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隣の席の美少女転校生の家がダンジョンだった件~謎の世界ランカーが一家揃って隣に越してきました。美少女に懐かれて気付いたらつよつよアイドル探索者って……何で!?~  作者: 八月 猫
第2章 隣の席の転校生は超カワ華麗な配信者

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第23話 転校生は朝から感動する?

「で、何の用なんだ?」


 校門から少し離れたところの細道に入ったところで金髪ツインテを前に凄む空。


「別に凄んでないから」


 傍から見たら、完全にカツアゲ現場にしか見えない。


「カツアゲもしないから。あんたもそんな解説してないで、こいつの目的吐かすの手伝いな」


 やっぱり悪者ムーブなのは間違いない。


「それで、学校辞めたあんたが阿須奈たちに何の用があるのよ?」


「あれ?空ちゃんの知り合いなの?」


 学校辞めたってことは、同級生だった子なの?


「こら、鈴まで不思議そうな顔しないの。あんたは知ってるはずでしょ?」


「え?知らないけど?」


「な!?」


 どうして金髪ツインテがショックを受けてるんだ?

 知らないものは知らん!!


「はあ…。ちょっと髪色変えただけで認識できないのか…」


「髪色を変えた?元はレインボーだったとか?」


 さすがにそれなら覚えているはずだけど?


「うちの風紀委員舐めすぎでしょ?そんな髪色だったら、校門のところで追い返されてるわ」


「まあ……いいわ。あんたとは喋ったことも無かったしね」


「こいつは鈴の隣の席だったんだよ。阿須奈が今座ってる席に4月までいたのがこいつだわ」


「えええええ!?」


「鈴原がそこまで驚くのは失礼過ぎない?」


「いや、そういえばいつの間にか風通しが良くなったなあとは思ってたけど…」


「人を防風林みたいに言わないでくれる!!」


「話が進まないな…」


「いいわ!自己紹介してあげる!」


「こいつは畑のみかんだ」


「誰が柑橘類だ!!私の名前は畑野はたのみらん!!しかしそれは世を忍ぶ仮の姿!その正体は世界中の人々を魅了し続ける完璧で究極なネットアイドルVtuberの『永遠とわノヒカリ』よ!!」


 簡単に正体を明かすもんじゃないぞ。


「Vtuberさん?」


「そうよ!あんたたちだってこの顔を見たことが一度くらいあるでしょ!」


「永遠ノヒカリは知らないし、そもそもVtuberならお前の顔は出てないだろうに」


「あうち!私失言!!で、でも、ファンだったら私の声を聴いただけで分かるはずよ!!」


「それって顔バレ大丈夫なのか?」


「ツーあうち!!」


 よし、あと1つで始末出来る。


「で、段々畑さんは何の用事なんですか?早くしないと学校が始まっちゃうので…あ、別に段々畑さんが辞めて暇そうだとか言ってるわけじゃないんです」


 阿須奈も辛辣!!


「みかん前提でいじってくるんじゃないわよ!あと、それに私だって暇じゃないし!」


 暇じゃなきゃこんなところで漫才してないと思ったけど、それは口にしないでおこう。


「そう思ったなら口にしないでもらえる?」


「良いから早く理由を言えって。本当に時間が無いんだよ」


「あんたたちが脱線させておいて――まあいいわ。話はこれだって言ってるでしょ。この3人組ってあんたたちよね?」


「違います」


 私は即座に否定した。

 ここで折れるわけには絶対にいかない!


「あ!デコポンさんも観てくれたんですか!嬉しい!!」


 こら阿須奈。

 その笑顔を向けて良いのは私にだけだ。


「鈴もいい加減諦めな。で、それがどうだっていうんだ?」


「どうもこうも、何なのこの動画!!切って繋いだだけのクソ編集!!BGMも字幕も無けりゃあ、カメラワークもへったくれもない!!」


「仕方ないだろ。私たちだって初めて撮ったんだ。編集ソフトだって全然使いこなせてないからね」


「それなのに!!何でこんなにバズってんのよ!!1日で再生数10万超えとかふざけてんの!!」


「10万!?」


「あれ?鈴は今朝はまだ見てなかったのか?昨日の夜中の間に超えてたぞ?」



「すごーい!!やったね鈴ちゃん!!」


「無邪気に喜んでんじゃないわよ。あんたたち、これからもこんなクソ動画を上げ続けるつもりなの?」


「クソクソ失礼な奴だな。私たちだってそのうち編集が上達していくさ」


「いいや!それじゃ遅いわね!!その間に、最初は物珍しくて観ていた人たちがドンドンドンドンドドンドーン!!って離れていって、上達した頃には誰も観なくなってるわよ!」


 ほお。ということは、このまま上達しなければ良いという事ですね?


「大丈夫よ鈴ちゃん。そんな不安そうな顔しないでも、私頑張って覚えていくから!」


 全くそんな顔はしてないが?

 むしろしめしめって顔してたと思うが?


「結局お前は動画にケチつけに、わざわざやってきたってのか?」


「……これを見なさいよ」


 そう言って伊予柑さんが見せてきたのは、今度は私たちの動画ではなく、『永遠ノヒカリ』の動画だった。


 その動画は、金髪ツインテの文旦さんそっくりのVtuberがひたすらにピーナッツの大食いに挑戦するというものだったが、とにかく驚いたのはその編集。

 オープニングから何かを期待させるような重厚なBGMが流れてきて、本人が登場すると軽快なトークで趣旨を説明。そして食べ始めると、その状況に応じた効果音や自分にツッコミを入れる字幕。長時間の撮影だったと思われるが、それを10分足らずの時間に見事にまとめこんだ動画だった。


 しかし――めちゃくちゃつまらない!!

 朝の貴重な時間をこんなにも無駄にしたと思ったことは人生で初めてだ!!


「どう?この見事な編集力!!」


「まあ…そうだな。編集力は凄いよ……だけは……」


「ねえ鈴ちゃん。私、感動して泣いてるのかな?」


「阿須奈、それは欠伸をしすぎたからよ」


「で、そんな編集力の高い私がここに来たということはね――」


――キーンコーンカーンコーン。


「やべ!予鈴が鳴った!!鈴、阿須奈、急ごう!!」


「あ、待って空ちゃん!」


 私も慌てて二人の後を追いかける。


「どうしてもって頼むんだったら…わたし……を、てつ…………」


 さらば日向夏ひゅうがなつさん。


 私は今見た動画のことを忘れるから、あなたも私たちの事は忘れてください!!



【必見】究極のアイドルVtuberなら好きなピーナッツ無限に食べれるか検証!!

1か月前に配信済み  視聴数 68


永遠ノヒカリ/みんなのアイドル.ch

登録者 256






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