錬金術
誤字・脱字などがありましたらお伝え下さい
神殿裏
そこには魔法を練習するのにちょうどいい場所がある
そこでボクは錬金術の練習をし、サフィアは魔法の練習をする
これも日課の一つ
錬金術とは、あらゆるものを創り出すことが出来る唯一の魔法
物体でも魔法でもあらゆるものを創り出せる
この魔法を使える者は極限られている
条件は
◦全属性魔法を扱えること
◦神グラスに愛されていること
◦初代神子メアリーに認められること
など様々なものがある
神グラスに愛されている、は言うまでもなく
初代神子メアリーに認められるとは、メアリーの楽園が関係している
メアリーの楽園は元々閉ざされていて、初代神子メアリーに認められる子が生まれると開かれる
メアリーの楽園に錬金術を授かれる場所があるから凄く大事だ
神グラスに愛されていて、かつ初代神子メアリーに認められなければならない
とても狭き門なのだ
まぁ、他にもたくさんの条件があるのだが第一は
“煌人族”であること
煌人族とは、魔力も身体能力も人間族に比べて高い
だが見た目はあまり人間族とさほど変わらない
だが、一つだけ人間族とは違うところがある
瞳だ
人間族と違って煌人族は宝石の瞳をもつ
キラキラと煌く宝石
だから名前にもその瞳にあった鉱石の名をつける習わしになったのだと思う
煌人族にしか錬金術師は産まれない
何故かは分からないけど
ちなみに煌人族はこの村にしかいない
煌人族は煌人族と煌人族の間にしか産まれない
だからこの村の人は皆どこかで血が繋がっている
それに煌人族は村から出ることがない
出ようとしない
それも何故かはしらないけど
まぁ、昔一人だけ出た人がいる
だがその話はしてはいけない
とても暗い話だから…
よし!気を取り直して錬金術だ!
ウォーミングアップになにか創ろうかな
魔法には普通詠唱というものがある
詠唱は魔法を発動させる為のきっかけとなる
だが、あの長々とした詠唱を覚えるのに一苦労なので村の人達は短縮詠唱か無詠唱だ
ボクも両方とも使えるが魔法を使った感を欲しいため短縮詠唱をよく使う
短縮詠唱も無詠唱も使うまでに一苦労したけどね
錬金術は創りたいものを思い浮かべれば良い
言葉にして口にだしてもいいけど大体は無詠唱だろう
そもそも錬金術に詠唱は必要ない
使うとしたらよっぽどのモノ好き(ボク)だけだろう
「サフィア、何か創って欲しいものある?」
「そうですね…栞が欲しいです」
「そっか、分かった」
サフィアにはいつも欲しいものを聞く
サフィアはウォーミングアップだと分かっているので普通に欲しいものを言ってくれる
最初の頃は断られてたけど
これも努力の結果だね
「《栞》」
形を思い浮かべながら言葉にした
するとみるみる栞ができてくる
一瞬で創るのもできるはできるけど、こうやって糸で紡ぐかのようにできる様子は美しい
自分の魔法に見惚れているといつの間にか完成していた
銀を薄く細くし銀細工のように美しく象る
隙間隙間に薄くした宝石をはめた栞はちいさなステンドグラスのようだ
デザインはルリマツリモドキのブルーサファイア
理由はなんとなく分かるよね
「できたよ」
「ありがとうございます。いつ見ても美しい魔法ですね」
「うん、綺麗だよね」
サフィアもボクの魔法に見惚れていたようだ
ウォーミングアップもおわり各々魔法の練習を始めた
先程読んだ氷魔法を思い出した
「氷魔法で何か新しい魔法を創り出せないかな」
すると山でのことを思い出した
「花…」
氷魔法と花…
綺麗だろうな
これに残酷さを加えたら…
よし!
的に向かって魔法を放った
「《氷花》」
小さな氷の粒は的の中心にあたり氷が的を包み蕾となって花を咲かせる
その見た目はまさに美しい氷の花……たが
本番はここからだ
氷の花はだんだんと花開きそして…散る
散ったあとに的をみたが、そこにはもう的はなかった
砕け散ったのだ
花が散るのと同時に
これを人に向けたら……
「シア様、お見事です」
「ありがと」
「私もシア様のように魔法を上手く扱えるとよいのですが」
よくいう
サフィアの方が魔法の扱いが上手いのに
その後も祈りの時間まで魔法の練習を続けた
祈りが終われば夜ご飯
朝に父さんと母さんのところに行ったから夜ご飯は屋敷で食べた
後の時間は自由だ
その時間、ボクはある研究をしている
そう……
刀についてだ
やっと刀について触れることができます!