庶民なのに金持ち学校に入学しちゃいました!
「えっ?文化祭が3日がかり?」
「えっ?普通じゃん?」
金持ち学校に庶民の常識は通じなかった
私立、今井川中島森永学園
創設者4名の名字をつなげたとも言われる、冗談のような名前の高校がある
日本国中の金持ちの子女が集まると言われる
この学園、実は庶民もそれなりにいる
同族(金持ち)だけで集まると
成人してからの会社経営、もしくは書道、華道といった芸術家になったときに
苦労するという過去の祖父母達の教訓を元に
一般人も入学が許されている
実はそれは建前で、かなり強引に勧誘している
学費から始まり、学生服、通学費といったところに補助が出る
一般常識を教えてくださいとの
涙ぐましい努力の末だ
一人では電車の切符を買って、目的地にいけないという
箱入り息子&娘の大軍を前に数十分の1の教師だけでは対処できないからだ
アメリカ1周3週間などという修学旅行が普通だと感じるセレブ達に庶民出身の教師達は苦戦しまくる
そこで奨学生を使っちゃえ!ってことらしい
そんな、とんでも高校に入学して
初めての文化祭の説明を聞いたときの返事が
冒頭のやりとりだ
「書道部、華道部、製菓部、和菓子部、料理部、美術部、演劇部、琴部、三味線部、茶道部
歌舞伎部を始めとして約70の部活と3000人が、教室と特別教室、講堂、茶室と学校中を使って
活動内容を発表するんだよ?3日でも足りないよ?」
初等部、中等部と生え抜きの学園生の友達が教えてくれた
「田中は特別生(一般)だよね?感想を聞きに殺到するよ?」
「えっ?マジ?」
「うん、たとえば製菓部が御菓子を作るでしょ?
そんで知り合い(金持ち)に食べてもらうと、北海道産の小豆を使っているとか
下処理にフランス産のはちみつを使っているとかって
批評しか来ないので、将来的に店で売るときの参考になんてならないんだよ
そこで、消費者の生の声が聞けるこの機会を逃さずに殺到するわけ?」
「だから、みんな殺気だっているんだ…」
「ははっ、そうだね、普通の時は、人権尊重で接触を制限されているからね、
まあ、お祭りだと思って頑張ってね?
まあ、いい結果を出さないと後継者を外されそうになるから
逆恨みされて何人か行方不明になったってウワサもあるけどね?」
山あり谷ありの学園生活が始まりそうな予感がする
ってもう始まってたよ!