第1話「何で俺と寝たん?」
初めて、投稿します。
よろしくお願いします。
「それで、お前、何で俺と寝たん?」
島田は、ベッドに腹ばいになり、
枕に肘をついて上体をおこし、煙草に火をつけた。
「なんでだろう~ね。」
奈々は、島田の隣に、
情事の後の気だるい身体を横たえたまま、
顔だけ、島田のほうへ向けた。
中学の時から、
中々のイケメンで
スポーツも運動もできた島田は
それなりに、女子に人気があった。
中学時代、何故か席が隣になることが多く、
2人は話すことも多かった。
だが、気は合うものの、恋愛感情はなかった。
当時、島田は「ゆきのちゃん」という女の子が好きだった。
奈々の初恋は、遅く、大学に入学した後のことだ。
「なんでだろう~ね・・・。島田くんは?」
奈々がポツリと言うと
「なんでだろう~ね。」
島田は、奈々の声と口調を真似て、言った。
「ばか。」
陽子は島田の頭を軽くはたく。
「いてぇ~よ。」
島田は大袈裟に言った。
島田は、ふぅ~と煙草の煙を深く吐き出すと、
1本目の煙草を消した。
「俺は、ナナちゃんと寝たかったよ。
ナナちゃん、胸でけぇ~し?
やっぱ、1度お相手して欲しいじゃん、男としては。」
「・・・ばぁか。」
奈々は、身体の向きを変えると腹ばいになって、
島田と肩を並べるように、肘をついて上体だけおこした。
「吸うか?」
「うん、ちょーだい。」
島田は自分の口に煙草をくわえ、
ライターで火をつけた。
そして、1度だけ、煙を吸い込み、
ゆっくりと、吐き出すと、その煙草を奈々に渡した。
奈々は、その煙草を受け取ると、煙を吸い込む。
島田は、裸の肩が触れ合うように、
奈々のほうに身体を寄せた。
そして、奈々の胸をのぞきこむ。
「やっぱ、でけぇ~よな。」
「うるさいな、もう。」
「村田が飲むと触りてぇ~埋めてぇ~って
言ってたもんな。」
「この間の飲み会の2次会の時も
『触らせて』って、言われたよ。」
「で、どうしたん?」
「殴っといた。」
島田は2本目の煙草を消すと、
灰皿を差し出し、奈々にも消すように促す。
奈々は、自分の吸っていた
まだ長い煙草を灰皿に押し付けた。
「ねぇ、ナナちゃん?」
「うん?」
「も、一回触らして。」
奈々は、苦笑した。
「でさ、も一回、しようよ。」
「若いね~。」
「まだまだ、だよ。」
島田は、その大きな掌で、
奈々の白い肩を抱き寄せた。
いかがでしたでしょうか?
ゆっくりペースの更新になるかもしれませんが、
よろしくお願いいたします。