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明日が待ちきれない
「はい電気消すよ~」
延子は部屋の電気のスイッチを消し、ドアを閉めて出て行った。
仕方なく布団を被る浩之。ドアの向こうからは和彦と延子の話し声が聞こえてくる。
目の前は真っ暗で何も見えないのに、パレードのイルミネーションの光が向こうから近付いて来る。
ダメだ、やっぱり眠れない。
浩之は布団から出て、音を立てないようにそっと電気をつけた。
遊園地を翌日に控えているとなると、小学三年生がワクワクするのは当然だ。気持ちを抑えて早く寝るというのは到底無理な話だった。
一体どの順番でアトラクションを回ろうか? パレードは何時からだろう? お土産は何が良いだろう? 浩之の頭の中はフル回転。
その時
「コラッ!」
延子にバレてしまった。ドアの下の隙間から漏れた光で、起きているのがわかってしまったのだ。
「あっ! ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
「早く寝なさい」
「眠れないもん」
「目を瞑ってれば寝れる!」




