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土は裂かれず砂となり
青年の、ある時の話だ。
彼がとある村を訪れた時、困った問題が起きていた。
ちょうど彼はその村に物資を運ぶ依頼を受け、
それを終えたところであった。
特定の派閥や商会に属しているわけではない彼は
依頼の報酬を半分は金銭で受け取り、
残り半分は現物として、いつでも受け取れる権利とする、
そんな内容で契約することが多かった。
彼は通常のルート以外の手段で街々を行き来することも多く、
気まぐれに街を訪れることも多い。
貨幣のレート変動の影響を受けるより、その時その時で食料や
宿を提供してもらえるほうが、気楽で確実だった。
依頼主である副村長(あまり大きくない村であるためか、
実務的なことまでこの副村長がおこなっているようだった)
のお礼を兼ねた昼の席を受けることになり、
名産の芋料理をごちそうになっていた。




