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この度、妹にペットされまして……双子の兄弟は先輩の大根と妹を愛育しながら旅をする!  作者: 三田黒兎素
第3章 てんさい

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初幕

 話しかけても、誰も答えてくれない。

 同じ種の仲間ではなかったのだろうか。

 独り言ばかりでつまらない、寂しいなと思っていると、声が聞こえてきた。


「おいしくな~れ。あまくな~れ」


 声に乗ってくる魔力が心地よい。そして、美味しい。

 幼子の声に答えるように、土の中でモゾモゾと動いた。


「おいしくな~れ。あまくな~れ」


 かけてくれる、水も美味しい。ただ、甘みはない。

 どうしたら、甘くなるのか、答えに悩み、その日は動けなかった。

 種から芽が出て、足も生えてきた。

 他の種は、長くてすこしぽっちゃりしているのに、自分は短い。足も二股になり、横にも二つ手のような小さなものが生えてきた。

 甘くなるように試行錯誤した結果、葉っぱの形が変わった。

 そして、時が経ち、引っこ抜かれた。握る手から伝わってくる魔力が美味しい、けれど……。


 ――いやん!


 何も身につけていない己が恥ずかしかった。

 自由になった手足を動かして、身体を隠そうとしたけど、手が届かない。

 幼い女の子と目が合ったとたん、胴の中心辺りがググっとして魔力で囚われた。

 甘くなれたか自信はないけど、面白そうなことが始まりそうだと、魔力も美味しいし、大根(マンドラゴラ)に進化した感謝を込めて、『どらちゃん』になった。契約した。

 フウタには、大根のおでんにされそうになり、怯えたこともあったけど、甘いおやつを分けてくれたから、仲良くなった。甘いが何なのかが分かった。

 ヒナタも寝床を作ってくれたし、『ぺっと』の先輩として、二人を導いてあげないと。先輩風を吹かせようと思っていたのだけど。


 森の中を抜けて、いくつかの村を渡り歩いていると、重大事件が発生した――が、どらちゃんにとっては、嬉しい事件でもあった。


 ――どらちゃんの願いが届いたよ!

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