第31話:新生生徒会
一話投稿から随分経ちました。皆様、これからもどうか翔や澄達を宜しくお願いします
「さぁさぁ皆、今日は生徒会費から出すわっ!!遠慮せずに騒ぎましょう♪」
「いいぞー琴ちゃん♪」
琴が嬉しそうに告げると、奏もそれを煽る。場所は移って学園近くのファミレス。生徒会員全てが揃っているので占拠している様な感じだ。ちなみに今回は奏&司の顧問コンビも打ち上げに参加している
「じゃあ私は何頼もっかなぁ…」
「あ、奏?お酒はダメですよ?まだ19ですし、一応職務中になっているんですからね?…私は何にしようかしら…」
えー。この馬鹿騒ぎが職務ですか?と言うか司先生まで結構乗り気だし
「司先生、楽しんでますね?」
「たまにはハメを外さないとストレス堪っちゃいますから♪」
「まぁそうでしょうね。今日はお疲れ様でした」
翔は司に労いの言葉をかける。翔達の席は翔、澄、司、暁の苦労人グループに加えて琴と白夜から逃げて来た真夕だ。
「…才媛路君…あの人…気持ち悪い…ちゃんと管理する…」
「す、すいません…」
白夜…あんまり暁に迷惑かけるなよ…
「でも暁も災難だったな。何か理事長のターゲットにされた見たいだし…。何か困った事があれば言えよ?」
「ありがとうございます♪けど大丈夫だと思いますよ。きっと口だけです♪」
暁が楽観視していると横から司が苦笑して言った。
「でも、本当に気をつけて下さいね?あの人は気が合うと言う理由だけで奏をこの学園の教師にした人ですから…」
「篠原さん…お願いしますね…」
その言葉に暁の顔が強張る。あの理事長、本当に色々と凄いな…。それを聞いて澄も苦笑しつつも司の方を向いて言った
「でも司先生も奏先生に誘われて教師になったんですよね?何だか信頼関係の深さを感じます♪」
澄が言うと司は少し顔を紅くして言った
「奏ったら、私がやらないならやらないって駄々捏ねちゃいまして…。だから私も教師になろうと思ったんです♪」
奏に振り回されてばっかりですよね…と司は笑った
「でも、振り回されているって分かっていても、何だか放って置けなくて、ついつい手を差し出してしまうんですよねぇ…」
司が自分に呆れた様に、そして何処か楽しそうに言う。
「何だかんだ言っても奏先生の事好きなんですね♪」
「ま、まぁ…そうなんですけど…」
澄が笑いながら言うと司はバツが悪そうに言う。すると次の瞬間後ろから何かが飛び付いて来た
「司ちゃぁぁぁぁぁぁん!!!!」
「きゃっ!?か、奏…?もしかしてお酒飲んだんじゃ…」
司が訝しげに奏を見るが、奏は泣きそうな顔のまま司にしがみついている。
「司ちゃん…私も大好きだよぉ…」
「な…!?…ま、全く…恥ずかしげもなく…」
奏がいきなり眼を潤ませながら言うと司は照れた様に顔を逸らした
「これからもいっぱい迷惑かけるから宜しくね?」
「いや、それは少し自重して下さい…」
奏の言葉に司はいきなり真面目な顔になって返した。翔達からは渇いた笑いが漏れたが奏は気にしていない様で、司を連れて何処からか持って来たカラオケセットで騒ぐ皆の中に入って行った
「…あの二人は…ずっと…あんな感じ…」
真夕がそう言って微笑む。二人を見ていると、まさに親友と言った感じがする。この二人が生徒会の会長、副会長だったのも頷ける。そして、現会長、副会長はと言うと
「まゆまゆぅ…私もまゆまゆの事大好きだよぉ♪」
「…う…いきなり…何…?」
警戒する真夕に琴はジャーンと嬉しそうに先程、優と魔夜から貰ったコスチュームを速攻で仕立て直した物を取り出した
「これを着たまゆまゆはもっと大好き♪ほらほら着替えて来ましょうねぇ♪」
「ちょ…!?琴…!?た、助けて翔君…」
すいません真夕先輩…。俺と澄は琴先輩が『邪魔したら澄の家に泊まった事暴露するよ?』って脅して来たんで抵抗できないんです…。琴は嬉しそうに衣装と真夕を抱えて化粧室へと姿を消した
「それに比べてあの人達は…」
「澄、言うな…。」
翔と澄は合わせて嘆息した。それを見て笑いながら暁は言った
「そう言えば御島さんは生徒会推薦で入ったんですよね?」
「ええ、なんだか何の苦労も無しに入ったのは皆に申し訳ないんだけどね…。」
澄がそうすまなそうに言う
「いえ、お気になさらないで下さい。ただ、推薦の人は大体が会長になるって聞きまして。少し気になったんです」
「ああ、そう言えばそんなのあったなぁ…」
翔が思い出しつつ言うと澄がクスッと笑った
「もしそうなったら私も奏先生やお姉ちゃん見たいにハメ外しちゃおっかなぁ♪面倒な事は副会長に任せて♪」
「止めて下さい…。只でさえ安息出来る場所が少ないのに澄まで奏先生見たいになったら俺はノイローゼになります…」
翔が敬語で懇願すると澄は楽しそうに笑った。
「取り敢えず、優と白夜は会長にしちゃダメだな…。優は多分学園を目茶苦茶にするし、白夜は学園が白薔薇だらけになる…。そして苦労するのは暁だ…」
「ははは、流石に掃除の量が増えるのは嫌ですね…」
暁はそう言って顔を引きつらせた
「暁、白夜にも嫌な事は言った方が良いぞ?」
「いえ、一回止めてくださいと言って、自粛してくれた時があるのですが。あの時の白夜君は一気に元気がなくなりまして、見ていられなくてつい許可を…」
暁はそう言って白薔薇の中で何故か演歌を熱唱する白夜を見た。本当に良い友を持ったな白夜…
「やっぱり今の顔触れなら篠原さんと御島さんが一番合ってると思います。愛沢さんと小波さんも翔さんを推すでしょうしね」
そう言って暁はにこりと笑った。生徒会長ねぇ…なったとしてもまだまだ先の話だけど…。
「俺がそれまで澄に愛想尽かされてなきゃ良いけどな?爺ちゃんや優共々迷惑かけまくるだろうし」
「もう…私が誰に愛想を尽かすって?有り得ないわよ、それに私はあのお姉ちゃんの妹やってるのよ?」
翔が笑いながら言うと、澄もまた笑いながら返す。それを見ていた暁が少し考えた後に言った
「…何だかお二人の噂もよく聞くんですが、篠原さんは男色だとかハーレムを作ってるとかも聞きますし。実際どうなんですか?」
しばしの沈黙…
「暁にまで疑われるなんて…終わりだ…。俺はもう…」
「わ、私と翔君が…?そ、それは確かに一緒にいたりするけどそんな事…。でも周りから見ればやっぱり…」
激しく絶望する翔と、頬を紅く染めながら何やら呟く澄。
暁はそれを眺めながらこれから楽しくなるであろう学園生活へと思いを馳せた
オマケ
「し、翔坊…これは一体…」
「ん、飯だぞ?俺はもう喰って来たから」
そこに置かれたのは猫缶一つ。翔は顔を笑みの形に変えて言った
「爺ちゃんはよっぽど猫が好きらしいな?」
「そ、そんなワシは本当の事を…」
「んじゃおやすみ。」
そう言って翔は自分の部屋に戻っていく。うん、自業自得だ。
「ま、待ってくれ!せめて人が食べる為の物をっ…」
篠原家には進の悲痛な叫びが響き渡り。翌朝テーブルには空になった猫缶が置いてあったらしい
こんにちは八神です。もう今年も一ヵ月が過ぎてしまったんですねぇ…。何だかとっても速いです。しかし、今年に入ってからまだあんまり更新出来ていませんし。皆様には御迷惑をおかけします。さて、いつもこんな後書きではつまらないでしょう。と言う事で、『異世界隠れんぼ』からのゲスト、マスターです!!…………あれ?マスター?おーい。 恋:「マスターには帰ってもらったよ」 れ、恋先生…! 恋:「この前あれ程注意しただろうがぁ!!」 ちょ、先生…痛いですっ… 恋:「全く…私の後書き女王の座は誰にも渡さんからな…」で、でも、マスター結構人気あるんですよ?確実に恋先生より……イヤ、ナンデモナイデスゴメンナサイ。 恋:「ふん、それは私を作品に出さないからだ」 うう、無茶苦茶です…。まぁ無茶苦茶は今に始まった事じゃないですけどね…。それでは、これからも後書き本文共々宜しくお願いします!