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まじかるタイム  作者: 匿名
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第14話:波乱の御島家!?(琴の策謀編)

ふぅ…遂にこの日が訪れたか…


澄と家に行くなんて約束してからは大変だった。何が大変だったかと言えば勿論、優の事だ。敏感に俺と澄の様子を察知して尾行までして来るし…まぁ昨日何とか諦めてくれたみたいだが…

敏感な人と言えば爺ちゃんもそうなんだが、今日はなんだか様子がおかしかったな…


そんな事を思いつつ家の呼び鈴を鳴らす


ピンポーン


「…はい?どなたでしょうか?」


「えーっと…澄さんと琴さんの友人の篠原と言う者ですが…」


「ああ!篠原さんですね。話は聞いています!それはもう色々と♪それでは少々お待ち下さい」


色々…ってなんだ?とか思っている内に玄関の門が開き中から…


「翔君いらっしゃーい♪待ってたのよ?ほらほら、早く上がって」


いきなり澄に迎え入れられました…もしかしてずっと待ってたのか?

機嫌がとても良さそうな澄に続いて御島家に足を踏み入れた






「あ、翔ちゃん、いらっしゃい♪どう?ふりふりだよ?獣になっても抵抗しないよ?」


門を潜って家の中に入ると琴が…多分待ち構えてたんだろうな…


「お姉ちゃん!あんまり変な事しないでよ、翔君お客様なんだから!」


「えーっ…翔ちゃんふりふり嫌い…?」


「いや、むしろ大好きと言うか。イヤナンデモナイデス…」


澄の眼が怖い、夜に道端で絶対に会いたくない眼をしてるんだもん…


「……とにかくお姉ちゃん…?変な事しない様に…」


「ご、ごめんなさい…怖いからあんまり睨まないでぇ!」


琴先輩…一応は姉なんだし妹に睨まれて震えるのは止めませんか?いや、まぁ気持ちはわかるけどね?


「ほら翔君、行こ」


「へ、どこにだよ…」


「私の部屋に決まってるでしょ?他にある?」


部屋って女の部屋に入るのは初めてなんですが…?


「ほら、早く♪」


「あ、ああ…」


女の笑顔はずるいよなぁ…翔が改めて実感している後ろで、琴は怪しく笑みをこぼした






「うわ、広いな…ここ、本当に一般人の家か…?」


澄の部屋に行くまででもわかったがこの家は本当に広い、俺の家も狭くはないと思っていたが、ここの家はそんな考えが吹っ飛ぶくらい広い


「そこに座ってて、今お茶出すから」


「ん?ああ、わかった…」


女の人の部屋と言うのは自分達の部屋とは違う匂いがする、俺達の家は男の2人暮らしだし、優の部屋とも違う感じだ、というかアイツは事実男だし参考にはならないな…何というか優しい感じがして居心地がいい…


「はい、お待たせ♪…どうかした?」


「ん…?いや、女子の部屋に入るのは初めてだし、ちょっとな」


「そうなんだ…優ちゃんの家には行った事ないの?」


「それは俺も考えたけど、優は除外だろ」


「あはは、そうだね。…それで、私の部屋の感想は?」


「ん、何というか…やっぱり女の子っぽい感じだな…装飾とか。それに何だか落ち着くな」


「え…そうかな…?う、うん!とにかく寛いで良いからね♪」


翔が感想を述べると澄は顔を赤くして部屋からでていってしまった


「まぁ言われなくても寛ぐけどな…」


そう言って、辺りを見回す


「にしても、本当に広いよなぁ…澄の家って何をやってるんだ…?」


ここら辺の土地も安くは無いはずだし…どうやったらそこまで稼げるんだろ…


ガチャ


「ん?澄…戻ったのか?」


「おお、君が翔君かな?」


そこに現われたのは紳士っぽいと言う言葉が似合う男性だった


「えーっと…」


「ああ、私か?私は御島裕治(ゆうじ)と言う者だ。琴と澄の父親と言う事になる」


「澄達のお父さん…ですか」


そんな人が一体なにしに来たんだ?


「娘から話は聞いているよ、何でも今日…」


「わぁぁぁぁぁ!お父さんそれは言っちゃダメだって!」


「ああ、琴いつからいたんだ?」


何か言いかけた御島父を琴が止める


「あ〜翔ちゃん、お父さんはちょーっと放浪癖があって毎日うろうろしてるのよ♪…ほらお父さん、さっさとくる!」


「ほ、放浪癖?」


確かにこの家は広いし、放浪には困らないだろうが…


「嘘だぞ翔君!琴どうしたんだ…?」


「あーもう何でも良いから行くよ!じゃあね翔ちゃん♪」


「な、なんだいきなり?何かあるのか?ああ、翔君ではまた後で」


「あ、はい…」


行ってしまった…一体どうしたんだ?というか本当に何しに来たんだ?


「…それは置いておくとしても、琴先輩の様子がなーんか気になるんだよなぁ…」


今日は茶化しに来てないし…


「何が気になるの?」


「うわっ!澄、戻ったならそういえよ…」


いきなり澄に後ろから声をかけられた


「そんなに驚かなくても…もしかして、私がいない間に何か変な事してたの…?」


澄の冷たい視線が痛い…俺ってそんなに信用出来ないのか?


「いや、どっちかって言うと変な物を見たかな…」


「何よそれ?」


「いや、何でもない…それよりどこに行ってたんだ?」


さすがに父親の事を言うわけにもいかずに話を変える


「え?出かける準備だよ?」


「出かけるって…澄、今からどこかに行くのか?」


「うん、翔君とね」


「…えーっと澄さん?聞いてないんですが?」


「うん、今決めたから♪」


また勝手な…


「…さすがに出かけるのは不味いだろ?2人でいる所なんて優に見られたら即、地獄への片道切符買わされるし…他の奴等に見つかっても確実に優の耳に届くし…」


「大丈夫よ♪心配無い心配無い、万事モーマンタイ♪」


その自信はどこから来るんですか?少し分けてもらいたいのですが…?


「ここに来るのも冷や汗物だったんだぞ?」


さすがにこれ以上危ない橋を渡りたくはない…何も無いと優に言い切ってここに来たわけだし…


「…真夕先輩とは行ったのに…」


「うっ…それは先輩が強制的に…」


「真夕先輩、可愛いもんね…?」


「……」


「ね、翔君…?」


…本当にこのパターンに弱いんだよなぁ…


「あ〜わかったよ!行くよ!」


「本当?やったぁ♪」


パァっと澄の顔が華やぐ、そこまで喜ばれると何だかこっちまで照れるな…


「さすが翔君だね♪何を買ってもらおうかなぁ♪」


「…奢るのは確定ですか…」


翔は早くも行くと言った事を後悔し始めていた

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