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隣の席の美少女転校生の家がダンジョンだった件~謎の世界ランカーが一家揃って隣に越してきました~  作者: 八月 猫
第2章 隣の席の転校生は超カワ華麗な配信者

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第40話 転校生はアイドルを目指す?

 みらんの突然の発言に、私たち3人は呆然として言葉もなかった。


「どのみち近いうちに私たちの素性はバレるわ。政府だって馬鹿じゃないの。私たちがネット回線を使って配信をしている以上、相手が本気を出せば簡単に見つけられるわ」


「で、でも、そう思って海外のサーバーを経由してやってるんだぞ。それも日本とは繋がりの無い国を選んで」


 そう。空が言うように、それは私たちだって最初から警戒してやっている。

 わざわざ日本と国交の無い国のサーバーを選んでやっている。だからそう簡単に辿り着けるはずがない。

 だから、東海林先生が言っていた政府が動いてるっていうのも、私たちの姿を元に探しているって意味だと思っていた。

 この人知りませんかー?誰か見たことないですかー?って。


「今の時代、ダンジョンから発掘されている物資は世界を動かしているのよ。それを多く所持できる国が覇権を握れると言われているくらい重要なことなの。日本は個人探索者を認める法整備が遅れたせいで、その発掘分野において他国より大きく出遅れているといってもいいわ。そんな中、動画撮影をしながら、楽勝で3階を突破していく女子高生らしい集団を見つけたとしたら、国としてはどんな手を使ってでも懐に入れておきたいと思うでしょうね」


「どんな手を使ってでも……」


「そうよ。じゃないと、他の国が気付いて先に手を打ってくるかもしれないじゃない。勧誘くらいなら良いけど、それを断ったらどんな目に遭うか……」


「おいおい、物騒な事を言うなって……」


「別に私だってあなたたちを脅かすつもりでこんなことを言ってるんじゃないわ。他国の利益になりそうなら消してしまおうと考えたって不思議じゃないって言ってるのよ。実際に不慮の事故死を遂げたフリーの探索者なんていくらでもいるんだしね。何かしらね?不慮って」


 そんなドラマや映画の中の話が現実に起こっているんだろうか?

 いや、現実にあるから映画とかになるのかな?


「これは私がずっと考えていたことなの。それを回避する方法が自分たちから政府へ売り込むことよ。国の所属になれば、他の国だっておいそれとは手を出せないだろうし、いろいろなことに怯えながら過ごす必要もないわ。それに鈴原、あなたは身バレしたくないんでしょ?国の所属になれば、その存在はトップシークレット扱いにされるから、素性を知っている一般の人がネットとかに書き込むことも禁止出来るわよ」


「私!今日から国家公務員になります!!」


 これで将来は安定した生活が待っているぜ!!


「……鈴原会長は賛成のようだけど、2人はどうかしら?」


「鈴ちゃん会長が賛成なら私も賛成だよ!」


「でしょうね。で、阿比留は?」


「……研究会はどうなる?東海林先生は?あと、これから入ってくるかもしれないメンバーは?」


 ああ、そうだね。研究会作るんだった。

 そこもひっくるめて私たちだけの問題じゃなくなってたのね。


「そこは交渉次第かしら?言ったでしょ?政府に売り込むって。今のままだと、学園の関係者から私たちの存在がバレることもあるでしょうから、そこは国の力を使って何とかしてもらわないとね。ネット関係は所属することで抑えられても、人の口には戸が立てられないから」


 国家権力すげー!!

 やろうとしてることが独裁者みたいだー!!

 もし交渉が上手くいったとして、どんな方法で学園関係者の口を封じるのか考えるのが怖い……。


「ねえ、みらんちゃん」


 空が返事を考え込んでいると、阿須奈が何かを思いついたような顔で口を開いた。


「どうせならカレンダーズを大々的に売り出しちゃったら良いんじゃないかな?」


「ぐはっ!!」


 あんた突然なんてことを?!


「大々的に売り出す?あなたさっきは国に所属することに同意してたじゃない?」


 そうだそうだ!!

 おかしなこと言うなー!!


「あのね。国所属のアイドル探索者グループで売り出すの!ほら、芸能人の人とかって、本名年齢非公表とかって言ってたら、知ってる人も言わなかったりするじゃない?」


 言わないけど知ってることが問題なんじゃ……。


「どうせ学園の人はすぐに私たちがカレンダーズだって分かっちゃうと思うのね。でも、非公表ですって言っておけば言わないでくれるんじゃないかなって」


「いや、そんな都合よ――」


「それは良い考えかもしれないわね…」


 こらデコポン!!何言ってやがるんだ!!


「私も考えてみたんだけど、阿須奈が言っていることに一理あるんじゃないかと思う」


 空さん?あなたは今違う事を考えて悩んでいたんじゃなくて?


「完全に秘密にするなら学園を辞めるとかしないと無理だし、さっき言った国の力で抑え込むのも物騒な話なのよね。それなら暗黙の了解として活動した方が良いかもしれない」


「でしょ!高校生ってそういう秘密の共有好きだもの!」


「じゃあ、まず国の所属になる。ネット上の噂は国の力を借りて、それからカレンダーズを国所属のアイドル探索者グループとして公表。そうしたらこれまでの動画の内容も、国が秘密裏に育てた特殊部隊だからくらいに思ってもらえるかもしれないわね」


 特殊部隊……ただの女子高生の私が、特殊部隊所属のアイドルに……。

 ちょっとカッコいいじゃないか。


「これでどうかしら会長?」


「……良いんじゃないかと思います。一応国家公務員だし…」


「でも、そうなると阿須奈の家や家族の事もバレるんじゃないの?探索者カードで阿須奈のランキングもバレるだろうし、お父さんやお母さんのことだって。阿須奈はそれでも大丈夫なのか?」


 空さん。それは要らぬ心配というものですよ。


「私の家とか家族とか、別に最初から何も隠すようなことは無いから大丈夫!」


 ほらね。阿須奈は最初から一度も何かを秘密になんて言った事ないよ。

 むしろ自分から家に招待してくるくらいなんだから。


「……なら良いけど」


「じゃあ決定で良いかしら?どのみち私は最初から売れたいと思ってやってるんだから、これで派手にやって目立てるってことだし」


 お前はどれだけ目立っても、売れるのはガワの方だろ?


「でも、阿須奈はもうしばらく力を抑えてやってくれよ?」


「え?なんで?」


「あんたが本気でやってたら、私たちの出番が無くなるだろうよ」


「あ、そうだね。みんなが活躍しながらやるのがカレンダーズだもんね!」


「じゃあ次の撮影は一気に5階まで進んで、派手な動画にしてやろうぜ!」


 落ち着けみんな。

 まだ私たちはフリーだ。公務員になるまでは大人しくしておくのだよ。


「そうそう、次は今まで秘密兵器と言われてきた鈴原が活躍する番だし。ドーンと盛り上げた編集にするわよ」


「誰が秘密兵器か!!」


 秘密のままで平気なだけの私になんてことを!!


「何よ?あなた知らないの?ネットではカレンダーズ最強はあなたじゃないかって、みんなが盛り上がってるわよ」


 政府関係者の皆さん!!

 ここです!!

 まず最初に鎮圧するのはここですよー!!


 どうしてこう私の思いとは逆へ逆へと流れていくんだろう……。

 でも、どうせバレるなら派手にやるのも良いかもしれないけど。

 特殊部隊カッコいいし。


 よし!こうなったらやってやるかー!!

 アイドルでも特殊部隊でもドンとこい!!


 あ、でも、アイドルやるっていうなら、先にダイエットしてからでお願いします。




―― 第2章 隣の席の転校生は超カワ華麗な配信者  完 ――




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