたレイピアが一本ーー「第二王子レリウスがこの剣に興味をもってたのよ、何でも魔力で編まれた宝剣だとか? これ吸収できないかな?」


 これは盗人にはならないのだろうかという心配が脳裏をよぎったが、シャーロットガイルからまあ大事にはならないという思いが働く。



 試しに右手の刻印に触れて左手を剣に添える。

 そうすると物の見事に刻印が輝き、これ以上ない形で剣を吸収した。


「よし、大成功、とはいっても、この剣がどういう剣なのかは知らないんだけどね」

 と言って舌を出すシャーロット後先考えていないのは彼女の個性だと言える。



 そうこうするうちに、アメリアが宮殿に訪れたという一報が入る。


ここまで一気にやりました。 明日からアメリア戦になっていくので、エンジンがかかります? 旧当交番はここまで地味目に生きすぎたので反省した感じかな?

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