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魔女狩り聖女ジャンヌ・ダルク サイドストーリー篇  作者: 白崎詩葉


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色無の魔女③

 レスは鏡を見て、反応した。

 レスの弱点は鏡。

 弱点を見つけたというのに、鏡を割られてしまった。

 見ても、鏡は、欠片が張り付いているだけ。もう使えない。他の鏡を使おうにも森の中で鏡なんてあるはずがない。

 落ちついて、冷静に考えろ。

 鏡を見たとしたら、自身の姿を見せた。けど、レスは混乱した。

 なぜ、混乱した。

 思い出せ。あの魔女が言ったこと


「こんなのわたしじゃない」

 強調性が激しい魔女が自信の姿を見ても嫌がった。


 ウィムのヒントを思い出す。

「あの魔女は愚か者よ」


 もしかしてあの魔女は。

 ジャンヌは一つ閃く。

 今は他に考える余裕がない。やるしかない



 ジャンヌは森を抜け、草原に出る。日を妨げる物はない広大な草原。色を失っていない。

 滑りながら、止める。

 ここで決着をつける。

 森が灰色に染まっていく。

 森から何かを求めるようにレスの手を伸ばし、足が走っていく。

 改めて見ても不気味だった。体がなく、手と足だけ。しかも狂気に満ちた黄色の目玉が空中に浮いている。

 歩くたびに色を灰色に染めていく

「いろいろいろいろいろいろいろいろいろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

 耳鳴りがなるほどの狂気な声。

 レスが近づいてくる。慌てず、落ち着つかせる。

 ジャンヌは手に『光』を集中する。

「ちょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおだあああああああああああああああああああああああいいいいいいいいいいいいいいい」

 目の前にまで近づいた。

 今!

 一気に『光』を放出する。炎ではなく、ロザリオに光の刃と作る同じ方法で『光』を結晶化させる。

 花を咲くように結晶の盾が生まれる。

 足音が止む。

「あ・・・・」

 声が震えている。

「あ・・・あ・・・あああああああああああああああああああああああああああああああああ」

 レスは叫びながら、唐突に爆発する。 

 吹き飛ばされそうな爆風だった。

 レスが消えたと同時に色が波を押し寄せるように戻っていく。灰色から鮮やかな色に染まっていく。

 やっと退治できたことに腰を抜かす。

「疲れた」

 青空を見上げて、疲れ切ったように言った。


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