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瞬くロジック
青年は何日かをこの村で過ごした。
一足早く村に豊みをもたらした者として、
村人の対応は柔らかく、青年が必要な情報を
彼らから集めるのにさして時間は
かからなかった。
その多くは氷竜の目撃談である。
魔物の正確な種類など、一般人には
把握できるわけもなく、
その容姿や行動から副村長の話を
裏付けておかなければ、
万が一ということもある。
青年が宿に戻った時、
不在にしていた村長が戻ってきた
との報せを受けた。
青年が依頼をすませるためには、
正確には『依頼の完了を信じてもらう』には、
一番の権威に認めてもらうのが、
一番手っ取り早い。
青年はこの時点では依頼の遂行は
十中八九可能だと認識していたが、
問題は、どこまで彼らに伝えるかだった。
出来るだけ情報は秘匿したいわけであり、
特にこの時代、この時には、まだ
彼のスタイルは一般に認知されていなかった。




