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まじかるタイム  作者: 匿名
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第8話:姉妹

「は〜い、パートナーさんと2列になってついて来てくださ〜い♪順番は適当で良いですよぉ?どーせ崩れるし♪」


奏は楽しそうに指揮を取っている


「なぁ澄、学校案内とか言ってるが1日で回り切れるのか?」


ここ、光明学園はとっても広い。教室から体育館に行くまでに迷ってしまうくらいには…


「さぁ…?少なくとも私は全部回ったわけじゃないわ、方向音痴だしね…」


「落ち込むなよ…まぁそれなら1日じゃ全部は無理か」


翔が何処を回るのか予想していると後ろから優が話を振って来た


「そう言えば翔は生徒会室って行ったの?」


生徒会か…そういやそんなのあったっけ


「いや、まだだな、というか活動がいつからなのかすら知らん」


翔がそういうと


「生徒会は生徒会推薦の生徒は今日からよ?言い忘れてたわ」


「唐突だなおい…」


「まぁパートナーが決まるのが今日だしね♪」


確かにそれなら納得だ


「篠原君は澄ちゃんと組んだから生徒会に入っちゃうんだよねぇ、優ちゃん、私達はどうするの?」


魔夜が話に入ってくる、そのまま生徒会に入って来るわけじゃないだろうな…


「まぁ生徒会推薦は1組だけだからねぇ。生徒会投票は今月末だったと思うけど?」


「うーん、澄ちゃん、私達の推薦人になってくれない?生徒会の誰かの推薦が要るんでしょ?」


優は本気で考えているようだ、俺の安息の地は無いのか?


「今回は私達が推薦で入ったから、2組だけしか入れないみたいだけどね、でも…優ちゃんと魔夜ちゃんならいけるかなぁ…?」


2組か、と言う事は2年3年も6人ずつ、確か3年も卒業するまで役員続けるらしいから18人だな


「生徒会長とかどんな人なんだろう…」


少し心配だな。真面目な人なら自分は確実に注意される側になる、澄にまで迷惑が掛かるのはいただけない


「大丈夫よ。見た目堅いけど中身はそんな事ないから」


「そうなのか?」


「うん、パートナーの人も、…ちょっと天然だけど…」


それは逆に楽しみだな


「今変な事考えなかった…?」


「滅相もない」


「翔さん?列動いてますよ?また迷っちゃったら大変です」


確かにそうだ迷って教室に戻る自信がない


「うーん、2組かぁ、闇討ちすれば…」


物騒な事を言う優はほおっておくことにした







取り敢えず、午前は授業で使う場所を見て回ったあと、創造空間の説明と機械のある場所、利用は自由で休みの日も使ってよいこと、アルバイトの受付の場所などを回った。その後、学校案内中に弁当を食べると言う体験をして、次は…


「それじゃあ次は生徒会室とか見てみましょうか?」


見てみましょうか?って回る予定とか無いのかよ教師…


「翔君、しっかり場所覚えておいてね?私は道わかんなくなっちゃうから…」


大丈夫か、生徒会推薦…


「それじゃあ行きましょう♪少し遠いけど、篠原君はちゃんと覚えないとダメですよ?」


それは澄に言って下さいと翔は心の中で思った







「ここで〜す♪先生も少し迷っちゃいましたよ、まだ1年目だから許して下さいね?」


少しというか1時間くらい迷った…ちゃんとした道はあとで教えてもらおうかな


「それじゃあエレベーターに乗ったらすぐなので皆さん2つに半分ずつのって下さいね♪」


無駄に2つもエレベーターがあることは驚いたが、それ以前にエレベーターがあるとは…


そんな事を思いつつエレベーターに乗り込んだ


チンッとそれっぽい音がなり扉が開く


「うわ、広いな…」


そこはただてさえ広い教室の3倍はありそうな大広間だった


「ちなみに皆が入れるのは此所までで、この奥には学園中が見渡せるベランダとか1人1室ベッド付き個室があったりします、光明の生徒会は女の子ばっかりですからプライバシーとかうるさいんですよねぇ翔君大変ですね♪ちなみに去年顧問の位置にいる人がいなくなったので私ともう1人の司ちゃんが部活の顧問と両立してます♪」


生徒会が心配になってきた…


「それで此所の会長さんなんですが昨年の会長の意向で2年生がやってて、今は…」


いないみたい、と続けようとする奏にドアを開けて奥から出て来た人物が声を掛けてくる


「あれ?かなちゃん、どうしたの?」


「あ〜琴ちゃん♪ちょっと案内だよ?皆この人が会長さんの琴ちゃんです♪」


まるで友達の様に言葉を交わす2人っていうか、会長さんに凄く見覚えが…


「皆宜しくねぇ♪……あれ?あれれぇ〜♪」


こっちを見て楽しそうに笑わないで欲しいです先輩…


「翔ちゃんじゃない♪1日ぶりぃ〜お姉さん寂しかったよぉ〜♪」


そう言って首に腕を回し抱き締めてくる、ように見えるがキマってしまっている


「あれ?琴ちゃん篠原君と知り合い?」


「うんうん♪翔ちゃんったら私が絡まれてる時に、俺の女に触るなぁ!!って初対面なのに言って助けてくれたの♪」


「そんなことは言ってません…」


まさか先輩が会長だったとは…


「お姉ちゃんが言ってたのって翔君だったんだ…」


お姉ちゃん…今誰が言った…?


「澄のクラスに翔ちゃんがいるなんてねぇ、澄の話聞いた時に気付くべきだったわね♪」


「そうだよ琴ちゃん!未来の弟君なんだからちゃんとチェックいれないとダメだよ!」


弟ってなんで…いやまぁ何となくわかるってか何かもう確定っぽいし


「先輩って澄のお姉さんだったんですか…?」


昨日助けた少女が生徒会長だってだけでも驚きなのに、そうですか澄の姉ですか


「へ?なんで澄の事呼び捨て?かなちゃん、弟ってなぁに?」


「それはね♪何と篠原君は妹ちゃんのパートナーなんだよ!それもお互いに最初に選びあったね♪」


「…澄、本当なの?」


真剣な琴の顔、澄の方は普通にしているが


「うん、本当だよ、お姉ちゃん」


澄がそう言った途端に琴は


「かなちゃ〜ん、澄が抜け駆けしたぁぁ〜」


「ちょっと!お姉ちゃん何言ってるの!」


「だってぇぇ〜可愛い翔ちゃんが澄の毒牙にぃぃ〜」


「人聞きの悪い事を…私と翔君はそんなんじゃないよ…」


「本当…?」


「本当だって…翔君、お姉ちゃんに気に入られちゃったみたいね…」


玩具として…か…琴先輩には敵わないからな…


「まぁ、澄と組んだおかげでこれからは好きな時に翔ちゃんで遊べるし、いっかなぁ♪」


「やっぱり玩具扱いですか…」


生徒会生活は何とも疲れそうだ…


そんな様子を優や美里達は圧倒された様な眼で見ていた

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