4/4
推理のテリスサミス① ミスト
とある外国の街で事件が起きた。カフェの隣で花屋を営む少女は噂を耳にする。
「近頃事件が多くて、いやね。狙われるのは若い娘さんだって言うし、貴女も気を付けるのよ」
花を買いにきた中年女性は少女の心配をする。
「きっと私は大丈夫よ」
「こんにちはマスター」
「やあ、店はもういいのかい?」
いつもより早めに花を売り終えて、少女はカフェへやってきた。
■
「さあヨミ、犯人を当ててごらん?」
「えー!?」
「じゃあ推理をしよう」
「普通は適当に犯人を考えてから読んで一喜一憂じゃないの?」
「今回は君のおためしだから」
「つまり本格的に入り込む気があるか試してるわけ?」
「ああ」
「じゃあね……犯人は花を買いにきたオバサンかな」
「どうしてそう思う?」
「意外な人物が犯人なパターンかなって。まあ最初は少女が“私は大丈夫”とか言うから自分が犯人だからかもって思ったけど。あーでもマスターも怪しいし、もしかしたら少女はマスターが犯人って知ってるとかかなーなんて?」
「案外よく言葉を見てるね」
「で、正解は?」
「どうだろうね?一緒に推理へ向かおうか?」
「マジで!?」