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まじかるタイム  作者: 匿名
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第13話:会長は全て知っていた

「翔君!次に来る時は、私をお嫁さんに…!眼を潤ませて懇願するまゆまゆに翔ちゃんは獣の如く…」


「…琴先輩…?人のクラスで何してるんですか…?」


「あ、篠原君…昨日の子とはそういう…」


「うう…翔さん…」


「翔殿、不純異性交遊は…」


魔夜、美里、命がクラスにいるのはいつも通りで誠に結構…琴がここにいるのは…まぁこの際ほおっておくとして…


「あ、翔ちゃんオハヨー♪昨日はお楽しみだったねぇ♪」


見てたなこの人、それも所々台詞が違うし


「琴先輩…?どこからどこまで見てたのかなぁなんて。」


「最初から最後まで全部♪金曜日の発言が気になったから朝からずーっと、まゆまゆのストーカーしてたのよねぇ、ほら!写真もいっぱい取れたし♪」


「何撮ってるんですか!今すぐ捨ててください!優が職員室から帰る前に!」


「うわぁ…篠原君…それ優ちゃんに見せたらまた大変な事になっちゃうね…」


「翔さんが…不純異性交遊…?命ちゃん…」


「ああ、美里!すまん!私が悪かった、翔殿はそんな事する度胸なんて持ってはおらん!」


さり気に酷い事言われてない?しないんじゃ無くて出来ないなの?


「とにかく、優が戻る前にそれを…」


翔が動こうとしたその時だった


「翔君、優ちゃんが戻る前にって?…あれ、お姉ちゃんが何でここにいるの?…その手に持ってるの何?写真?」


同時のタイミングで澄が登校して来た


「あ、澄。これはねぇ…翔ちゃんの青春の思ひ出さぁ♪」


「はぁ…?何よそれ、ちょっと見して♪」


澄が写真を見た瞬間にピシッと音を立てて固まった


「何これ…翔君…どういう事かな?」


「琴先輩、俺にも見してください…うっ…!」


そこには真夕と手を繋いだ写真や頭に手を乗せて…写真なら撫でている様に見えるであろう写真が沢山…狙ってやったな…これ…


「翔さん…この人って真夕さんですよね…?私達が頼んだ…」


「まぁ、そうだな…」


「翔殿、真夕殿とはどのような…?」


「だから、何でもないって…」


「そっか…あの時は倉田君から逃げる口実にされちゃったわけか…」


「…まぁ逃げると言う点では間違ってないけれども…」


琴は困惑している翔を見てニヤニヤと笑って…くそっ…誰だあの人を生徒会長にしたのは…絶対に人選間違ってる…


「それで…?真夕先輩と何してたの…?もしかして本当に…?」


あーもう澄までそんな眼で見るな…そりゃあ確かに一緒にいる時に少しデートっぽいなぁ、とか思ったりもしたよ?でも疚しい事なんて何も無いのに何でこんなに責められるのかな…?


「何だか知らないけど調査とか言って一日一緒にいたんだよ、朝なんて無理矢理起こされて…」


「朝…?起こされた…?」


「あ、いや…いきなり押しかけてきて…」


「ふぅん…なのに追い返すでもなく一緒にねぇ…」


「澄はあの先輩の真っ直ぐな眼で見られて追い返せるのか…?」


「う…まぁそれは…無理だけど…」


「だろ?そういう事だから俺は無実だ」


「うぅ〜…でも、朝起こされたり一日デート見たいにしてたんだから…罪は変わんないもん…」


罪って何だよ…俺は犯罪者か…?


「もぅ…この事は優ちゃんにも報告するからね!」


そう言って澄は優を探しに行ってしまった


「…何でこんなに怒られなくちゃいけないんだ…?」


「あはは…あの澄がねぇ…翔ちゃんも大変だね?」


琴が気楽に言う


「先輩のせいでしょうが!と言うか早く写真を処分してください!」


「え〜もったいない」


「あの…琴先輩…翔さんだけ写ってる写真頂けますか?」


「うん良いよ〜好きなだけ持ってきなさい♪」


「また勝手に…」


琴先輩の暴走は卒業まで続くんだろうなぁ…


「翔殿、元気をだしてくだされ…その内良い事がきっとある…あ、琴殿!私にも一枚…」


翔の溜息は絶える事は無さそうだった







ドスッ ドスッ ゴッ ドスッ


「澄…もう100体切りしちゃうよ…」


翔は澄に置いて行かれたので一人で生徒会室まで来たのだが…


「琴先輩…これはどういう…?」


「うう…翔ちゃん…澄が生徒会室にくるなり空間発生装置の方に行ったからどうしたのかなぁって思って見て見たら…」


「澄ちゃん…怖い…眼が……」


ああ…真夕先輩がこんなに怯えて…いや、俺も怖いんですけど…


「もうすぐで中級100体切りだし…いつも薙刀に変えてる杖も何故か棍棒だし…それが余計に怖いし…」


「これで100体目ですか…」


澄は最後の騎士風のモンスターを棍棒で殴る事によって倒す。あの魔女っぽい服にマントを付けているのに歴戦の戦士を思わせてしまう、詰まるところ危ない


「うわぁ…100体切りやっちゃった…」


琴は呆然としている、真夕先輩は震えたままだ


「ふぅ…気が晴れない…あれ?翔君にお姉ちゃん達何してるの?」


「いや、それはこっちが聞きたいんだけど…もしかしてさっきの真夕先輩との事まだ…?」


「ふぇ!?え、いや、そんなことないよ!?ただ最近腕が鈍ったかなぁってね?やだなぁ翔君、私そんなに根に持ったり……ちょっとだけしてるけど…」


最初は顔を真っ赤にして狼狽してるのかと思ったら、いきなり暗い表情に変わって、なんなんだ…?


「うーん…そうだ!翔ちゃん、今度私の家に遊びに来ない?」


「…はい?今、何と…?」


「だからぁ、翔ちゃんが私の家に遊びに来るの♪」


「また唐突ですね…」


また何か思い付いたな…この人は…


「ほら、この前の助けてもらった時の御礼もまだだしね?」


「いや、そんなの気にしなくても…」


「ううん、そういうのはちゃんとしないとダメなんだよ!うんほら、お姉ちゃんだけじゃ無くて私も迷ってる所を助けてもらったし!」


何とか断ろうと言葉を探しているといきなり澄から追い討ちが…って…だからなんで…


「翔ちゃんには拒否権はありませーん♪」


「断固講義します!」


「翔君は私の家、来たくないの…?」


う…その眼は…まぁ、確かに澄の家には興味あるし、前に琴先輩を送った時は門しか見れなかったし…


「…まぁそこまで言うなら行ってみるかな」


「やったぁ♪決定♪翔君、予定なんていれちゃダメだからね?」


澄の機嫌も直ったし、まぁ良しとするか


翔がそう思って溜息を付くのを琴は面白そうに見つめていた

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