第20話:戦いに向けて(2)
1、2、3話の誤字を修正致しました。誠に申し訳ありませんでした
「で…?何で魔法瓶に来てるんだ…?」
美里が先陣を切って歩いていたので行く当てがあるんだろうと思っていたのだが…ここって衣装の材料になるような物置いてたっけ?
「材料を買いに行く前に準備をしませんと…何があるかわからないので…」
「な、何かって…たかが買い物だろ…」
深刻そうに言う美里に、翔が呆れた様に言うと命はそうじゃないと首を振る
「実はカズ殿から情報が入ったのだが、戦闘はコスプレ衣装のままやる事になるのだそうだ。つまり衣装はなるべく戦闘向けに作らないといけないのだが、コスプレ衣装という事も忘れてはいけないのだ。装備の優位はそのまま戦闘結果に反映される程重要だからな」
「へぇ…衣装のまま…ねぇ…」
奏先生…職権乱用もいいとこですね。てかカズはどこでその情報を得たんだ?理事長のパソコンでもハッキングしたのか…?
「でも、それとどう関係してるんだ?衣装の材料をドラゴンが守ってるわけじゃあるまいし…」
というかドラゴンの様な上級モンスターにいてもらってほしくない。でもこの前の件といい、こっち側に上級が居てもおかしくないんだよなぁ…
「まぁそこまで深刻じゃないのですけれど…私も人に見せる服は可愛い物の方が良いですし、なおかつ能力の事を考えるとそれなりの物を使わないといけませんから…そうなると必然的にあそこに行かないといけないんですよねぇ…」
あそこ…どこだろう…出来れば装備を調えないといけない様な所は嫌だなぁ…ってか何でそんな所知ってるんだ…?
「さ、一時解散して用意が出来たらまた集まりましょう!くれぐれも油断しちゃダメですよ?」
美里はそう言って魔法瓶の中に入って行った
「それじゃあ翔殿、私も準備があるのでこれで…」
そう言って剣の様な杖に座って飛ぼうとする命を引き止める
「ちょっと待った…あそこってどこなんだ?美里の口振りだと結構危ない所みたいだけど…」
翔が不安そうに聞くと命は更に不安になるような事を言った
「ああ、ただの闇市、裏の世界の市場の事だな。言葉の通りに何があるかわからないから、準備は重要なのだ。翔殿も準備は怠らない方がいいぞ。それじゃあまた後で」
そう言って命は何処かに飛んで行ってしまった。闇市って…何を買うつもりなんだよ…ビームが出るメガネとか変身できるステッキとかか…?…とにかく…家に帰って準備しなきゃなぁ…ついでに爺ちゃんに飯でも買っていってやるかな…はぁ…優について行った方が楽だったかも…
翔は色々と後悔しつつ家へと向かった
「ただいま…爺ちゃん飯持ってきてやったぞ」
そう言って翔が家に入ってくると、涙を流した爺ちゃんがお出迎え…やり過ぎたか…
「うう…翔坊…やっとお爺ちゃんの親心をわかってくれたか…」
「そんな物わかりたくもないけどな…ほれ、弁当」
進に弁当を渡すとその場で食べ始めた。まぁ爺ちゃんには一食抜くだけでもキツいんだろうな…あれ二食だっけ。まぁいいや
「ところで翔坊よ…何故こんな時間に帰ってきたんじゃ?学校がハルマゲドンな事になってたとかじゃなかろうな」
ハルマゲドンな事ってどういう状況だよ爺ちゃん…
「いや…ちょっとしたイベントがあって…闇市に買い物に行く事になっちまったっていうか…はぁ…」
闇市…嫌な響きだ。きっと何かわからない生物の頭とか内臓とか売ってんだぜ?うぇ…お食事中の方すいませんな光景しか浮かばねぇ…
「闇市か…天津の奴、元気にやっとるのかのぉ…」
「……はい…?」
思考停止、だが弁当を食べる手は止まらない。ちょっとシンキングタイム入ろうか。えーっと…その発言の意味する所はつまり…
「爺ちゃん…闇市知ってるのか…?」
「うむ、何度も利用しておった」
……そうですか、そうですか。まぁこの爺ちゃんなら知っててもおかしくはなさそうだが…そうですか利用した事がありますか…
「しかし、あんな所へ何の用じゃ?まぁ魔法関係の物を揃えるにはいいが…」
「いやぁ…戦闘が出来てなおかつ見た目が可愛いと言う謎な感じのコスプレ衣装を作らないといけないんだよ…」
としか説明不能だ。まあこれで伝わるだろ…
「ふむぅ…よしワシも一緒にいこうかのぉ」
進がパーティに加わった…ってなんでだよ
「一緒に行くって…何しに行くつもりだよ…」
「いや?ただ旧友に挨拶と孫の紹介でもとな。それに闇市を知っている翔坊の友人も気になるしのぉ、まぁどーせまた女子なんじゃろうが…」
当たってるだけに何も言えない…てかまた何か見合いだなんだって騒ぐつもりじゃないだろうな…
「そうと決まれば行くぞ翔坊。」
「おいおい。準備だかが必要な場所なんじゃないのか?」
翔は唐突に行くぞと言われて戸惑ったように言った。そんなちょっとそこのコンビ二でアイス買ってくるねの感覚で言われてもなぁ…
「確かに危ないところではあるが…まぁ翔坊ほど強ければ問題なかろう。RPGで言うところの鍵が眠っている洞窟みたいな感じじゃよ。周りよりモンスターが強かったり初めて行くから戸惑ってしまうだけじゃ」
うーん爺ちゃんにしてはわかりやすい例えだな。まぁ爺ちゃんからすれば怖いもんなんて何もないんだろうが
「まぁそういう事なら…よし行くぞ爺ちゃん」
「うむ。あ、途中で何か食べるものを買ってくれんかのぉ…昨日翔坊に財布を取り上げられたままじゃし…」
そういえばそうだったな…進に財布を返してコンビニへと向かった。そういえば、この爺ちゃんが怖がるものって空腹があったな
「お待たせ致しました翔さん♪…と、どちら様で…?」
明らかに戸惑う美里。まぁ普通はそうだよなぁ…と、説明しようとすると背後からも疑問の声が聞こえてきた
「翔殿、美里…その方は…?」
うーん、こっちも訝しげに見る無難なリアクション。いや、別に面白いリアクション期待してたわけじゃないけど
「やっぱり女性か。翔坊にも困ったもんじゃのぉ…まぁ実際困りはしないが」
「爺ちゃんは黙っててくれ……あ〜この爺さんは俺の爺ちゃんだ。何でも闇市の知り合いに会って俺を紹介したいとか何とか…」
出来ればあんまり怪しい所とは関わりあいたくないのだが…
「翔さんのお爺様なんですか!?私は愛沢美里と申します♪翔さんにはいつも良くしていただいております!」
「私は小波命です!美里共々どうか末永く宜しくお願いします!」
二人が進に詰め寄る。進はそんな二人にこちらこそ末永くとか挨拶を返している。えーっとなんの挨拶だこれは
「それでは行きましょうか♪…えっと…翔さん、お爺様?そんな軽装で行くのですか…?」
やっと気がついた様に美里が言った。やっぱり言われたよ。まぁこのジジイの強さをしらなきゃそうだよなぁ…恐らくレベル99の勇者の能力を2倍するより強いし。魔王も手刀で一撃だ
「む?たかが買い物に鎧着て行く奴がどこに…ってまぁ少しはいるが、ワシは暑苦しいのは嫌いじゃ」
「俺もいいわ。爺ちゃんがこう言ってるし」
翔と進の発言に美里と命は顔を見合わせたが、二人がそれでいいならと了承してくれた
「それでは、ワープポイントに行きましょうか♪」
ワープポイントと言われてどこにあるのかと思ったが、それは翔が良く行く商店街の外れの裏道。そこにある廃墟の中に青く光るワープポイントがあった
「うわぁ…すげぇカモフラ…」
翔が素直に感想を述べる。
「子供が好奇心で入ってしまったら不味い。これくらいはやっておかないと…」
命が深刻そうに言った。しかし次に進が発した発言で3人は固まった
「ワシが闇市を知る事になったのは12歳の時に迷って入ったのがきっかけじゃぞ?」
懐かしいのぉ…と呟いたこの爺ちゃんの事がたまにわからなくなるな…
「お爺様の話は気になりますが…今はとにかく材料です行きますよ!」
美里の掛け声と共にワープポイントが青く光り、翔達は光に包まれた
こんにちは八神です。やっと20話に突入しましたね。他の作者の方より遅い感じがするというか…まぁそうなんですけど。 恋:「まぁそれよりも今回の修正の事だが…」 そうでした、そうでした。今回1話2話3話の修正をさせて頂きました。あまりにも誤字が多かったもので…今までに読んでくださった方々本当に申し訳ありませんでした。次からは何かあってもすぐに対応できるように頑張りますのでこれからも宜しくお願いします! 恋:「まぁ本当は何もない事が一番なんだけどなぁ…更に私を本編に出してくれたりすると更に良い!」 まぁ恋先生の事はあり得ない事ですが誤字を無くせる様頑張ります。 恋:「一話くらいいいだろう!」 後書きで我慢して下さい!さて、私、八神は皆さんの感想評価をお待ちしています。是非とも宜しくお願いします!それでは