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まじかるタイム  作者: 匿名
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第36話:それぞれのGW

テストで更新が遅れていますがもう暫く掛かります。読者の皆様にはご迷惑をおかけします

「美里、そう落ち込むな…。また誘えば良いだろう?」


「…そうですね…。ゴールデンウィーク中は仕事があるのでもう無理ですけど。また誘いましょう…」


「むぅ…すまんのぉ…。折角来てくれたのに」


美里は命に設定されて納得した様だが不満そうにそう言った。二人は買い物に翔を誘いに来たのだが、生憎翔は外出中らしく進に謝られてしまった。美里は事前に約束しておくんだったと肩を落としす。ちなみに住所はカズから聞き出していた。決してストーキングをしたわけではない


「なかなか上手く行きませんねぇ…はぁ…」


「…そうだ美里、気分を変える為に買い物でも行かないか?」


美里がまだ落ち込んでいるのを見て命が切り出す。美里は頷いて賛成し、命はそれを見て微笑みながら頷いた。玄関の前の微笑ましい光景に進は感慨深く頷いた


「それでは、お爺様失礼します」


「失礼する」


「うむ、いつでも遊びに来なさい」


そう言って頭を下げて仲睦まじく歩いていく二人を進は見送った。二人が見えなくなるまで見送り、そして自分の孫とその幼馴染みの顔を思い浮かべる


「ふむ、優ちゃんも苦労するのぉ…。でも、我慢もそろそろ限界に来ている見たいじゃし…ふむ…。用意だけでもしておくかの…」


進はそう言って、似合わない溜息をつき家に入って行った。







「あら、みっちゃんに命じゃない♪どうしたの?買い物?」


「おお、魔夜殿。そちらも買い物か?」


美里と命がウィンドウショッピングに勤しんでいると、私服の魔夜が声をかけて来た。手には買った物らしい袋を持っている


「うん、優と買い物に行こうと思ったんだけどねぇ。もう売約済みだった見たいで。女の友情も篠原君の前では簡単に崩壊してしまうわけで…はぁ…」


「魔夜さん…仲間です!!」


そう言って魔夜に抱き付く美里。周りからは奇異の視線、命からは苦笑混じりの視線。いつもと違って大胆なアクションを起こす美里を困惑の眼で見つつ、魔夜は眼でどうした事かと命に尋ねた


「私達も翔殿を誘おうと思っていたのだが…」


「なるほどねぇ、それは御愁傷様…」


それを聞くと魔夜は美里に苦笑をして、よしよしと頭を撫でた。


「なら、私も一緒に良いかしら?一人って言うのもなんかつまんないしね」


「はい、多い方が楽しいですし♪」


魔夜の提案に美里は笑って頷いた。命もそれに同意する。二人としても生徒会のメンバーとして一緒に仕事をしていく仲間であるし、クラスメイトの友達でもあるから、たまには魔夜と時間を過ごすのも良いと思っていた。


「それじゃあ、取り敢えず昼食食べに行かない?もう良い時間だし、そろそろいいでしょ」


二人もそろそろ何処かで昼食にしようかと考えていた所だったので魔夜の提案に軽く承諾する


「それじゃあ場所は…あそこで良いわよね♪近いし♪」


魔夜の言葉に二人はしばらく何処だろうと思案したが、直ぐに何処だか思い当たった







「やっぱりこの辺だとここが一番安いし美味しいのよねぇ♪」


やって来たのは打ち上げで使用したファミレス。昼時でありとても混んでいるのだが、ある一点だけ人が皆避けている。魔夜達の視線はそのある一点にいる見慣れた人達に集中した


「あれって…奏先生達ですよねぇ…?」


「…多分、いやそうだろう…」


美里が確認を取る様に隣りの命に話し掛ける。命も苦笑をしながら返す。魔夜達の前方で仕切りの向こうの何かを監視する様に身を隠しているのは、奏、司、真夕、暁、白夜の生徒会メンバー&顧問。ちなみに司は何かを諦めた様にその様子を見て溜息をついている。


「司先生、皆なにやってるんですか?って、また心労が増えるの?って顔しないで下さいよ…落ち込むじゃないですか」


「そんな顔してますか…?ああ、してるかも知れませんね…。はぁ…」


司がそう言って何もかも投げ出したいと訴えかける様な眼をすると、魔夜もさすがに苦笑いをした。


「あ、未倉さん達じゃないですか♪ほらほら、こっちに来て下さい。篠原君と御島さんのツーショットですよ♪」


「っ…翔さんと澄さんが…?」


奏が楽しそうに言った発言で美里が固まった。しかし興味はあるようで、奏に言われた瞬間覗きに参加した魔夜と命に続く。結局は司の予想通り心労の種が3つ程増える事になった


「あれー?優って篠原君と一緒に出掛けてる筈なのに…なんで御島さんもいるのかしら?」


「…そう言えば…こんな時に琴がいない…おかしい…」


魔夜と真夕が揃って疑問を口にする。まぁこの時二人は御島家にいるのでいるはずもないのだが、二人はこの事を知らないのでしょうがない


「あのー…お客様?ご注文は…?」


「申し訳ありません…。それではコーヒーのおかわりを頂けますか?」


「承りました…」


司が済まなさそうにコーヒーで粘る。良く見ると司以外の皆は何も頼んでいない様だ。しかし、店員の方も司を哀れに思っているらしくなかなか注意出来ないらしい。


「ふむ、暁。二人の会話が聞こえないか?」


「うーん…もうちょっと近寄れば…って、白夜君何花びら出してるの!!気付かれちゃうでしょ!?」


暁の不安通りに白い花びらはヒラヒラと翔達の方に向かって飛び。二人のテーブルの上に見事に着地。二人の視線は花びらへ、そして飛んで来た方へ


「……気付かれちゃいましたね。命ちゃん、どうしましょう?」


「そうだなぁ。どうしようか…。取り敢えず謝るしかないような…」


その後、奏達は皆揃って翔と澄にたっぷり怒られた挙句に、司の何処か諦めが混じった説教を聞く事になった。しかし奏達がそれにめげる事なく翔と澄を茶化し、美里も翔に色々尋問し出したりして騒がしくなったので結構司の心労の種は増えて、店には多大な迷惑をかけましたとさ

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