前へ目次 次へ 2/20 空色の瞳 幼少の頃から荷台の隅に積み込まれ、 品物の対価には代えがたい溢れる愛情と 何よりも表情豊かな空と朝日を浴びて育った。 軽薄な容姿には似つかず、目利きと分類される場面では 活躍しない時がない、そんな青年に成長した。 最年少で高位の「輸魔」の資格を持つその青年は、 特に、人が通れないような過酷な経路や、 危険地帯への依頼でその腕をふるった。 空から見下ろした点景からは、 その青年にとっては非常にゆったりとした速度で 鈍行する荷馬車の列がうねっていた。