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第2話
ー友達ー
やっと退院できる。でも、記憶は戻らない。舞子は今更ながら考えたことがある。そう、身内がいないため、どう過ごすかと考えたのだ。児童相談所と話を進めた結果、担任の狭山と二人暮らしをすることになった。
狭山先生は独身で今年25歳という若い先生。何度もお見舞いに来てくれるようになったらまるで兄妹のような関係になっていった。
次の日、私は学校へいく。友達はわからない。
「橋田だが、いま記憶を亡くしていて、昨日から俺の家で過ごしている。あまり変なことをしないようにな。」
変なこととはなんだって男子がからかっている。私はこんなに楽しいクラスの生徒だったんだと思った。
両隣の前田 圭介と矢口 亘とは記憶がなくなる前も仲が良かったらしい。記憶をなくした今も、二人とは仲良くしている。でも、何故か女子の友達が一人もできなかった。
次回ーいじめー