放置した末路②
ジャンヌは森の中を歩いていた時だった。
「いったー」
背後から頭に衝撃。頭を抱えながらしゃがむ。
なんだ?
周りを見れば、一冊の本を見つける。
「これってルシアのか。しかもこれってこの間の・・・」
文字は読めないが、絵を見てすぐに理解した。
この本は、ルシアのマンガというもので、この間、この絵と似た仮面を恰好とした者が活躍したことを。
そういえば、仮面の正体を確認しないまま終わってしまった。チェシャも消えたし。まさか続いているのか。
「やめてぇえええええええええええええええええええええ!」
声をした方へ向けば、ルシアが迫ってきた。足を一歩左にスライドし、ルシアの突進を逸らす。
「やめてぇえええええええええええええええええええええ!」とルシアがジャンヌの足にしがみつく。
「マンガには罪がないだよ~マンガは夢と希望を与えるためにあるんだよ~」
急に嘆く。
「確かに副作用で中二病になったり、現実と区別できなくなるけど、それでもマンガには罪がないんだぁああああああああああああああああ」
「つまり現実から理想に取りつかれるってわけか」
完璧に毒物じゃないか。
「マンガが原因で事件が起きたとは限らないから!マンガを利用した奴が悪いんだ!」
何を言っているんだ。
「そんなこと知らん!」
そういえば前回ルシアと会っていない。
「確認したいんだけど。この本なに」
ジャンヌはマンガを持ち上げて言う。
「この間頼んでくれなかったから教えない!」
もしかしてあいげきの魔女の時だろうか。でもそんなの関係ない。
「燃やすぞ」
「燃やさないで~」
ジャンヌにしがみつくルシアが急に消える。
「おお~ジャンヌ!いいところにいるじゃないか」
アキセが来てしまった。
「もしかしてあんたがルシアをどこかに飛ばしたでしょ」
「いいだろ。別に」
やっぱり。
「確認に訊いただけよ」
「ちょっと面白いことがあるんだけど。乗る?」
アキセはおそらくこのマンガのことを言っているのだろう。だとしたら、イーグスと関係があるのだろう。あの騒動どうなったか確認しないで終わった。
「隠し事もなく丁寧に教えてくれるならいいけど」
「珍しく乗るな」
「気分が変わらないうちに話せ」
「実はな」
その時、アキセが背後から風の球が当たり、そのまま倒れる。頭と腕を抑えつけたのは、かざなりの魔女ウィム・シルフだった。
すかさず白い炎を放とうとしたが、先にウィムから風の球にぶつかる。離れてしまうも今度は後ろから押し倒される。
首に血を吸われる。しかも重い。おやじ臭い。大部血を吸われている。この感覚は知っている。
「戻った・・・」
視線を向けば、イーグスが乗っていた。
「おめでとう」
ウィムが言う。
またイーグスとウィムが組みやがって。
「で、何をしようとしました?」
イーグスが悪意のある笑顔を見せる。
「う・・・」
「もう~なんか。飛ばされた~」
ルシアが戻ってくれば、誰もいなくマンガもなかった。




