ぼくがほしいもの
ほら、タイトル困った!
スクラッチを削ってみるまでわからない未来に
10円玉をにぎりしめてた
青く錆びたピックでギターをかき鳴らすように
ぼくが少年でなくなるその日まで
欠けたつばした野球帽だと
キャッチボールも続かずに 夕陽が沈んでくよ
振り返るたびに遠のいたことを知るなら
目を閉じたまま歩いてゆこう
まっすぐな足どりじゃなければ
どこかにたどりつくのもむずかしいから
手をひいてくれと言える勇気がほしい
スクラップとまぎれてしまってわからない大人は
下唇を噛みやぶってさ
赤く熟れた無花果 カラスにつつかれないように
枝を折りとった指には節くれが
アルバムを灼くまえにはずした
写真が何枚かあるの きみにも内緒だよと
そり返るほどに歪みきったのを知るけど
踵を減らして歩いてゆこう
まっすぐな背すじではないのを
だれかに気づかれるのも恥ずかしいのに
手を振ってこたえてやる無邪気がほしい