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青葉

青葉という名前は父さんがつけた

誕生月の7月に青々と茂った葉っぱを見て元気に育って欲しいと願いつけたそうだ。

家族構成は父、母、自分、妹の4人暮らし。

友達は多くもないが少ない訳でもない。

「今年も同じクラスよろしくな」

始業式の日、昨年仲の良かった紅輔と同じクラスになった。

「同じクラスに紅輔がいて良かったよ。去年のクラスとガラッと変わっちゃって知らない人が多いから」

クラスをくるっと見回すと昨年同じだったのは男子では紅輔くらいであと女子が数人いる程度。

ほんとに知っている人が少ない。

1年生の時に他のクラスにも友人はいたがその友人たちともどうやら一緒になれなかったようだ。

「まぁ、心機一転、新しい繋がりもできるだろうし、いいんじゃね?俺も青葉も人見知りしないだろ?」

話しかけられたら会話はするが、決して社交的なタイプではない。

紅輔の言う人見知りしないというのが初めてでも会話の受け答えができるという程度であれば間違った見解ではない。

しかし、紅輔は社交的すぎる。

早速隣に座った男子に話しかけている。

「俺、清水紅輔。こっちは齋藤青葉、今年1年よろしくな。」

話しかけられたら生徒は紅輔ではなく俺の方をみる。

(……?なんだ?)

「青葉……中学一緒だったかな?僕は田上紫暮。よろしく」

田上紫暮、その名前に確かに聞き覚えがある。

中学2年生の頃同じクラスだった。

直接接点こそなかったが、それなりには知っているつもりだ。

しかし、俺の中にあるイメージと一致しないような気がした。

(3年経ったら人は変わるか……)

そんなことを考えていたら教師が教室に入ってくる。

「静かにしてください。ホームルーム始めますよ。」

その言葉で各生徒が一斉に席に戻る。


新たなクラスで新しい年が始まる。

そう実感した。

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