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法縁からは程遠く
何かを極めることはそれだけで誇らしい事だ。
しかし視野を広げれば広げるほど、極める事は夢幻になる。
図らずとも、夢は冷めて。
当たらずとも、無へ叶っていく。
曖昧に合間に最たる回答を見過ごしながら嘆き
結局のところ分かってはいる。
悪夢から覚めないことに。
目を凝らせば、悪夢ではないかもしれない。
それは現状を変える勇気がないだけだ。
重い腰をあげる気持ちで口火を切った。
「その剣はどこに運ばれるんだい」
彼女は私の知らない街だろうと思われる名称を呟いた。
世界が未完成であるならば、不毛であるならば、
それだけ需給の天秤は大きく偏る。
透明な自我というものがあるのであれば
それは悪夢よりも厄介であろう。




