エピローグ:魔法使い達の日常
『……翔、起きなさい。』
『………ん、分かった……。』
『………良い子ね。』
何処からか聞こえる声に、頭より先に体が反射的にそう応える。いつかした懐かしいやりとり、その続きをやり直す為に、翔は微睡みの中で目を開く。
「…………ん?」
「…………っ。」
小鳥のさえずりと、柔らかな朝の日差しの中、目を覚ました翔が最初に見たのは……驚いたような澄の瞳だった。ベッドの上で仰向けで寝ている翔に覆い被さる様にして、制服スタイルの澄が馬乗りになっている。
しかし……近い。ほんのり赤くなった頬も、潤んだ瞳も、濡れた唇も目の前で、澄のサラサラの黒髪がこそばゆく頬を撫でてくる様な至近距離。これは一体どういう状況なのだろう。
「えっと……おはよう?」
「う、うん……おはよう、翔くん……。」
「……………。」
「……………。」
「何してるんだ?」
「…………。」
翔のそれは当然の疑問だったのだが、当の澄は顔を真っ赤にしたまま暫く沈黙を守った。馬乗りで、今にも触れ合いそうな距離のまま離れもせずに。
「澄? 取り敢えず正直に言ってみな。」
「……キスしてました。五分……十五分くらいキスしてました!!」
「なんで最初ちょっと時間を誤魔化したの? いや、まあ……良いんだけどさ。」
「良いの? じゃあ……もうちょっとだけ……ちゅーしていい?」
「駄目に決まってるでしょ。澄、20分以上も何してるの。」
「あいたっ……。」
許可が下りたとばかりに再び瞳をキラキラと輝かせる澄の頭上に、小さなげんこつが落ちた。視界いっぱいに澄が居た為に気付かなかったが、どうやら他にも誰か居たようだ。
「うぐっ、お姉ちゃん……い、いつからそこに。」
「琴か、おはよう。」
「うん、おはよう、翔ちゃん。でもあんまり澄を甘やかしちゃ駄目よ? この子翔ちゃんが止めなきゃ一日中だってしてそうだし。」
「そそ、そんな一日中はしないよ……半日くらいだって。」
「何馬鹿な事言ってるのよ。まゆまゆも優ちゃんも待ってるんだから、ちゃんと翔ちゃん起こしたなら朝食の準備を手伝わないと駄目でしょ?」
「わ、分かったよう……。それじゃあ翔くん、御飯出来るから、着替えたら降りてきてね♪」
「澄のせいで大分遅れちゃってるからねー。翔ちゃん、ちょっと急ぎ目でよろしく。……あーあ、私も翔ちゃんとイチャイチャしたかったなあ。」
「うぐっ、ご、ごめんってば……明日はお姉ちゃんに譲るから……。」
どうやら澄の様子を見に来たらしい琴は、呆れたように澄を睨むと、そんな恨み言を言いながら澄を連れて部屋を出て行った。時刻は7時35分、確かにいつもより少し遅めの時間だ。
「……さて、着替えますか。」
琴の話では、そろそろ朝食の支度が終わるらしい。食べる時間がなくなるのでは申し訳ないというものだ。
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「あら、やっと起きてきたわね。」
「……翔くん……おはよう。」
「ああ、優、真夕、おはよう。今日は二人で準備してくれてるのか?」
着替えを終えた翔が一階へと降りてリビングに入ると、優と真夕が二人揃って、エプロン姿で朝食の準備をしてくれていた。みそ汁と卵焼き、御飯と鮭、なんともザ・朝食と言った所の理想的な一品達がテーブルに並び始めている。手伝おうかとも思ったが、今からではやることもなさそうだ。
「ええ、新羅さん達には色々心配掛けたみたいだし……今日くらいはね。真夕先輩も、澄達みたいにテレビでも見ててくれていいんですけど。」
「……それは駄目。旦那様の御飯を毎日作るのは……妻として当然の役目。……優ちゃんこそ、ゆっくりしていていい……翔くんのお世話は……全部、私がやるから。」
「妻ではなく、彼女でしょう? 何を勘違いしてるのか分かりませんが、私がずっと翔についていますので、そんなに気になさらなくても平気ですよ? 確かに態々皆でやる必要ありませんし、翔の世話なら私一人で充分ですが。」
「……ふうん……?」
「何? 何か文句でも?」
何故だろうか、穏やかで健やかな朝の空気な筈なのに、いきなり部屋の温度が下がった気がする。更に言うなら、何故か優と真夕の間に見えない火花が散っている。……この二人って、こんなに仲悪かったっけ?
「……独占禁止って言ったの優ちゃんじゃなかった……?」
「独占しようとなんてしてませんよ。ただ、翔の事でしたら一番に翔を知っている私がやるのが最適じゃないですか。そもそも、今一番最初に翔を独占しようとしたのは真夕先輩ですよね?」
「……私は皆と違って学園で離れ離れ……だから家では私が翔くんのお世話をするのが一番公平……違う?」
「屁理屈捏ねても駄目です。ただでさえ一番翔とイチャイチャしてるんですから。お風呂もベッドも殆んど毎日一緒じゃないですか。これからは私も翔の傍に居ますから、真夕先輩だけに翔のお世話はさせませんよ。」
「………むむむっ……。」
見るからに真夕の機嫌が悪くなっていく。しかし優もそれを分かっていて発言しているのか、言葉を止める様子はない。
「それと夜に翔を寝かし付けるのも私がやるので、真夕先輩は別の部屋をどうぞ。これは元々10年前から私の仕事なんです。」
「………流石に越権行為過ぎる。……それに夜は別、優ちゃんの為にも、早く翔くんの赤ちゃん作ってあげるから黙って見てて……大丈夫、卒業とかどうでもいいから……。」
「いきなり何を言い出すかと思えば。そもそも、真夕先輩って一応生徒会の副会長でしたよね? 良いんですか、腐っても役員が妊娠して中退って。かなり不良だと思うんですけど。」
「……生徒会なんて、高々学生集団の自主性の象徴的なものでしかない……優ちゃんは生徒会に夢を見すぎ。寧ろ学生の自主性を尊重した結果、愛してる翔くんの子供を妊娠して中退なら何も問題ない……誇るべき。」
「………あーもう、このロリ淫魔め、鬱陶しい……。大体、順番的に私が最初で私が最優先なんです、せめて胸が2カップ大きくなってから出直してきてください。そんなんじゃ私の翔が逮捕されちゃうじゃないですか。見た目が完全に幼女なんですから。」
「……遂に本音を言った。翔くんは優ちゃんのじゃない、皆のもの。……でも皆の中で一番お姉さんなのは私だから、一番先に既成事実を作るのも、一番先に出来ちゃった結婚(正妻)するのも私の役目……。」
「妄言もいい加減に……。」
「ストップストーップ!! 優さんも渚先輩もちょっと落ち着いてください!! 翔さんの前ですよ。」
「み、美里……助かった。」
なんだかヒートアップしてきてしまっている優と真夕を止めようにも、正直翔が出て行っては火に油を注ぎかねないので動けなかったのだが、どうやら救世主、いや、女神が到着してくれたらしい。困っている翔を見かねて、スッと二人の間に割って入ってくれた。
……とは言え、優も真夕も、まだ美里越しにまだ睨み合ったままである。
「もうっ、朝から喧嘩なんて……。あ、翔さん、おはようございますっ!!」
「おはよう美里。命も、昨日はありがとな。」
「おはよう御座います、翔。別にお礼なんていらない。わ、私は翔の……お、女として当たり前の事をしただけだから……。」
「なんて言いつつ顔が真っ赤な命ちゃんは可愛いです♪」
「うぐっ……美里だって、翔に可愛がられてる時は真っ赤になる癖に……。」
「あら、それは仕方ないじゃないですか。私だって翔さんの恋人ですし……命ちゃんと同じですよ♪」
「うぅっ……ううぅぅぅぅっ………。」
「あー……その、朝から恥ずかしい会話をするのは……周りの視線が痛いっていうか。」
「え? あらあら、ふふふっ。私とした事が、申し訳ないです、旦那様♪」
「だ、旦那様……旦那様かぁ……。」
「………美里ちゃん、結構油断出来ない……。」
「……なるほど。翔もそういうのが良いって思うような年頃になったのね。」
朝から恥ずかしい発言を皆の前でされるのは避けたいかなぁと思っていた翔だったが、美里の旦那様と言う言葉にちょっと心を揺さぶられてしまい、それが原因で真夕と優は、密かに美里の中の小悪魔に対抗意識を燃やしていた。
「はぁっ、まあいいわ。翔も皆もそろそろ席に付きなさい。朝食にするわよ。澄と琴さんも、食べるでしょ?」
「え? 私達も良いの?」
「ええ、翔もその方が嬉しいでしょうし。ね、翔?」
「ああ、ありがとな優。それと真夕も。」
「やったー! まゆまゆと優ちゃんの手料理なんて凄い贅沢よね、朝食少なめにして正解だったわ。」
「……そんな大袈裟な。なんでも良いからさっさと席について下さい。翔が遅刻するじゃないですか。」
優の呆れた様な声を最後に、皆で揃って席に着く。……何だか、凄く不思議な光景だった。進や新羅達が居ないと言うのもあると思うが、それ以上に、こんなに賑やかな食事など、今までに味わったことがなかったからだろう。
「……いただきます。」
「「「いただきます!!」」」
翔の声に続く様に、彼女達の声が響く。その食卓からは、凄く不思議で、新鮮で、幸せな香りがした。
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「………ふーんだ。」
「えっと、魔夜、ごめんって、そんなに拗ねないで?」
「分かってるけどさー。なんかズルい。私も迎えに行けば良かったなー。今日は順番じゃないから我慢したのになー……ねえ、澄、みっちゃん、命ちゃん?」
登校の直前、翔の家の真正面で、頬を膨らませて拗ねる魔夜に、澄達が焦りながら弁解をしていた。どうやら、今朝翔の家に来た面々の中で自分だけが仲間外れの様になってしまった事に不満を感じているらしい。当番とかなんとかは翔には分からないが、元々は琴の順番であった様である。
だから魔夜は遠慮して、ちょっと遅めに玄関まで迎えに来てくれたようなのだが……自分以外の面々が全員集合しているのを見て、一瞬で拗ねてしまったという訳だ。
「あはは……すいません、私達は昨夜からずっと翔さんの家に居たので……。」
「そ、そうだ、別に順番を無視した訳じゃなくて……。」
「私はほら、お姉ちゃんの付き添いって言うか……。」
「むーっ……良いもん、今夜は私の番だから。翔くん独占してやるんだから……。」
「ちょっ、ちょっと待ってください!! 魔夜さん、今夜は私も一緒で良いって!!」
「えー。どうしよっかなぁ?」
「ちょっと待て美里、いつの間に魔夜殿とそんな交渉をしていたのだ? と言うか、確か今日の美里は周期的にエッチは不味いんじゃ……。」
「……てへっ。」
「貴重な美里ちゃんのテヘペロ……これは可愛さ余って憎さ百倍ね。」
ワーワーギャーギャー
……なんとも、騒がしい朝である。しかしまさか、朝の一番から全員集合してしまうとは……これはそれだけ愛されていると喜んでいいのか、もうちょっと各々に自重を覚えて貰った方が良いのか……。
そんな贅沢な悩みを無表情の中で思考している翔の後ろで、カチャリと、鍵の締まる音がした。
「翔、戸締まり終わったわよ、行きましょう。」
「……ああ。」
「……………。」
昨夜、優と一緒に家に戻って来て、寝ずに待っていてくれた美里達に迎えられて、翔と優はいつもの日常に戻ってきた。最近どんどん騒がしくなってきた朝の時間を終えて、学園に行って授業を受けた後は生徒会の仕事なんかをこなして、たまに友人と遊んだりしながら帰路に着く。帰れば、可愛い恋人達や家族が迎えてくれる。きっとこれからもそれは続いていく事だろう。
「不思議な気分だな。いつも繰り返している事なのに。なんかちょっと特別に感じるよ。」
「そうね。私にとっても特別よ。だって翔が、私の隣に居るんだもの。」
「……今まで、隣に居なかった事の方が少ない気がするけど? 特に朝なんか、記憶を失う前も後も、殆んど皆勤賞だろ?」
「特別だって思うのに回数は関係ないわ。ちなみに翔が記憶を失う前は覚えてないけど、後だったら、一緒じゃなかった朝は87回よ。割と多いわ。学校行事なんてなくなった方が良いわね。殆どはそのせいよ。後は翔のお泊りかな。」
「数えてるのか……嬉しいけどさ。」
……やっぱり今日は特別だ。いや、きっと今日からが特別になるのだ。翔の為の物語は、綴り手である優自身の手を離れ、そして今度は、優を含めた皆の為の物語が始まる。優が隣で、昔は見せることのなかった柔らかい笑みを浮かべているのが、その証拠だ。
登場人物を幸せにする為に、自らが苦しみ続ける業を背負った書き手は、もう居ない。
「……なあ、優。」
「なぁに?」
「昔読んだ本はバッドエンドばっかりだったけど、俺はやっぱりハッピーエンドの方が良いよ。だから今度は、そういう本も、一緒に読もう。」
「ええ、そうね。ちょっと頭の悪いくらいに、皆が幸せに終わるものがいいわ。漫画みたいな。」
「ああ、いいなそれ。」
「ヒロインが報われて、主人公は幸せで……そんなありきたりで、理想の話を読みましょう。多分、参考になると思うわ。」
「ははっ、そうだな。参考になるよ、きっと。」
そう言ってクスリと笑った優の隣で、翔も冗談交じりでそう返した。澄か琴にでも、そんな漫画を聞いてみようか。なんとなくあの二人は、そういう漫画に詳しそうな感じがする。
『翔ちゃーん、優ちゃーん!! まゆまゆがご立腹だよー!!』
「……………。」
「……まあ遅刻しそうだしな、仕方ない。」
少し離れた場所から琴の声が聞こえる。そちらを振り向くと、真夕が琴の杖の後ろに乗ってジーっとこちらを睨みつけていた。多分あれは、『ズルい、自分も甘えたい』と言う意思表示だろう。
「……あのロリ……仕方ない、行きましょう、翔。」
「ああ、行こう、優。」
そして二人は、自然に手を取り合った。
懐かしい感触に、確かな繋がりを感じながら、
寄り添い合って、皆で選んだ未来へと。
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「……行ったかな?」
「うむ、行ったようじゃの。」
「進君、おじいちゃん言葉、おじいちゃん言葉!!」
「……あ、ああ、悪い……なんかあっちの方がしっくり来るんじゃ……来るんだ。」
「奥さんの私達まで老けて見られるでしょう? だからちゃんと直す!!」
遠く離れていく子供達の影を見送りながら、青年と二人の少女は家の屋根の上でベッタリとくっついて居た。別にやましいことがある訳ではないのだが、何となく、今日くらいは影から見守って居たかったのだ。翔と優の紡いできた物語の一つの区切りを、二人だけのものにしてあげたかった。尤も、『二人だけ』ではなくなってしまった様ではあるが、それならそれで構わない。あの子達が皆良い子である事は、とっくに知っている。幸せならば、形など問わない。それを二人よりも遥かに前から実践してきた三人だからこそ、そう思っていた。
「しっかし……結局、私達は何にも出来なかったねー。」
「仕方ないでしょ、優ちゃんの言う通り、私達は結局進君が一番大事なんだもの。あの子が一番、翔坊君を愛してる。だから、元々あの子だけで充分なのよ。出る幕じゃなかったって事。」
「新羅はなんだかんだで、優ちゃんが大好きだな。」
「うふふっ、新羅と優ちゃんは結構似たもの同士だもの。進君を馬鹿にされた時とか、そっくり。」
「……な、なによ、良いでしょ。それにあの子は藍紗の娘だもの。私にとっても娘同然、嫌いになんてなれるわけないわ。」
照れた様にそういった新羅の頬は、少し赤くなっていた。それを見て、進と桜も顔を見合わせて微笑む。語られることのなかった三人の苦悩も、昨日で終わりを告げた。桜と進の娘、優香が死んでから漠然と漂っていた不安感も、今はもうない。悲しい思い出は乗り越えられるものだと、三人の大事な子供達が教えてくれたのだ。
「……ねえ、進君……私、久々に温泉とかでゆっくりしたいな?」
「あ、いいわね、私も行きたいわ、進君。久々に三人だけで……ね?」
「……温泉かあ。久しぶりに良いかもな。」
「「やったぁっ!!」」
パチンッ
進の同意を得て、桜と新羅は手を合わせてハイタッチをする。そういえば三人だけで何処かへ出掛けるのも、もう何十年ぶりになるだろうか。優香が生まれてから、今まで激動の数十年だった様に思う。三人だけで、まとまったゆったりした時間を取ることも、それからめっきり減ってしまっていたのだ。
「ふっふっふーっ♪ 私達は翔坊ちゃん達のラブラブの大先輩になるわけだもんね! 後輩達に恥ずかしくないようにいっぱいイチャイチャしないと。よしっ、決めた! 今日から一、二ヶ月かけて多世界秘湯巡りにしゅっぱーつ!!」
「い、一、二ヶ月!? 流石にそれはちょっと長すぎるんじゃないのか?」
「えー、久しぶりだしいいじゃない? 翔坊君には優ちゃんや皆が居るから心配ないし。……それに私達、優香が産まれてから、ずっと我慢してたのよ? 手のかかる子が居なくなったんだし……また、新婚さんの時みたいに……ね?」
「そーだそーだ!! 新羅の言う通り、私達のラブラブっぷりを後輩である翔坊ちゃん達に見せつけるのだー!!」
「………本当にそんな事して大丈夫なのか? でも……まあ、たまには良いか。羽を伸ばしても。」
なんといっても、二人がそれを望んでいるのだ。翔の事は、もう優達に任せよう。あの子達は、自分自身で歩いていける。きっともう、自分達にも子離れの時期が来ているのだ。翔も、優も、そして……優香の事も。
「「そうと決まれば!!」」
進を挟んで抱きついて居た二人の前に、どさどさとトランクが降り注いで来る。着替えなどを含んだ旅行セットだろう。なんとも準備が良い事だ。
「書置きは?」
「オッケーだよ!! 優ちゃんと真夕ちゃんに後は任せた!!」
「旅行先は?」
「最初はエーラにしましょう、アマナがこの前行ったって言う温泉。勿論プライベート貸切混浴。」
「よし……じゃあ、行くとするか。」
「「れっつごー♪」」
二人のその元気の良い声と共に、進達の姿は荷物と共に消え去っていた。
多くの者達の優しさと、覚悟と、新たなる幸せへ続く物語。
魔法によって綴られた日々は終わり、そして、
魔法使い達の本当の物語が、再び時を刻み始めた。
お久しぶりです、それとも、初めましての方もいらっしゃるでしょうか。八神と申します。
この度は、翔と優を中心とした魔法のお話を読んで頂き、ありがとうございます。
本来であれば、あとがきを一話分として投稿するつもりだったのですが、蛇足になってしまうと思い、本編はこれにて終了とさせて頂きました。
思えば随分と長い間書いて来たものだと思います。文章の構成なんかは昔と比べて大分変化いたしました。私自身別作品も同時に上げておりますので、地の文の書き方やテンポなんかが迷走してしまう事は多々ありましたが……まあそれも、私の作品の癖と言う事で、どうかご容赦頂ければと思います。
さて、今後の話ですが……取り敢えずは今掲載中の『異世界と絆な黙示録』(旧異世界かくれんぼ)を完結させる事を最優先といたします。最近異世界ものが流行っているのもありまして、私自身あまり周りに影響を受けたくないので、この作品も自分らしく完結させたいと思っているのが理由でしょうか。
まじかるタイム掲載から一年程で書き始めた異世界かくれんぼを書き直して続きを書いている感じなので、よろしければ皆様にも楽しんで頂ければと思っています。
そして、このまじかるタイムに関しましても私自身最初の完結作品となり、思い入れと共に、私の世界観を構築するものとして伏線回収や各キャラクターの後日談、真魔達との交流なども追加で書いて行こうと思っています。
ぶっちゃけRー18的描写もないことはないので、ノクターンで書く事も出来るんですが、間延びが凄いから話としてちゃんと書いて上げられなくなるんですよね。なので追加は再びこの小説家になろう側で書いて行くことになると思います。
書き始める時期としては、『異世界と絆な默示録』がある程度終了の目処が立ってから不定期でと言う事になると思います。次作品として現在考案中である『リポム・アリシャの商旅行記(仮)』も書き貯めしないといけませんので……。
ちなみに前者は異世界のラブ物……と言っても、今流行っている異世界要素は割とてんこ盛りなので、食傷気味な人は多いかも知れませんね。ただ、私の考える純愛物としての定義は守っていますので、正ヒロインが二人居ようとハーレム物ではありません、断じて(笑)
後者に関しては……まだ秘密です。ですが、前者、後者、双方にまじかるタイムの登場人物が若干登場していますので、それ目的で触ってみて下さると、少しだけ理解が深まるようにはなっています。主に真魔の天使主義(変態)達ですが……。
さて、宣伝並びに今後の予定も書き終わりましたので、そろそろ私も次の物語へと向かうことと致します。
どうか皆様、その時までお元気で。