厨二病、『FF』について語る
勢い任せで投稿した当作品(作品っつって良いのか?)……
ちょこちょこ見て頂けている読者様もいらっしゃるので、続けていこうと思います。
今回の本題は、『FF』。
そう、かの有名な大御所RPG……ファイナルファンタジーである。
これは、幼少時代の事である。
父親が仕事仲間からもらったゲームがあると言って、僕にあるゲームを手渡した。
それが、人生で初めてのゲーム『ファイナルファンタジー3』だった。
当時、RPGというものをクソほど理解していなかった僕は、レベル上げもせず、無謀にもボスに挑み、見事爆散したのである。
「何だこのクソゲー」
それが、幼き日に自身が思ったRPGというゲームの感想であった。
こんなものやるなら、外で鬼ごっこしてた方が全然楽しめる。
だが、それも直ぐに様変わる。
当時、僕の友達であったどっぷりゲーマーの家に遊びにいった時、レベル上げという概念、そしてRPGとは何ぞやを語られ(もはや洗脳と言っていいのかも知れない)、僕はRPGというゲームに同様にどっぷりと浸かってしまったのである。
その頃にはファイナルファンタジー5が発売され、当時は斬新と感じたジョブシステムを存分に楽しんでいた。
そして同時に、『ファンタジーそのもの』自体にも興味を惹かれつつあった。
その後、運命的な――自分的には革新的なゲームと遭遇する。
それが、スクウェアという会社の最大の利益貢献(なのかは分からないが)と言えるファイナルファンタジー7であった。
ファンタジーという枠組みであるにも関わらず、初っ端は現代的な列車からの飛び降り登場シーン。
ここでもう、衝撃的である。
ミッドガルムという現代風な街並みの中で魔法が適用されるファンタジー、そしてその後に拡がる未知の世界。
更に、ジェノバと呼ばれる異様な存在。
プレイした当時は、その世界観にのめり込みまくった記憶がある。
――そして、思ってしまったのだ。
『クラウド』みたいになりてえ!
と。
僕が第一に厨二病に発症した原因は、恐らくこの作品との出会いだったのであろう。
『興味ないね』
会話中にさりげなくその言葉を挟もうとする僕を、当時の友達は不思議がっていたであろう。
完全な黒歴史である。
さて、そんな黒歴史は置いておいて、このファイナルファンタジーの『召喚獣』についても語ろうと思う。
まず第一に言ってやりたい事は、『元ネタの神話の設定にカスりともしねえじゃねえか』である。
ぶっちゃければ、ちょっと言い過ぎな気がするが――まあ、今の御時世ではほとんどの人が理解していると思う。
ざっと説明するが、見事に大多数がかけ離れている。
イフリート……炎だけじゃない。本当は多数の魔術を扱えるイスラム教のジンの上位互換の悪魔。
シヴァ……ヒンドゥー教の誇る超有名な破壊神。若しくはアラビアのシバ女王らしい。どの道、物語序盤で扱える存在とは到底思えない。
オーディン……まあ、これも超有名な北欧神話の主神。本当はルーン文字など魔術にも長ける、偉大な神。何故、あの軍神の様なスタイルになったのか本当に不明。
リヴァイアサン……キリスト教の登場する『原初の生物』の内の一対にして、『七つの大罪』、『嫉妬』に対応する悪魔。まあ、位置付けとしては妥当な方。早く自分の小説であるブロークワールド・リベリオンズに登場させてあげたい。
ちなみに、神が造らされたとされるもう一対の存在の名は、『ベヒーモス』。
バハムート……ベヒーモスの別名。若しくは巨大な魚。何故、竜王?
とまあ、分かり易いのをまとめるとこんな感じである。
召喚獣という括りも無ければ、元ネタを度外視した様な設定の武器やらモンスターがてんこ盛りである。(ミスリル弱くね?こいつが、雑魚モンスターで出るのかよ!的な)
創作物だからしょうがないと言えば、しょうがないと言えるが、当時の僕は騙された気分だった。
昨今でも、色々な作品に神話の設定が取り込まれている(寧ろ、ファンタジーモノではないものは無い?)。
だが、その中で他ゲームの誤った設定を鵜呑みにし、間違った解釈でそのままその設定を適用している作品モノも、チラホラ存在している。
勿論、オマージュとして設定を変更しているモノもあるし、そうでなくともそういった作品の中で面白いと感じた作品などは僕も好きだ。
そして、それが時代の流れであろうと言えば、何も言う必要は無い。
だが、どの分野においてもルーツというものが存在し、そのルーツのお陰で今を鼓舞しているのである。
『今』は『今のおかげ』で繁栄しているのでは無い。
『築き』によって積み重ねられ、繁栄をしているのだ。
だからこそ、せめてそのルーツを辿り、理解し、その『築き』を尊重する。
その姿勢は何時の時代でも大切であると、僕は大人の厨二病として心から思う。