1/1
プロローグ
この俺、竜ヶ崎 昴は、
フラグなんていう不確かな存在を決して認めない。
なぜなら、そんなものは存在しないからだ。
目が一瞬合っただけで、
「あれ?あの子俺のことが好きなんじゃ……」
なんて思っちゃうことは、
世の健全な高校生男子なら一度や二度はあるはず。
そんなお前らに朗報だ。
そんなことは決してない。
目が合ったのは本当にただの偶然で、
合った瞬間に目線をそらすのは、
言わば反射的な行為なのである。
その実例を一つ挙げてみる。
(※希望により名前は伏せさせていただきます)